2000年10月の記事


待てば海路の
日和あり…

用意していった落葉を使って4回シュートするあいだに、出演者はすっかりできあがってしまい、いい雰囲気になっていた。
テイク5のカチンコと同時に風が吹き、ほんものの落ち葉がいっせいに空を飛んだ。
休みなしで続けてテイク6。回りだしたらまた風が。無数の落ち葉が谷をうめていく。

神に感謝したくなる一瞬だった。

早朝から準備に入ったスタッフの一人が崖から川に落下し、ホテルに運ばれるなど、アクシデントもあったが、会津は満を持してこの日に落葉のピークを用意してくれた気がする。

ロケハン、ロケと何度も来たが、やっと会心の映像を手中にした。

冷えた身体を温泉でほぐし、部屋に戻ったところだ。いま午後六時半。
とっぷりと暮れた空におぼろな三日月が浮かんでいる。

明日、橋上からをもう一度トライして帰京。

秋の会津、勝利である。
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日本晴れ
午前七時。
カーテンを開けるときれいな秋空が広がっている。スタッフはすでに三十分前に現場へ。
たっぷり九時間眠った。
これから温泉に入り、渡辺君の迎えを待って出発。
待てば海路である。
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撮影初日
昨夜来の雨が残っていたので、朝六時の時点で午前中に撮影を予定していた「もみじ山」のシーンを明日に延期と決定。

八時にホテルのラウンジで出演者七人の衣装合わせ。朝食ぬきで現場へ。
連絡がうまくいかず本隊と離れ離れに。
渡辺が斜面をのぼって位置の確認。
橋上でスタンバイ中の本隊に合流。

福島テレビのインタビューを橋のたもとで受ける。未来博協会の柳沼さんと電通の後藤さんから話の内容についてレクチャーがあったがすべて忘れてキャスターとのQAに切り替えてもらう。ちょっと大げさかなとと思いながらも伝えたかったことをけっこうしゃっべった。
そのあと村上さんと会津若松の三人のお歴々についての話しなど。
橋上からは結局、2シーン撮ったが、光と風がシンクロせず苦労した。自然はなかなか思うようにはなってくれない。
2時ごろからぐんぐん冷え込む。
けっきょく4時近くまでねばって終了。
周辺で集めた落ち葉を散らしたが、
千枚は散らしたように感じた。
スタッフは落ち穂拾いのようだった。

朝四時までアジアカップ決勝を観ていたせいか、けっこう疲れた。
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裏磐梯とアジアカップと湯浅譲二
温泉に入ったら眠ってしまった。
ふと目覚めたら午前1時半。
あわててテレビをつける。
間に合った。
全試合観てきたアジアカップ決勝戦。
とりあえず先制したので安心して宿題にかかる。


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■湯浅譲二氏の起用について


[水の惑星 ジ・アース]を描こうとするにあたって心がけたのは
ありのままの自然を例にとりながら、特定のどの場所とも異なる
「普遍的なイメージ」を喚起させること。

たとえばよく知られた美しい滝があるとき
私たちがとらえようとするのは、その滝のある場所でも
誰もがうなずく名高い地名でもない。
それは、水源林のどこかでたたえられた天の水が、しみ出し、わき出しながら
無数の小さな流れをつくり、やがてひとつの巨大な流れとなって
「ほとばしっていく」瞬間が持つ、圧倒的なエネルギーである。
エネルギーのかたまりの周囲には、鳥や虫、花、草などのおびただしい数の
生命の群れが存在していることを、私たちは一人ひとりの固有性のなかで
記憶している。とらえたいのは、この私たち一人ひとりの中にDNAとして
埋め込まれた「いのちたちのざわめき」への共感であり共生感である。
年齢や性別を越えた、豊饒な生命=自然への共感と憧憬を引きだすこと。

福島県内のさまざまな「水のある光景」を題材に
その光景に潜む本質的な「いのちたちのざわめき」に焦点をあて
連続した大きな意味の世界を構築する。
そのことによって福島=日本=世界・地球を一直線に結ぶ
「美しい時間・美しい場所」の共時性がはじめてひとつの映像世界となる。
3DCGで描かれる「水の起源の旅」もまた、同様な世界観をもつものである。

音楽は、あるいは音に求められるのは
したがって耳になじむ聴きなれた心地よさではありえない。
福島の各地の水の光景と宇宙規模の時空間とが一つになって
「いのちたちのざわめき」の奇跡を映像的に融合していくための
誰も体験したことのない美しい「和音」である必要がある。
その音の作り手に要求されるのは
私たちが撮影対象を福島県内の「水の光景」に限定した意味を理解し
同時に宇宙規模の時空間と共存することの意図を正確に把握することである。

かけがえのない地域の固有性と世界=宇宙との融合という
壮大なスケールをあますところなく音の世界で表現できる才能として
私たちは作曲家・湯浅譲二氏を起用したいと考える。
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那須経由磐梯へ
七時に東京を発つ。高速は雨で派手な水煙。レガシーのみちのくロケの初日を思い出す。こんな出足はいつも結果がいい。
途中、那須で降り、大田原へ。祖母の三回忌に出席。叔父たちと昼食をとり、再び東北道を北上。磐梯へ。
宿に直行せず、明日の撮影現場を橋の上からチェック。葉は少し落ちたようだが、ま、いいところだと思う。
三時半にホテル着。温泉へ。
一足先に現場入りしていた美術の戸田さんが入っていた。間があってカメラマンの完周さんも。湯につかりながら明日の撮影について打合せを。
のぼせつつ部屋へ。外はまだ明るい。
これから晩飯までの間に湯浅譲二について短い文章を片付ける。

今夜のアジアカップ決勝、眠くて見られないだろうな。

BGMはアルゼンチンタンゴ。
紅葉にはなかなか似合っている。
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謝ってすむならケーサツは要らない。
スポーツ紙に、長野県の例の役人は反響の大きさにひたすら謝っているとか。朝令暮改とはよく言ったものだ。

が、ここで許す手はない。

長野県民よ、心あらばこの役人たちを放逐すべし。
石もて追うべし。つるしあげるべし。
身体的に、物理的に処置すべし。

「水滸伝」を愛読書とするものの一人として、
公僕の不義不忠?は断固成敗すべし、と思う。

たかが1200件程度の抗議で翻す叛旗なら、
てめえはなぜ掲げたのか。
旗印をあきらかにするということは
そんなに簡単なことなのか。

我が東京の愛す必要もないバカ知事・慎太郎が
副知事の愚行をかばって言挙げしたのは、そういうことだ。
「あなたが大切に思う人がいて、その人にいわれのない危害がおよんだらどう対処するのか?」
答えは迷うまでもないだろう。何でもあり。粉砕あるのみである。

