2009年10月の記事


飛び石ロケ落着
撮了の瞬間からいっきに冷え込んだ。すっかり暮れた新宿の夜空に十夜月が冴えざえと輝いていた。撤収を待つ間、杉田車に。気がついたら寝込んでいた。起こされ、近くのココスへ。スタッフと冷えた体を温める。飛び石ロケはいずれもほぼ天気にめぐまれ、うまくいった。ゆうがた小山から電話。Sのコンペは負けたとのこと。これから敗因を探りますと聞き、落着。引っかかっていた小骨が、とれた。家に戻りクナイプニ柚子を三個。萬月の“私の庭第三部”を30ページ読むうちに身体の芯が溶けていった。撮影が終わってしまったら、ちょっと落胆。せつなくなった。
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メモ。プラス一夜「ごんぎつね」「赤い蝋燭と人魚」など
千一夜
千夜の千年相聞
一夜はプラスアルファ∞
たとえば「女鬼」
たとえば新美南吉「ごんぎつね」
たとえば小川未明「赤い蝋燭と人魚」など…

「ある秋のことでした。二、三日雨がふり続いたその間、ごんは、外へも出られなくて、あなの中にしゃがんでいました。
 雨が上がると、ほっとしてあなからはい出ました。空はからっと晴れていて、もずの声がキンキンひびいていました。
 ごんは、村の小川のつつみまで出てきました。辺りのすすきのほには、まだ雨のしずくが光っていました。川には、いつもは水が少ないのですが、三日もの雨で、水がどっとましていました。ただのときは水につかることのない、川べりのすすきやはぎのかぶが、黄色くにごった水に横だおしになって、もまれています。ごんは、川下の方へとぬかるみ道を歩いていきました…」

「あるところに大きな町がありました。町ではいろいろな人が集まり、また去っていきました。
日々うつろいゆくこの町でしたが片隅には年寄りの夫婦が住んでいました。町は変わって行きますが二人は何十年と変わらず毎日を町の影に隠れてひっそりと過ごしていました。夫婦はお互い大変仲良く暮らしておりましたけれど、ただ一つ困ったことには二人には子供がおりませんでした。
若いころはどうにか子供が出来ないものかとがんばったものですが、近ごろは年がいったせいもあり二人とももう諦めて、ただ二人で仲良く過ごすことだけを幸せとして毎日を過ごしておりました…」
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番外篇“女鬼”
追加。
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メモ
撮影プランver.2
ケーキ  ホールタイプから四角に変更
ピザは近くから買ってきた 
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千年相聞、とりあえず
20タイトルアップ。オープニング用もつくったので、これで企画書に突入だ。満を持して、いざ突入。
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LED
今日は書けそうもないとあきらめつついつものカフェでワタナベと話しているうちに突破口みつかる。その気になってはじめ、納得のいくプランにこぎつけられた。ちょっとホッとした。
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オイアウエ★★★★★
萩原浩著/新潮社刊
この小説が「週刊新潮」に連載されていたという後書きを読み、ちょっと驚いた。おれは週刊新潮を読むことはないけど、どんな人が読んでいるのか、皆目見当もつかない。過剰で辟易させられるような「笑い」の多用で始まっていく最初の数回分の連載で腰が引けたりしなかったのだろーか。気になる。さておき、めちゃくちゃ愉しめた。想像をはるかに超えた丁寧な書き込みぶりが、いつのまにか胸の中にその名もない南の島の地図を描いていた。潮騒。風のうなり。スコールの音と雨の匂い。生命力そのもののような植物。魚。獣。鳥たち。そしてにんげんたち。このままいつまでも物語が続いていけば…後半はそんな気分で何度も残りページを確かめた。そして最後のページにたどりついて、深い喪失感を味わった。濃密な島の時間を、1ページずつたどりながら同じ時間を生きてきたような、不思議な気分。読んだことで幸福になる物語。そういものが、ときにあるから、捨てたものではない。ここで拍手しても仕方ないが、萩原に拍手をおくりたい。
タイトルはしかし、「アイウエア」いや「オイアウエ」じゃなくても…と思っていたけど、読後三日経ってふと、これでいいのかな、とストンと納得。根源の話でもあるのだから。
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竜の道[飛翔篇]★★★★★
白川道著/講談社刊
白川らしい設定で始まる物語は、どこか希薄でなんどか途中で放り出そうと思いながらも、いつのまにか読了。「飛翔篇」とあるので続編があるのだろうけど、待ってまで読みたいかどうか。このテの話は、一気に読まされてこそ、ではないか。予定調和のような「総敗北」という展開にならないことをのぞむが、ま、あり得ないか。
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逃亡者★★★★★
折原一著/文芸春秋刊
書き下ろし。折原ならではとしか言いようがないのだけど、折原は一作ごとにスタイルが異なるので妥当かどうか。よく知られた事件をフックにしてはいるが、そんなことは途中から吹っ飛んでしまい、ひりひりするようなシンクロ感を味わいながらページをめくらされ、そりゃあねーだろうというような、仕掛けへと落着。そりゃあないだろうと歎じつつも、意外な透明感の中に展開していく物語の終着のしかたは、さすがと言うほかにない。後味の良し悪しはともかく、コクのある物語だった。
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月光力?
soumonのno.7にあの[月の出]を。迷いが消えた。
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なにをしても乗れず
眠ったはずが、おかしなタイミングで起きたせいか、終日も不調のまま。Japanesque、はずみのつもりで開いてみるが、続かず。昔風に言えばバイオリズム低調?十六夜がきれいに出ているが、さしたる感興もなし。放擲。
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相聞メモ10.3
朝の山/館岩と夕暮れの山/館岩。あるいは小淵沢。あるいは田沢湖の薄暮。その[呼応]
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相聞。次に進む
一日、雨の中を△移動しつつロケハン。新宿の現場近くのココスで撮影プランを打ち合せし解散。蒲田に着いたのが8時少し前。東京周辺とはいえ、12時間経過。階段の上り下りなどもひびいたか寝不足なのに眠れず、朝まで小説を読んで過ごした。日暮れまで爆睡。眠りについた時と90度異なる場所にアタマ。目覚めた時の風景になじめず焦った。渡辺と会い、ロケハン素材の整理。「相聞」のネクストステップについて話す。中秋満月。空は晴れてきたようだが、さて。
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相聞vol.4。難産
4本目、混乱。結局、3回つくりなおし丸2日かかった。上野の緋桜をはさむ。得心。千年は、なんとも底が深い。
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