2007年04月の記事


ポプラの若葉と撮影plan
連休初日は夕方6時過ぎまで爆睡。ひさしぶりに長時間、眠れた。渡辺に27日のロケハンのデータを送ってもらい、撮影planをヤンキースvsレッドソックスを観ながらまとめ、webにアップ。カゼひいたらしく、ここ三日、ボーッとしつづけたまま。ま、いつものようにではあるが。ロケハンの朝に撮った水元公園のポプラは、何とも言えぬ瑞々しさで、申し分なし。長いこと、新緑を撮りたいと願いつづけたが、強引にロケして正解だった。このところずっとプロダクションの判断が杓子定規で裏目に出てばかりだったが、無視するとれいによって好結果が出ている。勘の悪さは制作マンとしては致命的だな、とあらためて。熟睡したら50thplan。たのしみなことだ。な。
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GWschedule
・50thプランニング 4.28ブレスト 5.1am10:00ラフプラン打合せ
           5.8仕上げ 5.9プレゼン
・SHM/DVD 4.29までにDVD 4.30途中段階チェック←川越
・shootplan 5.1までにまとめ5.2メール送信 5.11pm5:00打合せ
・GH 5.2バージョンアップHD本編/3タイプ予定(時間帯別)
   5.3MAV/SD&DVD 5.7プレビュー&局入れ&年間planプレゼン
・Angkor Vat/資料調べ

一睡もせず6時過ぎに東京駅に向う。撮影部と合流し水元公園に。雲ひとつない五月晴れ。ただし風はメイストーム。およそ2時間、芽吹きの風を吸いながら撮影。気が晴れた。それから掛川に。2時から5時までロケハンし、7時過ぎまでファミレスで打合せし、ロケバスに移り帰京。満足。戻ってシャワーを浴び、連休中に手がけることを整理したら、けっこうハードなことになっていた。ま、目先も変わるし、若葉も撮ったし、愉しめるだろう。きっと。
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湯治部へのメール4.23から
年越しで続いていた仕事が
20日にすべて終わった。
リセットしようと
潮の匂いと新緑をもとめて
知人と二人、修禅寺経由で西伊豆に行ってみた。
断崖絶壁の隠れ宿で温泉につかりながら
駿河湾の荒波を雨に濡れながら眺め
布団にはいって死んだように熟睡。
翌日、がら空きの海沿いに
石廊崎の手前まで行き潮風を堪能したあと、
ふと天城越えがしたくなり大戻り。
天城の九十九折り、浄蓮の滝を経て
雨の天城旧道に入った。
小型車一台がぎりぎりの山道は
苔と羊歯で覆われた古木の黒い幹と
萌えだした若葉でむせるよう濃密さ。
対向車がきたら終わりだなと危惧しながら
時速20kmくらいで旧道の初夏をなぞる。。
旧天城トンネルにたどり着いたときは
雨のせいと新緑のせいで薄闇。
その薄闇に開けられた暗渠のような隧道は
天井から滴り落ちる水で濡れた路面が
裸電球に黒く浮かび上がり、
魔界の入り口のようだった。
トンネル内には水滴が落ちる音と
野犬のうなり声のよな音が増幅して響いていた。
息をつめてトンネルを脱けたとき
ああ、これでとりあえずリセットできたな、
そんなふうに思えた。
石川さゆりの「天城越え」をipodで聴きながら
これはブルースなんだなと、思った。

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天城越えと命の別名
をリピートしながら、なにひとつ響くことのない数カ月かけて絵空事からスネークアウトしようと三日。塩味のするいつまでも冷めない温泉。遅い桜と菜の花、紺碧の海。断崖。旧天城街道の隧道。若葉。真夏のような日ざし。豪雨。驟雨。明かりひとつない山道。夜の駅。窓の外の暗闇。