いま、長野で田中を支持した県民は、以上の立場に置かれている。

あらゆる手だてを尽くすべきだろう。
魂の腐った屑がのさばっていいのは、アンダーグラウンドだけである。
太陽の元では正面突破あるのみ。
林檎つくってる場合じゃねえぞ。
無謀なオリンピックで10年は退化してるんだから
ほんとに破産しちゃうぞ、バカに任せとくと。
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勇気凛々
なんのけれんもない、真っ向からぶつかる君子の戦いを観るようだった。
生まれてはじめて全試合全イニングスを観戦。
カゼをひいてたこともあり、試合時間の仕事はすべてキャンセル。徹底して味わった。

クローズアップで撮らえられた松井をはじめ、ジャイアンツの主力選手たちの表情に全試合注目していたが、勝ち負けに関わらず、ゆるむことが一度もなかった。
笑みのこぼれる回数はむしろダイエーの選手に多かったように感じた。
ここにすべての機微が潜んでいたような気がする。

いまの時代は、真っ向勝負以外に勝ち目のない展開になっている。バブル時代とIT時代の最大の差がそこにある。
凛とした王道だけが、時代を越えていけるのだ。そんな気がしてならない。

サッカーもまた同じである。
カズや中山の時代に顕著だった奇妙な余裕をいまの代表選手達はみじんも感じさせない。
国境というボーダーを踏み越えようとするとき、問われるのがそのことである。

スポーツだけではなく、経済も政治も文化も、すべて威風堂々と凛々としたありようだけが存在を許される。
考えてみれば、よい時代ではないか。

これで明日からは心おきなく仕事三昧になれる。来年の開幕のその日までは。

まずは中津川。紅葉の福島から。
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長野の役人はほんものの屑である。
田中康夫を好きではない。そのことを前提として書いておきたい。

長野県の役人のクビを切る権利はいったい誰にあるのだろうか?昨日今日と二日続けて見たニュースでの県の役人の傍若無人ぶりは何か根拠あってのことなのか。
直近の直接投票で指示された自治体の長は、いわば大統領のはず。十数万票の大差をつけた圧勝で選ばれた田中は県知事ではなかったのか?居並んだ県の幹部はすべて即刻馘首にすべきである。
ペログリ知事が怒らぬのだから彼を選択した県民は即日県庁に打ち壊しをかけるべきである。
名も知らぬ草深き田舎町の出来事ならいざしらず、仮にも長野、首都に近接した教育で知られる自治体がなんという破廉恥漢の集団ぶり。
名刺を差し出され「企業の場合、社長が部下に名刺を出すのはおかしい」とわけのわからぬ抗議をして、田中の名刺を受け取ったうえで「長野県知事」の部分を折り捨てた企画局長と称するメガネ男がいた。
民間企業なら、この瞬間に即解雇だけどな。
そのメガネ男の無知蒙昧ぶりと無礼さをおしとどめることのない役人達がいた。こいつらはすべて市民反逆罪で、西部劇なら、あるいは人食い大統領の治める国なら、銃殺もしくは公開縛り首だろう。
県民は、自らにふりかかったこの屈辱的な出来事に怒り、鉄槌をふるうべきである。
教養豊かな教育県を誇り、県内にソープのないなどという閉塞性を放置しながら、のうのうと40年にもわたって内務官僚あがりに県政を預けてきた結果がここにある。

副知事が無礼なマスコミに対してふるまった行為を石原は、侮辱に対して膝を屈する人間を友人に持ちたくないと答えていた。
おれは石原も好きではない。
しかし、この石原の回答はその通りだと思う。

屑のような、いや屑そのものの不浄な木っ端役人を、県民は打擲の末、県外に所払いすべきである。
教育熱心を標榜する県民だから、きっと即座にこの能天気野郎どもを懲らしめてくれるはずだ。
過激じゃなきゃ、学問の意味なんかねーんだから。

それにしても役人の語るコトバのおどろくべき貧困さ。テレビは怖いぞ。

一夜で切ったシラを塗り替えた官房長官がいれば、在にはIQゼロの高級役人あり。
たった二日間でえらいものを見せてくれる。このところニュース番組を超えるバラエティー番組が見当たらないのもやむを得ない。

石原だの田中だのについ肩入れしたくなることは、しかし不毛ではあるがね。
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カムバックTOKYO
2-1。これで東京に帰ってこられる。
東京ジャイアンツはやはり東京で闘わねばな。

それにしても杉山の事件で、なぜ長嶋が監督ふゆきとどきで戒告処分されるのか?どこの世界に社員がプライベートタイムで起こした犯罪で処分される上司がいるのか?
なぜ読売の渡辺オーナーのような下品な人間に戒告などされねばならないのか?
監督責任などというたわけた問題がもし存在するなら、組織のトップはいったい誰なのか?オーナーとはどういう存在なのか。
マスコミはどうしてこんなことを中学生新聞のように伝えるのか。
杉山一人を叩けばいいじゃないか。
朝日は例によって鬼のクビをとったようにはしゃいだニュースを書き続けているが、なんとかいう政治部の記者が破廉恥事件でニュースステーションを降板したとき、その上司はどんな責任をとったのか?
別にいうなら、どんな責任をとれるのか?
その政治部記者はクビになったのか?いまどこでどんなポジションについているのか?

「おさわがせした、遺憾である」以外にどんな文脈で、自分以外の大人が個人的に引き起こした犯罪をカバーできるというのか?
いい年をした大人がなにか犯罪を犯しても、それはただその当人だけの責任である。親も兄妹も親戚も、あたりまえのことだが何の関わりもない。
日本はもうとっくに農村国家ではなくなっているのだから。
因果は誰にも報いないのだよ。

ついでに
西武はどうして松阪をあんなふうに野麦峠の女子工員のように扱えるのか?そして横浜出身の不良青年はなぜあんなに従順にしたがっているのか?
松阪の顏、誰が見ても単なる不良だろう。コンビニの前でうんこ座りしているチャリンコ暴走族そのものだろう。高校の時から。
少年が犯罪を犯すと少年法の年齢を引き下げよ、と叫び、
松阪のような下司な顏をした中華街の不出来な少年は
何があってもオブラートでくるもうとする。
スポーツ性善説。正義論のオンパレード。
朝日はなぜ松阪の事件に奥歯にモノのはさまったような書き方しかできないでいるのか?彼が自慢の高校球児だったからか?

