2008年01月の記事


上弦。弓張月
編集を終わって六本木でタクシーに乗ったのが午前6時少し前。蒲田でタクシーを降り缶コーヒーを飲みながらタバコを2本。東南の高空に弓張月が冴え冴えと輝いていた。可も不可もない、何の新味もない仕事だったが、どこか弾んだ愉しい時間として過ごすことができた。3ヶ月ぶりのスタジオになっていた。これから風呂に入る。
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大寒初雪空振り
降るか降るかと夜明けまで何度も外に出てみたが残念。気温も予想ほどには下がらず、ま、静かでいい夜ではあった。病院で読み残していた司馬遼太郎の“俄”下巻を朝までかけて読了し、ベッドに。起きたら午後2時を過ぎていた。病院では毎朝6時過ぎに検温で起こされていたのに、元の木阿弥?とりあえず大阪に送るための素材を3組のDVDに落とし渡辺に。それから12月の素材キャプチャーしたものを暫時webギャラリーにアップ。渡辺が400カットに切り出してくれたので、予想以上に時間がかかっている。
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4泊5日の検査入院
16日の昼前に入り今朝退院。羽田の日の出を眺め、月を見ているうちに過ぎた。特に異常なし。
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MacBook Air
カッコイイ。
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列車に乗った男★★★★★
DVD  パトリス・ルコント作
ロシュフォールとジョニー・アリディで撮ることを決めていたと付録のインタビューでルコントが楽しそうに語っていた。メイキングを観るとルコントの現場は笑いにあふれていて、仕上がった作品世界とのギャップに面食らうほどだった。奇妙で力強いサウンドデザインがタイトルバックから惹きつける。公開は2002年。そのときの惹句は「その列車は、あなたを、 叶わなかった人生の終着駅へと 旅立たせてくれる。 教授と流れ者――神から与えられた運命の乗車券を交換したふたりの男の、輝かしき終焉の刻」だとか。ま、そのまんまである。oldロックンローラージョニー・アリディが、ニヤケタところのないチャールズ・プロンソンみたいで、なんともいい味を出していた。
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では、初詣で。
昨日からひさしぶりに手抜きしながら仕事を始めたが、30分もやっていると眠くなり厭きてきてあくびが止まらず目が潤んでくる。で、30分から1時間コーヒーブレークという理由で休む。正月は開くこともなかった新聞をやっと昨日から目を通しだしたので大見出しだけ目に入れる。続かず。年末に読みかけだった小説に手をだす。ビデオを集中的に観ていたからか、グリシャムの新作がつまらないのか、これも途中で放り出す。しかたなく机に向かう。その繰り返しである。たいして仕事しているわけでもないから指も手もかるがると動くのだが、なぜかアタマがこっている。そういう気分が消えない。痛いのではなく、ただこってる。やだぁと言う声もアタマの芯のほうから聴こえる。ホ・ジュンに診てもらうわけにもいかないので今日はもう打ち止め?とする。身体が夜の気配を求めてうずき出したので、自然治癒祈願を兼ね、近くの「神社」にでも参ってこよう。初詣で。
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無為徒食。8日で120時間。1日平均15時間。
3日と7日に七草がゆを二回食べた。元旦から今日未明まで、ひたすらドラマと映画を観て過ごす。タバコを買う以外、外出ゼロ。ホ・ジュン、大望シリーズ計90話を中心に8日間で120時間。一日平均15時間くらい映像を観て過ごしていたことになる。映像のディレクターを職業とはしているが、仕事ではなく趣味でこれだけの時間を短期間につかったのははじめてのこと。12月の憂いをこれでいくらかは払うことができた。そう思いたい。これから一風呂浴び、仕事にかかる。工場の生産ラインの記録素材のOKだし。
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キング・コング05★★★★★
WOWOW ピーター・ジャクソン作
これは“大望”のコーヒーブレークに観た。とはいえ3時間超の長尺で休憩どころかへとへとに。ピーター・ジャクソンは“指輪物語”三部作より、はるかにいい仕事をしている。ロストワールドのCGミックスも大したものだけど、ラスト間際のニューヨークシーンが秀逸。批評を観るとあちこちでコケにされたようだが、“パイレーツ・オブ・カリビアン”の陳腐さに比べれば、スクリーンでこそ観たい1本だった。
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エデンより彼方に★★★★
ムービープラス トッド・ヘインズ作
50年代ハリウッドメロドラマへのオマージュと称されたUSA版“人形の家”。コレモホ・ジュン休憩中にケーブルテレビで偶然観たが、ジュリアン・ムーアがめちゃくちゃ良かった。“三丁目の夕日”とほぼ同時代が舞台。比較してみるバカはいないとは思うが、バターと肉と米と納豆の比較文化の好例。
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パリ空港の人々★★★★