知らない言葉を覚えるたびに
僕らは大人に近くなる
けれど最後まで覚えられない
言葉もきっとある

何かの足しにもなれずに生きて
何にもなれずに消えてゆく
僕がいることを喜ぶ人が
どこかにいてほしい

石よ樹よ水よ ささやかな者たちよ
僕と生きてくれ

くり返す哀しみを照らす 灯をかざせ
君にも僕にも すべての人にも
命に付く名前を「心」と呼ぶ
名もなき君にも 名もなき僕にも


たやすく涙を流せるならば
たやすく痛みもわかるだろう
けれども人には
笑顔のままで泣いてる時もある

石よ樹よ水よ 僕よりも
誰も傷つけぬ者たちよ

くり返すあやまちを照らす 灯をかざせ
君にも僕にも すべての人にも
命に付く名前を「心」と呼ぶ
名もなき君にも 名もなき僕にも

 隠しきれない 移り香が
 いつしかあなたに 浸みついた
 誰かに盗(ト)られる くらいなら
 あなたを殺していいですか

 寝乱れて 隠れ宿
 九十九折り 浄蓮の滝
 舞い上がり 揺れ堕ちる肩のむこうに
 あなた・・・山が燃える

 何があっても もういいの
 くらくら燃える 火をくぐり
 あなたと越えたい 天城越え

 口を開けば 別れると
 刺さったまんまの 割れ硝子
 ふたりで居たって 寒いけど
 嘘でも抱かれりゃ あたたかい

 わさび沢 隠れ径
 小夜時雨(サヨシグレ) 寒天橋
 恨んでも 恨んでも 躯うらはら
 あなた・・・山が燃える

 戻れなくても もういいの
 くらくら燃える 地を這って
 あなたと越えたい 天城越え

 走り水 迷い恋
 風の群れ 天城隧道
 恨んでも 恨んでも 躯うらはら
 あなた・・・山が燃える

 戻れなくても もういいの
 くらくら燃える 地を這って
 あなたと越えたい 天城越え
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しみじみといやになった。
12時を回って、投げ出した。あとは明日でダイジョウブと言い合いながら、たぶんそれぞれがうんざりし尽くしていたのだ。そういう空気が夕方を過ぎて濃密になっていき、ちよっとした行き違いが修復不能一歩前まで何度かいきそうになっていた。時間がすぎるにしたがい、その前に仕上げたEまでが色褪せたものになっていった。帰りのタクシーの中で、携帯にたまっていた仕事関係のデータを消去。家に戻ってデスクトップのデータも消去。やっと吐き気がひいていく。どこか。ここではないどこかへ、とりあえず行きたい。環境だのソーラーだの温暖化だの断熱だの、何の興味の無いものだけで構成されたくそ細密画のような情況以外のどこか、へ。
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厭きた。飽きた。
正直なところ、Mixを見届けた瞬間に醒めた。こんなどーでもいいことにどうしてこれだけエネルギーを注げたのか、急にバカらしくなった。なんの思いこみも、なんの切実さもない世界。きれいにスマートに見える分だけ、せつないくらいくだらない。空っぽなら、虚ろなままでいいのに、過剰なまでに手を入れた。その過剰さが反動となってはやくもリターン。昼前に、近くのスタバで録音終了後のHに説明をしながら、うんざりしはじめていた。ほんとうにリセットしないと、取り返しつかねえな、そんな気になっている。現在、11時5分前。怒る気にもなれない、腐った時間だけが経過していく。
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Háppy lándings! 春雨4.19
去年秋からはじまったSシリーズ、今日のNA録りでほぼ終わった。明日は、Hの録り残したハミングを加え、Mix。新春夏篇、インナー用、D紹介、S、E、T、マスコミ用、EC、さらにDの改定2タイトル。気分的には10タイトル。仕上げとしては8タイトル。外気10℃。新緑。春雨。ま、無事着陸といえるだろう。この春に乾杯!
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人はあやまちをくりかえす。切ないほどに求めるものがあるから
という宣伝惹句。

アンソニー・ミンゲラの新作
「Breaking and Entering/こわれゆく世界の中で」

編集中のスタジオで、エフェクト待ちの間にのぞいた予告篇に魅かれた。アンソニー・ミンゲラは好きじゃないけど、この映画を観てみたい。3月12日からはじまった編集も、あとわずかでフィニッシュとなる。六本木の地下で暮らした5週間。桜がほころび満開となり散って葉桜となった5週間でもあった。この仕事について、いちばん長い編集時間を過ごしたことになる。ふしぎなほど苛立ちのない編集ではあった。が。17日夜。外は雨。新月。
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4.12未明に届いたメール
わたしに愛おしい古里があって
その冬の白さや 
夜闇の月光や 
夏の緑や風や 
命の水を
あんな風に 美しく 幽玄に 
残してくれる人がいることを知ったら
うれしくてきっと涙が止まらないでしょう
ほんとうに ほんとうに 素晴らしいです 改めて