ま、西武の不毛は埼玉の不毛だからしかたないが、
ジャイアンツは、杉山クビにすればすむことを
何をとちくるって長嶋戒告などとほざくのか。
読売と巨人軍はあいかわらず、まことに破廉恥な組織である。
長嶋ファンとして、まことに腹立たしい限り。

ところでダイエーはいつまで喪に服しているつもりなのかな。
喪章や背番号、遺影がクローズアップされるたびに
ノドの小骨が太くなる。
これはダイエーの選手達の問題というより、むしろ
マスコミの視点の貧しさに過ぎないことではあるが。

ともあれ2-1。
決戦は首都でこそふさわしい。
あっぱれである。
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ちょっと疲れた。
紅葉、出演者の段取り…
この秋の福島にはちょっと疲れた。

半月で何度往復したことか。
撮れたのはわずか1シーンのみ、光違いの2バリエーション。

飽きてきたのかな。
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帰路
ところで午後2時にカメラマンたちと別れ、東京に向かった演出班は、高速に乗る寸前に昼飯前だったことに気がつき、猪苗代町を
三周した末に夏のロケハンで入ったことのある「しおやぐら」というそば屋を発見、突入。「名物・皿そば」と「山芋のてんぷら」と
「さつまあげ」を注文。皿そばは、皿の上にざるそばが乗っているという工夫の意味がもうひとつわかりかねるものだったが、「山芋のてんぷら」は絶品だった。塩で食べたけど酒飲みは泣いて喜びそうな代物。満足してさて帰ろうかと立ったときに目に飛び込んできたのが平積みされた数点の書籍群。
その一冊のタイトルは「十字架 クロス」。著者の名は高見澤功。
小説である。気になって奥付を開くと、プロフィールにあの「高見澤」さんのことが。渡辺に聞いたらすでに本人から直接買ったとか。(買わされた?)さっそく一冊買い求め、店を出た。と、一台のクルマが通過。高見澤さんご本人である。携帯で呼び戻し、近くのコーヒー店に連れていってもらう。サインしてくれと頼んだが照れているのでケーキをおごってもらった。そんなわけで、ほんとうはもう東京に着いているはずなのに、我々はいまだ白河あたりを走行中。あたりはすでに真っ暗である。
福島はまことに奥が深いね。

なお、このメールは東北道を120kmで走行中にPHSで発信。
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桜ももみじも捲土重来。
撮影中止。帰京決定。
春の白河の桜につづいて紅葉も素直に撮らせてはくれない。

捲土重来を期してさびしく会津路を江戸へと帰る。いやはや。
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20℃-16℃-12℃-10℃-8℃
午後東京を出たときは20℃。
東北道を那須、白河、郡山と下るに連れて気温が下がっていく。裏磐梯に着いたときで8℃。
空にはきれいな星。
明日、現場に行って紅葉が順調ならそのまま準備に入り、もうひとつの時は本隊の東京発をストップ。数日延期にすることに。

メインスタッフとの食事後、スタイリストが持ち込んだ衣装チェック。日程が前倒しになり、出演者のスケジュール調整が難しく、予定以外の出演者を今夜からあたりはじめる。誰が来てもいいように、用意したすべての衣装をOKに。
美術部は明日朝からの渓谷の落ち葉の清掃と、芋煮会の煙テストの準備。

ひととおり打合せが終わり風呂へ。
やわらかなあたりのお湯でなかなか良かった。

さてどんな色になっているか。
明日が楽しみである。
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ルビコン河を渡った夕
デジタルHDのCG合成を4シーン着手。
10月23日秋雨の夕、
六本木アークヒルズの前に流れるルビコン河を
たしかに渡った。

やりたいこと、可能性…
予想を超えた世界をこの手にしたのだ。

この高揚をそのまま
明日からの紅葉ロケにつなげたい。

明日、急遽、中津川に出発となる。
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「神雕剣侠」は愛と勇気の物語。
「神雕剣侠」金庸箸/岡崎由美訳/徳間書店
全五巻読み終わる。徹底した純愛の武侠小説というのをはじめて読んだが、おもしろかった。翻訳モノではS.キングの「骨の袋」が今年は断トツだと思っていたが、「神雕剣侠」に一歩譲る。
いずれもそのテーマは至純の「愛」。
20世紀最後の年の心躍る物語のテーマが「愛」、というのも、ま、いいじゃない。
それにしてもこの五巻に前作、続作と五巻ずつあり、全十五巻の大河物語というのもスゴイね。
いや、ほんとうに堪能した。
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HD見聞録2
http://www.photohighway.co.jp/AlbumPage.asp?m=0key=99085un=7047
デジタルHD撮影の二日目10月19日の記録。
HDからDVにコピーし、マックでimovieでキャプチャー。
タイムコード入り。一部に合成用のキーあり。
撮影時の天候は終日快晴。
外観の引きはノーライト。

このアドレスでエラーの時は左のLinksの
「HD見聞録2」をクリック。
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デジタルHD見聞録10.18
http://www.photohighway.co.jp/AlbumPage.asp?m=0key=97128un=7047
10月18日、19日の二日間に渡って積水ハウスのシャーウッドを対象に、デジタルHDをはじめて使用したときの18日分のカットをアルバムにした。撮ることそのものが愉しみとなる世界へ参入した記念として。
このアドレスでだめなときは左のLINKSにある「デジタルHD見聞録10.18」から。
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HDおそるべし、いや恐れ入りました。
木、水、光…
昨日今日とデジタルHDをテストしているが
切れのよさ、深みともに抜群である。
想像していた以上に光、質感ともにすぐれている。
さらに以前と比べてHDのセットがほんとうにシンプルになった。ENGとまったく同じ感覚で使えている。
この使い勝手で、この質感があってかつ予算的に違いがないなら、使わない制作者は犯罪的に怠慢だと言える。

ほんと、おそれいりました。
このHDを持って、「天然の日本」シリーズを
すべて撮り直したい。
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紅葉ロケ一週間延期
秋晴れ。旅館を8時30分に出発。
高崎に9時in。サンルームから撮影スタート。順調に撮影が進んでいるところに、会津をチェックに行った制作部から連絡。
紅葉が遅く、一週間程度撮入を延ばしたいとのこと。
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木枯らし一号と水に浮かぶコスモス
曇天。かつ木枯らし一号が吹き荒れる。
上州高崎はさすがにからっ風の土地。
美術スタッフと造園スタッフが懸命に植栽などのそとまわりをセットするが、風が強すぎ、外観は中止。
手配してあったダルマ弁当を食べ、午後から和室のアップに切り替える。
積水ハウスのデジタルHDの撮影第一号は、したがって、徹底した「和」の世界となった。
いや、HDがこんなに質感をひきだすとは…

