手練手管
 友人との茶飲み話に出てきたことである。 

 見事に騙されていると、専門家から指摘されたとか。ごく僅かな不動産をめぐってのことで、どうやらあまりに無知なので、赤子の手をひねるようなものだったらしい。

 裏街道を行くような、世渡りの術が身についてしまうよりは、いくらか間が抜けているほうが、昔ふうに言えば「君子」にふさわしいなどと、悔しさを抑えている友人に話した。

 手練手管に富んだ先方も、専門家にはかなわないようだから、まんざらお粗末な考えとも言えないなあと友人も呟いていた。

編集 ペン : 人を見たら泥棒と思えって言う言葉がありますが出来ればこんな言葉は死語になって欲しいです。景気が悪い時代ですからだますほうも必死なのでしょうね