ターバンとネクタイ
音を消してニュースを眺めてみる。

ネクタイ姿のブッシュというのはしかし貧相な顔をしている。対して何とかいうサウジ男は頭にターバンを巻き民族服を身にまとい颯爽と見える。

これはネクタイとターバンの差なのか。
どこに行ってもエアコンディショニングされた環境の中に身を置いて外気の状態とまったくおかまいなくスーツを着用しネクタイで首をしばる人と、テント1枚でノマド暮らしを辞さない生活スタイルの差なのか。
サザン朝ペルシャの末裔とインディアンをだまし水爆を後ろ手に世界警察を名乗る民主国家との差なのか。

単に個人の差なのか。


昔、ペルシャ絨毯の広告キャンペーンをてがけたことがあった。
一人の織り手が一生の間に十枚ていどの絨毯を織り、多くが失明して仕事を離れる、と聞いた。だからどうだというわけでもないが。


開拓時代、メイフラワー号で北米にたどりついたその末裔は、西へ西へと幌馬車で進みながら、原住民から二束三文で土地を掠め取っていまがある。


石油をめぐる利権の争いが、どこかで民主主義と正義を守る戦いへとすり替えられ、原爆を2発落とされた国はこぞってその傘下につこうとする。




悲惨で痛ましい事実を前に、そんなことはどうでもいいことかもしれないが、なんだかな。