水盤にコスモスを浮かべた、合成用のカットなどはそのままタイトルバックに使えるほどだ。

この質感に慣れると、もうふつうのカメラには戻れないな。
映像は「女」と同じだ。
佳い女と出会ってしまえば、後戻りができない。
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ダルマ弁当の待つ高崎へ
もう少しもう少しと読んでいるうちに朝。
渡辺から電話。これから横須賀を出ると。
午前6時。曇り。高崎はどうか。
8時前に出発予定。クルマの中で二時間は眠れるか。
窓を開けると、ベランダの小菊の香った。
冬は遠いが、空気だけは凛としている。
紅葉の本番を23日に設定した。
このままいっきに冬に雪崩れていってくれるといいのだが。
今日は美術の戸田さんが中津川渓谷の現場を下見にそろそろ出発するはずだ。
色づきがどうなっているのか午後にはわかる。
おれはこれからダルマ弁当を食いに高崎へ。
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アルバム「怪しい焚火男たち」の夜
http://www.photohighway.co.jp/AlbumPage.asp?m=0key=94169un=7047
15日夜の焚火カメラテストの記録写真48点
様子を見に来た地元暴走族が逃げ出し、パトロール中の警察官に「ごくろうさま」とねぎらわれた、ほぼ5時間のテスト撮影。
11月11日に福島県須賀川市で開催される松明まつりの撮影に備えたテスト。
スタッフ約20名による海辺のキャンプファイヤーは、少しばかり不気味でもあった。

このアドレスでエラーの時は、
左のLinksから。
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炎の影/香納諒一は★★
「炎の影」香納諒一著/角川春樹事務所刊
推理作家協会賞受賞作家が満を持して放つ…と帯に。香納諒一はこれがはじめてだが、可もなく不可もなし。行間がたっぷりとられていて読みやすかったという感想以外にとりたててなし。よくできた紙芝居の範疇を出ない。★★
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緒戦大勝。
その浦の名は、松川。
相馬の海岸とは、狭い砂浜と二車線の道路、防風林とを隔てて接している。
海苔の養殖の細い杭が朽ち果てた水中の枝のような奇妙なオブジェをかたちづくり、
岸の砂中にはとりきれないほどのアサリが生息しているという。
ほっき貝や近海の漁を業とする漁船が浦のなかのいくつかの港に停泊している。
相馬の海から昇った太陽は、浦の対岸の低く連なった山々に沈む。
9時30分に現場に入り、午後1時と日没直後の二回のシュートチャンスを待って、
カメラセッティング後、スタンバイ。
ひなびた日本の海岸の原型のような光景を前に、キャンバス地の椅子に座って
日暮れまで動かず。
この日のためにとっておいた金庸の「神雕剣侠」第一巻。

狙いたがわず、絶好の秋晴れが日暮れまで。
渚とも湖とも異なる漁船の航跡が不思議な波立ちをつくってくれた。

自分のこれまでの人生で、
こんなふうにひとところにとどまってまったく同じ光景を眺めていたのは
たぶんはじめのことだと思う。
奇妙さと落ち着きとが同時に存在する、いままでにない体験をした。

午後5時30分。日没後の一瞬を撮り終わり、現場で解散。
霊山峠を抜けるときは深い闇になっていた。
午後7時30分、福島西のランプから東北道に上がる寸前に、
相馬の方から巨大な月が地平線に。

その月の出と並走し帰京。


まずは、秋の緒戦勝利である。
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海辺のたき火を囲む二十人の男
十五日午後七時半
福島県相馬市の海岸にて

夕方から砂浜で松明のカメラテストが続いている。空にはおぼろ月夜。
二十人あまりのスタッフが真っ暗な海岸で
季節外れのキャンプファイヤーを囲んでいるのはなかなか異様な光景だろう。
夕方までなんどか通っていった地元の暴走少年たちも近づいてこない。
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NHKはしんそこバカ。
ついついアリーマイラブ3のオンエアを観てしまった。2ndシリーズの後半のビデオレンタルがまだなのに…
しかし間抜けなレリースするものだ。
誰が媒体プランをたてたのかしらないけど、NHKの傲慢さは、消費者をなめきっているとしか思えない。
観ちゃったじゃねえか、どうしてくれるのだ。ったく。
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中津川の気温
きのうから10℃以上、一気に下がった。
この調子で中津川が冷え込んでくれることを祈る。
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あるプロデューサーの悲喜こもごものハワイ行き
以下は川田プロデューサーから届いたメール。
涙と腹を抱えることなくして読み通せなかったことと、
大作仕事の陰にこんなこともあるのだという証拠のために転記。


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10月4日(水)
午前3時(会社出発12時間前)
英語台本完成、PDFファイルにして帆風築地店に出力依頼に。
画像のカラー出力エラーの為、帰社しオリジナルデータをMOに
コピー。
全部で400MBを超える大容量の為、2枚に分けて収録。

午前4時(会社出発11時間前)
コピー、データ確認終了。
製本工程を考え、帆風をあきらめ、キンコーズ銀座店に依頼することを決意。出張準備の為、帰宅しなければならず、一分一秒を惜しみ、深夜の銀座をサンダル履きのまま走る。

午前4時10分(会社出発10時間50分前)
キンコーズ銀座店に到着。「出力はセルフサービス」という店員の指示に従い、レンタルマックの前に。パナソニック製のMOドライブにディスクを挿入。マックが固まる。それを見たワシも固まる。

午前4時30分(会社出発10時間30分前)
隣のレンタルマックに移動。MOが動作することを確認。安心。1枚目をプリント。「あっ」という間に、出力完了。あまりの出力スピードに感動しつつ、家に帰れる時間ができるぞ、と期待に胸ふくらませて、表紙から10枚分を一気に出力。

午前4時40分(会社出発10時間20分前)
「どう、キレイに出てる」というワシの問いに「ええ」と答える店員。笑みを浮かべつつ答える彼の顔を見て、ワシは喜色満面。一気に最終ページのアイコンまでダブルクリック。
十数枚を立ち上げたところで、「画像データが見つかりません」とのダイアログ。画像データだけを収録したMOディスクを左手に持ち、呆然とするワシ。「MOドライブが1台しかない・・・。」

午前4時45分(会社出発10時間15分前)
「画像データを一旦、レンタルマックのハードディスクにコピーして良いか」と店員に尋ねるワシ。「いいえ、それはできません」とマニュアル通りにワシに向かって答える店員。「終わったら消せば良いだろ」とちょっと憤怒モードのワシ。「でも、それは困るんですけど」と本当に困っている店員。「じゃあ、どうすりゃいいんだよ。使ってないドライブはずしてこっちにつけるぞ」と、すでにシリアルケーブルを引き抜く寸前のワシ。「分かりました。どうぞ、ハードディスクにコピーしてください」と店員。「どうも有り難う。助かるよ。」とお礼を言いつつ、ケーブルの先にブランブランしているMOドライブを静かに置くワシ。
「人間、誠心誠意礼を尽くして接すれば、分かってくれるものだ」という祖父の口癖が脳裏をよぎる。