DVD
11月に六本木ABCで買って放置しておいた1枚。フランスでしかつくれないような奇妙キテレツな“ボーダーレスワールト”。ただし空港の一角での。4日の夜にホ・ジュンの休憩タイムに。
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イヴォンヌの香り★★★★★
DVD パトリス・ルコント作
ルコント的としか言いようのない愛のもつれふりが全編にあふれているが、男優の顔と声に最後までなじめなかった。それさえなければ「橋の上の娘」のカラー版になれた、か?音楽の使い方は、しかしあいかわらず野獣のような勘のよさで、最初から最後まで意外性の連続が続いた。船の上のシークエンスは、ただ見とれるばかりである。
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女帝/エンペラー★★★★★
DVD
元旦の夜に観た。美術と衣装と音楽に度肝を抜かれる。蜷川幸雄の舞台を映画的才能が開花した、としかいいようがない。ポカンと口を開けていたせいで観終わったら咽喉がひりひり痛んだ。蜷川の解釈とも一味違ったアジア的いや中華的ハムレット。耽美的という文字そのままの“綺麗事”の凄みあり。射雕英雄伝でヒロイン・黄蓉を好演したジョウ・シュンの熱演が主役のチャン・ツィーを後半で喰っていた。グリーン・ディスティニーを皮切りに中国映画の美術はハリウッドを越えている。魂消たぜ。それにしても邦題、なんとかならなかったのか。こういうのは著作権違反にはならないのか。“坊ちゃん”を“マドンナとうらなり”にしちゃうようなもんだろう。“女帝”の話じゃねーだろうが。
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LOST3/第1話-第6話★★★
DVDレンタル
第7シーズンまで制作決定らしいが、とてももたないのではないか。過去と現在のカットバックというスタイルも第1シーズンの斬新さが目減りし帳尻合わせが目立ちだした。
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大望全26話★★★★★
DVD
楽天的理想主義の勝利闘争絵巻。能天気なまでのユートピア主義が微笑ましい。2日かけて一気に観た。
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ホ・ジュン全64話★★★★★
DVD。元旦未明から毎日8時間かけ今朝全話走破。
途中、ホ・ジュンが全国放浪をはじめたところからいきなりワープしちゃったのに面食らった以外は、満点超。韓国はしかし歴史的事実がどうだったかはともかく、歴史をどう捉え直したいと考えているのか、あるいは現在をどう再構築しようとしているのか、“海神ヘシン”といい“ホ・ジュン”といい“チャングム”といい“チェオクの剣”といい“大望”といい、垣間見えるような気もする。経済的な成功の根底は、想像以上に逞しい、そんなふうに思える。石焼きビビンバが好きだ。
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日比野
とのやりとりで正月休みを終わりにする気になった。ストレートなあいつらしいメールで気が晴れた。
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おおとりの“契り”一曲でオセロ
ここ十年以上、紅白歌合戦を観ることがなかった。どういうわけか家にいて、ザッピングしていてたまたま平原綾香のジュピター。そのあと、腰を据えた。つまらねえなと思いながらラスト近くになった。北の蛍、津軽海峡と続き、そうか阿久悠が逝った年だな、と思っていたら五木ひろしの顔がアップに。タイトルが「契り」とあったので一瞬チャンネルを変えようと思ったが、阿久悠作詞と出たのでそのままに。涙止まらず。絶唱である。あんなに毛嫌いしていた五木ひろしの抒情に魂を奪われた。歌詞を聴いていてきっと阿久悠の絶筆だろうと思った。作詞家としての遺言なのだろうと確信した。webで調べたら1982年の仕事。意外なことに絶頂期の詞だった。ただの一度も耳にしたことが無かったように思えたのは五木ひろしの持ち歌だったからか。さっそくiTunesでダウンロード。2つのバージョンがあったが両方購入。聴き比べた。紅白のあの切迫した抒情はどこにも無かった。阿久悠に捧げたオマージュだったのだ。その思いが、テクニックに慢心しつまらない色気に終始してきた五木ひろしの何かを変えたのだと、思えた。永く異国に旅していた男がさすらいの果てに客船で故国に戻ろうとしている。微速度で近づいてくる故国の情景を前にした男の呟き…そんな心象が浮かぶ。そう考えると温暖化防止待ったなしの年となった2007年の締めにふさわしいなんとも不思議な歌となる。阿久悠、鬼才としかいいようがない。“美しい日本”という安倍前総理世迷い言も、この阿久悠の“契り”をテーマに掲げていたら、あるいは別な消息もあり得たか。平原綾香以降みていた限りでは“紅組”圧倒的に優勢だったが、おおとりの“契り”一曲でオセロとなった。それにしても1982年にこんな曲を書いていたとは。ふと気になってYouTubeをチェックしたら、あった。現在11ヒット。
http://www.youtube.com/watch?v=cTscxJ2QD5w
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