Japanesque・・一日も早く 
待ってる人達のもとに 
とどけられますように
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春。地下スタジオ。おとめの涙。など
瀧本が顔を出し、別れの挨拶をしながら泣き出し、しばらく涙が止まらなくなったのを見ながら、鼻の奥が痛くなった。東京六本木のど真ん中で、ミッドタウンとヒルズに挟まれた魑魅魍魎の巣窟のような場所で、若い女が別れを惜しんで泣いてくれた。駆け足で新宿に行き、戻ってから気分が変わっていた。午後、調べておいた「きずな」と「つながる」というmovieのコンセプトを、今夜はそのまま活かしてみたいと思った。そういう時間が過ぎたことをとどめておきたいと思った。編集第2ステージ、2日目。混乱しながらも、光明が差してきた。夕べの不始末が尾を引いて、スタジオに入ってもカリカリしたままだった。ムリやり押さえ込んでつないでいたが、瀧本のおとめの涙で、氷解。相馬よ、瀧本に感謝すべし。
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ラフプラン
BEの台割。16分。5シークエンス。このままなら簡潔にいけそう。むしろDが?雷雨と雪。破天荒な一日ではあった。例の方位、閉門とした。なめたらいかんぜよ。かわいげ欠如はしらける。昨日、紀伊国屋で思いがけずMorrisの新作を。後書きに革共同前進派とあったのでちょっと驚いたが、ま、博打小説。なんともはや…
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では、夜桜でも観てこよう。
とどこおりなく発表が終わったと連絡有り。
驟雨。花冷え。
名残りの夜桜でも観てきたい。
乾杯。
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春の夜はさびしききわみ…
スタッフを残して帰宅。やれることはすべてやった。後は、明日音を整えて三日を待つだけだ。ま、待つとは言っても、ただ無事に進行することを祈るだけだが…。秋から春まで。4カ月半。心昂ぶらせるものの何一つ見つけられないままに、撮影も編集も、いずれも申し分のない出来となっていったのはなぜなのか。その理由が見当たらないままにフィナーレとなりそうだ。むりやり根拠を見いだそうとすれば、3年近くにわたって全力を挙げて取り組んだ古河案件。あるいはすべての仕事を3カ月放棄して無収入のまま取り組んだJapanesque-étude100title。それらとは何の関係もない、ただの“成熟”?ひさしぶりにあかりやコレクションのベサメムーチョ集をiPodで聴きながらウエブで取り寄せたハワイコナを淹れた。スタジオの気の抜けて煮詰まったコーヒーを15杯も飲んだせいか、濃く熱いコナが砂漠の水のように咽喉にしみていく。むなしくうれしくもかなしくもはらだたしくもせつなくもなし。上野の緋桜は今夜、文字通り吹雪のように散っていたと聞いた。前が見えないほどだった、と、声の凍ったそのひとに吐き捨てるように教えられた。階段を上がった目の前で、バーの小ぶりの染井吉野が夜目にも白く咲いていた。地下生活、延べ20日間。口惜しくも、ない。が…。
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祝杯の予約
件名: [tojibu3:00268] 三日春宵満月祝杯のお誘い
送信日時: 2007年 4月 1日 日曜日 0:32 AM
差出人: Toru Mashiko

31日夜 雷,強風,波浪注意報
春風を入れようと窓をあけたらめずらしく
かすかな潮の匂いが。予報通りの、嵐。
満開の桜の花びらが水銀灯の下で舞っている。
晴れていれば、春宵十三夜。
荒れているとはいえ、そこは、春。
そぞろ歩くと、なんともあまく濃密な気配が
夜の底のあちこちで、におい立っている。

やるべき準備はすべて終わったので
今夜はひさしぶりに熟睡し
明日の最終調整・仕上げに備えたい。
4.3に向け、明日が映像の総仕上げ。
明後日に音の総仕上げとなる。
順風満帆で航海してきた2007年春の旅も
あとは満面の笑みでタラップを降りるのみとなった。

4.3当日は正調春の満月。
すべてが終わった宵、7時少し前に
晴れていれば満月が顔を出す。
散り残った首都の桜が
月の光に舞う頃に
それぞれの場所で祝杯をかかげたい。

もし曇っていたら
どうかサーモグラフィカメラ気分で
花曇りの夜空を見上げていただきたい。
なごりの花に頬染めて
数度ばかり熱を帯び紅潮した
春宵満月が見える。はず。

では、3日夜の花の宴を合言葉に
あと2日。最後のツメにかかりましょう。

向こう三日間のBGMはBeatlesの♪Besame Mucho (6 June 1962)
     2007.4.1未明  T.M
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