午前4時50分(会社出発10時間10分前)
特例で認めてくれたハードディスクへのコピー完了。再び、全ての書類アイコンをダブルクリック。「画像データがありません」のメッセージに、「ここ、ここ」と、ひとりごちるワシ。すると「お客様、これでいいんですか?」と出力完了のページを持って来て見せる店員。

表紙はOK。2枚目は「観客」ページ、これは日本語だけだ。・・・・・。3枚目以降は、使用フォントがレンタルマックに入っていない為、初期設定フォントに差し変わっていた。それも、14ポイントのスーパー極太ゴチックに!全ページが見切れてる。枠からはみ出てる。社会の枠からはみ出る暮らしをしているワシでも、用紙の中からはみ出て途中で終わっている文章は許せません。磐梯山の頂上まで飛んでいきそうになった我が魂を呼び戻し、立ち上げ途中の全ての書類を「キャンセル」。

午前5時(会社出発9時間前)
全書類の起動をキャンセル。一枚一枚、フォントを設定し直し、200パーセント拡大で文章を確認、70%縮小表示で全体レイアウトを指差し確認した後、ようやくプリント。

午前5時30分(会社出発8時間30分前)
窓の外が白々してくる。

午前6時(会社出発8時間前)
完徹3日にして、冴えまくる。カーペットに落ちたゼムクリップの音が聞こえる。「ねえ、大丈夫」と心配する益子さんの声が聞こえる。「大丈夫ですよ」と答える。店員が黙り始める。

午前7時(会社出発7時間前)
出力完了。全部、OK。細かいところを見直すと、・・・。無視する。

午前7時10分(会社出発6時間50分前)
製本を依頼する。出力したA3をオリジナルにして、B4縮小を3部、2時までに仕上げるように、やさしく依頼。

午前7時15分(会社出発6時間45分前)
ハードディスクにコピーしたデータを消去、確認してもらった後、店を出る。店に引き返す。製本スタイルの変更を依頼する。

午前7時30分(会社出発6時間30分前)
帰社。慌てる。

午前9時(会社出発5時間)
気が付いたら、家にいた。風邪で具合が悪い娘を気遣いつつ、支度をする。スーツケースをクロゼットから引っ張り出し、思いとどまる。ビジネスバッグに梱包開始。お土産が入らないことに気づき、思いとどまる。水着を入れようとして思いとどまる。自分が何をしているのか分からなくなり、呆然としているところを母ちゃんに見つかる。

午前10時(会社出発4時間前)
シャワーを浴びる。お湯と水を間違えて、冷水を浴び、その後に熱湯を浴びる。目が覚める。

午前11時(会社出発3時間前)
家を出る。急行電車に乗り遅れる。

午後0時30分(会社出発1時間30分前)
出社。決算をする。請求書が届いていない会社にメールを送る。担当作品の決算をする。本部次長に呼ばれ、担当作品の進捗状況を報告。これからハワイにいる監修者の博士に挨拶に行く、お土産やら買わなくちゃならんし、悠長に報告をしている時間などない、と早口でまくしたてる。「そうか、気を付けてな」と優しい言葉。

午後2時(会社出発予定時刻)
出発を1時間延期することに決める。

午後3時(離陸5時間前)
会社を出る。フィルム・ビデオテープ、手みやげを買うために銀座方面に。手みやげは、益子さんが善意で預けてくださった銘酒「花泉」にあわせて、「枡」に決定。築地を探しまくる。道具屋は全て閉店後であった。

午後3時20分(離陸4時間40分前)
歌舞伎座近くの土産店にて、純日本的柄の巾着袋6枚購入。

午後3時30分(離陸4時間30分前)
TAXIに乗車。箱崎TCATに向かう。

午後4時(離陸4時間前)
箱崎TCATに到着。チェックイン。とりあえず、土産物屋を見る。「動物占い」キーホルダーを見つけ、買うか買わないか躊躇する。(ハワイ土産に「動物占い」もないもんだ)と気づき、買わないことに決める。コーヒーのお代わりができる2Fのマクドナルドに入る。口を付けた途端、千恵から電話が入る。電波状況が最悪の為、コーヒーを飲み干せないまま、店を出る。

午後4時30分(離陸3時間30分前)
リムジンバスに乗車。乗客5人の贅沢ドライブ。

午後5時30分(離陸2時間30分前)
成田に到着。土産物屋をハシゴする。「枡」をひたすら探しまくる。結局、見つからず、オチョコに宗旨替えする。

午後6時00分(離陸2時間前)
入国審査を経て、免税品店に入る。タバコを買う。母ちゃんに言われていたボックスタイプのコーチの財布を探す。コーチの店を覗く。財布が見つかる。「いらっしゃいませ」という女性店員の声に、「Just looking」と英語で答えて、店を出る。正札の金額が目に焼き付いた。

午後6時15分(離陸1時間45分前)
搭乗ゲートに到着。喫煙コーナーに居続ける。タバコを吸い続ける。気持ちが悪くなる。

午後7時(離陸1時間前)
搭乗開始。気持ち悪いのをガマンして、タバコを吸い続ける。

午後7時30分(離陸30分前)
搭乗。22番A。スッチーの真ん前だと期待していたが、そのすぐ後ろであることに気づく。狭い。隣は新婚夫婦。

午後7時45分。(離陸15分前)
気を失う。

午後8時30分(離陸後30分)
離陸はおぼろげ。ジュースを配るスッチーの声に目覚める。おしぼりは回収の後。菓子を食べつつ、隣の新婚の会話に耳を立てる。横目で二人の仕草を観察。(おいおい、始まっちゃうんじゃないか?!)と心配になる。ちょっとうらやましい。食事の後、再び気を失う。

午前2時(到着2時間前)
窓外をひたすら眺める。夜明け。素晴らしい光景。夜が明けきった時、眼下の海を注視する。いつもの癖でクジラを探す。

午前3時30分(到着30分前)
オアフ島が見える。パールハーバーが見える。(あの時代、ここまで来るにはエライ騒ぎだったろう)と精霊達に思いを馳せる。

現地午前8時(復路の離陸27時間前)
到着。花のレイを期待するが、そんな気配は全くなし。損した気分。

午前8時30分(離陸26時間30分前)
入国審査の為、行列に加わる。家族単位で受け付けてくれるので、3世代のツアーを見て、ちょっと嬉しい気分を味わう。それに比べて、目の前の新婚夫婦が、別々に審査を受けている姿を見て、大笑い。まだ、家族じゃないみたい。

