殿様橇
 雪降る中、狭い道の最右端を歩く。後ろから乗用車が来た気配に立ち止まってやり過ごす。ふと思い出した殿様橇。

 子供の頃、近在の素封家が乗った橇がくると、道をあけて通り過ぎるまで立ちつくしていた覚えがある。舵棒に綱をつけて引くひとり、舵取りがひとり、後ろで押す、三人引きで幌付きだった。

 時代劇でみるかごやくらいのスピードで走っていた。

編集 ペン : これは見た事が有りません。雪が降っているときの歩行は充分にお気をつけくださいね