灰色
 小さな町であるから無理もない。それでも一時は看板、イルミネーション、交通標識、屋根のトタンの色さまざま、タクシーなど雑多な色が眼前にあった。あるいはある種の活気が、そういう色として、眼に映っていたのかも知れない。

 無論、周囲の山々は、四季によって色取り変えてゆき、変わらぬ美しさを見せていた。

 山にも、スキー場とか、ゴルフ場などが出来て、その部分が禿げていたり、建物が見えたりはする。しかし全体としては変わらぬ美しさがある。

 街のほうは、つい先年から、なにか灰色のような感じがするようになった。少しは大きい市に行ってみても、駅前などから同じ感じを受ける。この感じに慣れてしまって、はいけないのではなかろうかと感じる事がしばしばである。しかしその先が思い浮かばない。

編集 ペン : 何処の駅前も同じような感じになって来ましたね♪駅前開発という名の環境破壊だと思います。この国は便利さと引き換えに個性を売り飛ばしていると思いますが?