午前8時40分(離陸26時間20分前)
入国審査。「何日の滞在?」「オンリー・ワン・デイ」女性審査官がこちらを見る。「何しに?」「ミーティング」「誰と?」「ハワイ大学の博士。私がプロデュースする映画の監修者」「職業は?」(映画をプロデュースしてると言っておろうが)という言葉を飲み込み、「映画のプロデューサー」審査官が笑い始める。「本当に1日」「イエス。後、26時間後には出発する」「1日のハワイを楽しんで」と言うので、「では、また明日」と答えると大笑いされる。ただごとではない気配に、セキュリティが2名、駆けつける。「バカンス?」「ビジネス」「いつ帰る?」「明日」「本当」「では、また明日」馬鹿笑いされる。

午前9時(離陸26時間前)
空港ロビーで、通訳を頼んだニック・ボージさんに会う。とっても紳士。スーツ姿の私を見て、不思議な笑みを浮かべる。

午前9時30分(離陸25時間30分前)
ニックの車で天文研究所に向かう。約束は10時だったので、近くのスターバックスに入る。

午前9時50分(離陸25時間10分前)
研究所に入る。オーエン研究室の場所を聞き、建物内へ。迷う。

午前10時(離陸25時間前)
オーエン博士に面会。「貴殿に会えて光栄です。下手くそな英語のメールを無理強いして申し訳なかった」と詫びる。「いやいや、シンプルで必要なことしか書いてないので非常に良いメールである」と評価される。
デスク前に座り、バッグを開け、お土産披露。益子さんからの酒に「酒は大好きだ」私のオチョコに「甘いモノは大好きだ」。おいおい、オチョコ、チョコレートじゃない。宮本さん、西田さん、益子さんの手紙を手渡す。「good」

午前11時45分(離陸23時間15分前)
打合終了。パビリオンの概略、映像ソフトの説明を終える。

午後0時(離陸23時間前)
研究所近くの和食レストランに連れて行ってもらう。ブッフェスタイルなので、いつもの通り、皿に山盛りにしようと思ったが、博士・ニックさんが少ししか盛らなかったのを見て、ガマンする。盛らなくて良かったと思う味付けであった。

午後1時(離陸22時間前)
結局、博士にオゴッテもらう。

午後1時30分(離陸21時間30分前)
ハワイ大学の構内をドライブした後、ホテルに到着。ハワイ大学の購買部で土産を買いたいと、通訳に伝えていたが、訳の分からない事を口走る私をみて、早々にホテルに入った方が良い、と判断しただろうことが、後に判明する。

「チェックインは午後3時から」というレセプションの女性に、食い下がる通訳。「いいよ、隣のショッピングセンターでも見てるから」と諦める。

午後1時45分(離陸21時間15分前)
アラモナショッピングセンターに入る。Tシャツ・短パン姿の買い物客の波に、逆らうように歩くスーツ姿の
ワシ。みんな、よける。ベンチに腰掛ける。タバコを吸いながら、横になる。注目を浴びないが、みんながワシを意識しているのがあからさま。

午後3時(離陸20時間前)
ホテルにチェックイン。22階の部屋から、ダイヤモンドヘッドを眺める。観光終了。寝る。

午後7時(離陸16時間前)
目覚める。高橋さんや千恵、会社に連絡。

午後8時(離陸15時間前)
シャワーを浴びて、ベッドに横になった途端、気を失う。

午前5時(出発6時間前)
寒さで目覚める。バスタオルを取り、素っ裸のまま、布団に潜り込む。ドコモの携帯を目覚ましセット。(ああ、圏外だ・・・)と漠然と思う。

午前8時(離陸3時間前)
起床。猛烈な空腹感に捕らわれる。1Fのレストランに入る。日系人のおばちゃんと会話。「食事のクーポンかバウチャーを持ってる?」「ううん、現金で払うよ」から始まって、いかに私が不幸な状況にあるかということなどを話す。全部、英語。当然。隣に3世代家族が座る。すると日系人のおばちゃん「お早うございますう。食券はお持ちですか?」おいおい、日本語の方が流ちょうじゃねーか。それも、食券?江ノ島のレストランじゃあるまいし。

午前8時45分(離陸2時間15分前)
1階にある土産物屋で、マッハのスピードで買い物。

午前9時10分(離陸1時間50分前)
ロビーで通訳と合流。ホノルル空港に送ってもらう。

午前9時30分(離陸1時間30分前)
「帰りの飛行機は、ユナイテッドのコードシェア便だからユナイテッドのカウンターに送って」と頼むも、「川田さん、ANAのカウンターはここネ」と、降ろされる。一応、ANAカウンターに行くと、やはりユナイテッドのカウンターで受け付けろという。

午前9時45分(離陸1時間15分前)
ユナイテッドのカウンターの行列に加わる。最後尾。

午前10時15分(離陸45分前)
ようやく受付けてくれる。土産物屋に入り、アロハシャツのポストイットを6点買う。レジ打つおばさん、「あれ、7つ?」「あんた、一個多く打ち込んでるよ。まあ、いいや。もう一つ買おう」「あら、嬉しい。そうか、こうすれば数が売れるのね」とのたまうばばあ。とりあわずに店をでる。空港内で悠然とタバコをふかしていると、小錦に似ているおばさんに「成田?」「うん」「急げ!」慌てる。

午前10時40分(離陸20分前)
飛行機に乗り込む。59番A席。後方だから3列から2列になる席で、左側に余裕があるエコノミー利用者のささやかな喜びを感じられる席。隣はオタッキーな風体のお兄ちゃん。

午前11時(離陸時間)
ひときわ高まるエンジン音。(出発かな)と思った途端、エンジンが切られる。機内は消灯。ムンムンと暑くなる。しばらくして機内放送。「当機は、ただいまから離陸の為の最終チェックに入ります」(おっ、帰国が1日伸びるかな、ワイキキ行きたい、オアフ島を一周だ。レンタカー借りよう、国際免許ないけど、ハワイだし。フラダンスも見たいな。買い物はし直しだ。映画も見られるぞ。博物館や美術館も、駆け足でもいいから見に行こう)

午前11時35分(離陸−35分)
「当機は、最終チェックが終わり、これから離陸いたします」

離陸。旋回中にパールハーバー、ワイキキ、ダイヤモンドヘッドを観光。ダイヤモンドヘッドって、上から見ると、ダイヤの指輪のカタチの火山であることに気づいた。(そうか、だから、あの台形の部分はダイヤモンドヘッドなんだ)と、観光本の1ページに書いてあるだろうことを発見した喜びに、思わずメモする。

機内。両足を左側の肘掛けに載せ、右側の肘掛けに背中をもたれさせ、器用な格好で寝る。


日本時間午後2時(予定時刻ぴったし)
降機。携帯の電源を入れるや否や「あっ、川田さん」と電通営業。「今日の打合6時から、新宿ですから」「はあ」「出てもらえますよね。場合によっては、先に進めてください」「はあ」「ところで、今 どこですか?」「成田・・・飛行機降りたばりなんですけど」「そうですか、それじゃ」

