《バトルロイヤル》★
明け方、借りておいたレンタルビデオで深作の《バトルロイヤル》を見た。もともと出来不出来のはっきりした深作ではあるが、何よりどうしてこんなつまらねえ小説を映画にする気になったのか、そこが不思議でならない。
原作はたしかに話題になった。陳腐で底の浅いゲーム育ち特有の想像力が生み出した埒もない絵空事にも関わらず、何人かの体力のない批評家連中がころっといかれハイスコアをつけた。中学生を中心に火がついた。
まさか映画にするとは思わなかった。
三池あたりがてがけるなら、あるいは石井あたりが手を出すならわからないでもないが、本編として世に出すか、これを。
たけしはしかし、何を演じてもまったく同じだね。これだけ自分の作品でも他人の作品でも同じ種類の役づくりしかしないというのは、何なんだろう。使うほうは何を求めているのか。
それにしても不愉快な映画だった。
金とエネルギーをこんなことに消費して、どうして毎日、ベッドから起きられるのかわからねえ。