午後2時30分(別件打合開始3時間30分前)
リムジンバスのカウンターに並ぶ。新宿行きか、箱崎行きか、迷う。2時50分発の箱崎行きのチケットを買う。

午後2時45分(打合開始3時間15分前)
不意の便意におそわれ、バス停前にいる係員に「うんちしたいので、50分には間に合わない」と告げる。「すぐそこにありますから、急いで!」と人の話を聞かない。お仕事済ませて、悠々とバス停へ。待ってやんの、バス。係りのお兄ちゃん、会心の笑みで「間に合いましたねえ」

午後4時(打合開始2時間前)
箱崎到着。タクシーに乗り換える。すると運転手が「お客さん、鳥取にはご親戚ありませんか?」と尋ねてくる、いきなり。(えっ、オレって鳥取の顔してるのかな、髪型が乱れてるけどトサカには見えないし)と思いつつ「なんで?」「いやあ、今日もの凄い地震があったらしいんです」ラジオの音に耳を傾け、死者はまだいないというNHKのアナウンスに、(そうだろう、人間住んでねーし)なんて思う。

午後4時30分(打合開始1時間30分前)
帰社。とりあえず、部へのお土産をデスクに預け、打合の準備を。本部次長が「おお、川田。あの話だけどなあ」と藪から棒に話しかけてくる。ひとしきり話を一方的に進めた後、「うん?お前、どっか行ってたの?」「ええ、ハワイに」「何しに?」「一昨日、お話しましたよね!」
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スコット・トゥローの囮弁護士
「囮弁護士」S.トゥロー著/二宮馨訳/文藝春秋刊行

いままでトゥローのベスト1は「立証責任」だと思ってきたが、それも今夜までのこと。これをリーガルサスペンスというのは恐れ入るが。
絶望的なまでの退嬰的な愛の交叉具合にたじろがされた。
こういう乾ききった凄みは歴史の深いヨーロッパだと逆立ちしても描けないんだよな。
ヨーロッパにはわかりやすい絶望は生まれても、アメリカが生みだす複雑性は存在しないから。ヨーロッパにいかれる連中はみんなそこのところでごまかされちゃうけど。

しかし文春の仕立てにしてはひどい造本だった。行詰め1行多くしたことが可読性を奪ってしまい、
三流の出版社のような仕上がりぶりだ。

さらに、
「PERSONAL INJURIES」で「囮弁護士」はないだろう。気高い内容もかたなしである。
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四日ぶりの外出で
午前10時30分から午後1時までの打合せ、
午後2時から4時までの打合せ、
4時から5時までの打合せ、
5時から6時までの打合せ、計4つの打合せをこなしたら
帰りはさすがにもうろうとした。

福島の気温、いまだ下がらす。
東京も今日は暑かった。
紅葉のピークがどんどんずれていく。

阿部さんデザインの新しい名刺を使った。
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アリーマイラブ2の老女の夢
たとえば夢。
ある老女が先のない病にかかり、そのことを本人はすでに熟知している。
彼女には家族も親戚もない。老女は若いときに架空の若者を空想の中で恋人とした。
そののち彼女は結婚することなく今に至る。空想の中で彼女がつくりだした相手は、
老女が眠りに落ちたときに継続する夢として現われ、その夢の中で二人は結婚し
平凡だが幸せな家庭を築いているという。
夢の中の進化し深化する平凡な家庭では子どもが三人生まれ、彼女はまだ四十代。
そんな日々のなかで彼女がいちばん辛いのはときどき見る「夢」なのだという。
その夢は彼女が年老いて一人の家族もなく助かる見込みのない病にかかっているのだとか。
老女は夢の中の平凡で何気ない幸福な時間の中で、その夢だけに怯え暮らしている。
病院のベッドの上の老女が、医師に、だから自分を昏睡状態にして欲しい、
醒めない夢の世界に置いてほしい…と頼み込む。
さて、その結末や、いかに?

昨日、ビデオ屋で借りてきた「アリーマイラブ2」の第六巻・11話はそんな話しだった。
カゼでダウンしていたぼんやりした脳には、かなりこたえるシノプシス。
でもぼくはこのストーリーを泣きながら、腹をかかえて笑いながら、ひざをたたきながら観た。

すごいです「アリーマイラブ」。
非常にこまやかな布石がきわめて巧妙に張り巡らされているので
できればダウンした折りにでもいちばん最初から観ることをすすめたい。
かなわなければ、楽しんでしまうことも、悪くない…
そういう出逢いもあるのだよ。
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金曜日の打合せ中に
咳が止まらなくなり、そのまま発熱。ダウン。
土曜日曜とふーふーいいながらテレビにかじりついていた。今日になってやっと熱が下がったが、まだふらふらしている。
考えてみれば5日間でのべ1850km走行。
山へ海へと、ま、大変ではあったのだ。

土曜日に渡辺君のibookが届き、ちょうどいいので二三日開店休業ということに。
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宝島ミステリーベスト6
のアンケート用紙が届く。
もうそんな季節になったのか。
これが届くと、毎年、歳末だなと思い始めるが、
ことしはまだまだ夏の印象が濃い。強すぎる。
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9時にあわてて起きて
大急ぎで切り口だけ考える。
実写なら海外だけど、気候的に難しければ
CGとの合成もあり得る。
むしろそっちかな。
それなら森の四季もいいけるし。

これから積水ハウス。
そのあと六本木のイメージサイエンスへ。
イメージサイエンスとはじつに久しぶりだ。
荒木小山チームと。
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エッジ高速道テスト120km問題なし
いま東北道の佐野SAを通過。
磐越道のトンネル区間で途切れた以外は
ほとんど問題なく接続できた。
平均速度120km。
ドコモのPHSにはついこの間まで泣かされていたが、エッジ、たいしたものである。

エリアにやや難点があるとはいえ
携帯の9600で途切れながら送信することを
考えればPHSは良質ともに勝っている。
いま使っているのはカードタイプだが
携帯もほんとうにドコモをやめようかと思う。
ドコモを使っているとすごくバカに見えるから。
少なくとも来年の夏、次世代型発売までは…

帰路は順調。
猪苗代町からここまで約2時間。
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元気の素は自家中毒。
寝ちゃおうかとも思ったが、届いていたポスターズのDVDを観たら
少し回復したので、9月30日にロケハンした高崎の報告書をまとめる。PDFにしてイントラネットへ。山下君にプリントを任せ、明日はなんとか起きて、シャーウッドの森、アメリカの森などをイメージキャッチにしたラフに手を付けられそうだ。
自分の仕事で元気が出てれば世話ないな。しかも五年も前の。

それにしてもラストに使ったフランスの評論家が横向いて
タバコをふかすシーンは笑える。
あれこそフランス人である。
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ハワイと猪苗代町と涙がつなぐ
ロケハンが終わって遅い昼食を猪苗代のレストランでとっているときに、ハワイの川田プロデューサーから電話。オーエン博士とのドッキングが大成功だったとのこと。
シナリオ、プレショーの構成、ポストショーの構成すべて賛同してくれたとのこと。
一人だけの急ぎ旅で疲れたのか、やっとオーエンと会え、お墨付きをもらえてホッとしたのか、声が涙ぐんでいた。
ハワイでスーツにネクタイ姿の中年男が携帯片手に涙ぐんでいるところを想像し、こちらもちょっとほろっとした。

ロケハンは人間が喜怒哀楽を表現するときに流す涙は、原始地球に彗星が衝突してできあがった太古の海の成分と共通しているというシーンに相当する「秋の水辺の祝宴」を撮る場所を探すためのものだった。
オーエン博士は、地球の水の生成・彗星衝突説をかかげる、最先端の宇宙天文学者である。
川田さん、だから涙ぐんでも、照れなくてもいいからね。
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PHS通信テスト
いま猪苗代町郊外。
ロケハン三日目をさっき終了し、スタッフと別れて東京に向かい移動中。
エッジの通信状態のテストをかねてこれを書いている。
いま磐越道に乗ったところ。

PHSもたいしたものである。
ここまでは問題なく通信できている。

ロケハンだが紅葉が例年より遅れていて
この分だと十日くらいずれそうだ。
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ロケハン二日目
ロケハン二日目
福島市周辺で阿武隈川流域をロケハン。
もひとつしっくりこないので秋の川は中止に。
冬の雪の川に変更。
市内のデニーズで休憩後、山越えして相馬へ。
松川浦で夕方まで太陽の状態をチェック。
結局、正午の光と午後四時の斜光を両方狙うことにし、
再び山越えして土湯温泉に。
宿泊先は初夏ロケのときの「いますや旅館」。
こけしのロゴマークの温泉である。
一風呂浴びて、風っぽかったので部屋に食事を運んでもらい、
テレビを観ながら飯を食う。
なんのことはない気がついたら全部食べていた。
これならスタッフ達と一緒に食べればよかった。
明日はいよいよ中津川渓谷。
問題の紅葉ロケハン。である。
出演者は会津若松の怪人達。
目を瞠らせるような大紅葉、落葉ポイントを見つけなくては。

空には冴え冴えとした月。
ロケ本番の頃はたぶん満月となる。
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ロケハン初日
豪雨の常磐道を勿来へと向かった。
勿来の料金所でカメラマン達と合流。
雨の中、ロケハンを開始。
勿来、永崎、二見ヶ浦、豊間海岸、薄磯海岸、新舞子海岸と六ヶ所の渚をチェック。
豊間海岸に決定。
昼からは晴れ上がる。
磐越道から東北道経由で飯坂温泉に投宿。

まず、海は、決まった。
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茨城の「菜の花米」はすごくうまい。
たまたま夜になって米が無くなり
近所の7イレブンに行き、茨城産の「菜の花米」という名の新米を買ってきた。さっと炊いて塩鮭で食ったが、いやうまかった。
コンビニでこんなうまい米売ってもいいのかよ、というくらいうまかった。
10年以上前、オホーツク海のサケ漁を撮りにいく途中で寄った
釧路の市場で買った巨大握りに匹敵するうまさだった。

放射能もれても米は旨いんだな。
それとも多少はウランとか関係あるのかな。

明日から、いわき。
茨城のすぐ地続きの海岸線のロケハンである。
いよいよ福島の海側を攻める。
秋を追って。
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夢見そば
村松の「夢見そば」を読んだ。
小説としては村松らしい出来の悪さで、哀しいくらいにスカスカした内容だったが、桐屋の唐沢さんをモデルにした山都の「水そば」が印象に残った。
そばについては、しかし宮下の「新そば読本」の表現の方がはるかに陰影に富んでいる。対象に向う愛の軽重がその表現にあきれるほど忠実にあらわれていて、比べ読みになったがそこがおもしろかった。
それにしても村松の俗悪さ加減は底なしである。
しょせんは編集者どまりの才能を、文化バブルが作家に仕立てた、その釣り銭だけでしのぐ見苦しさがページの隅々ににじんでいた。
直接会った印象からは、唐沢さんと「そば」という材料だけで、はるかに起伏のある世界を描けたはずである。
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10.1会津若松眉毛の主を探す旅
新城さま


直接ご挨拶できたらと思い立ち、
ご連絡もしないままに訪ねました失礼、おゆるしください。

さいわい奥様にお目にかかることができ、
藤沢さまのこと、杜氏頭の佐藤さまのこと、
お話をうかがうことができました。

その足で、藤沢さまにお会いし切り絵の話や
「田楽」のエピソードなど楽しいひとときを
過ごさせていただきました。

さらに桐屋・夢見亭にまわり、唐橋さまとも会えました。
唐橋さまはちょうどテレビ東京の取材中でしたが、
その合間をぬって話したところ快諾していただきました。

福島の水を巡る旅の終歩にあたる
「紅葉の宴」のシーンが、
豊かな水の存在によってもたらされる
豊饒な米とその結晶として酒。
そして、そば。
この二つの、大地の産物を象徴する方たちが、
いわば「水の世界の親しい仲間たち」として宴を張る。
そんな趣向を想像してみました。
唐橋さまのアイディアですが、
「きのこ会」(芋煮会の会津版?)でいきたいと考えます。

みなさまのスケジュールと紅葉のスケジュールが
なんとかうまく折り合いがついて、
後々語りぐさとなるような
ステキな世界を映像にできたらと夢想しています。

会津若松への日帰りの旅は、ちょっと疲れましたが
収穫の多い、満足できるものとなりました。

今後は、
土曜日におめにかかったバウハウスの高見沢と、
本日おうかがいした助監督の渡辺の両名が
ご相談させていただくことになりますが、
どうぞよろしくお願いします。

次にお目にかかれる日を楽しみにしています。
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桐屋夢見亭店主唐橋宏さん
桐屋夢見亭店主唐橋宏さんは、ガシッとした四角い体を作努衣に包み、眉の濃い、髭の濃い、男っぽい顏を輝かせて熱くそばを語る…
この人のポートレートを撮ったら題はこうつける。《頑固親父》…

   「新そば読本」宮下祐史著/平凡社刊1999.12.8 本文より


ほれぼれとさせられる、たしかにすっきりとした顏の持ち主だった。会津の顔。きっとこの人はその象徴かも知れない。
撮影が楽しみだ。
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