白昼に夢を見た
病院に行き戻って横になり一時間ほどまどろんだ。どこか地方の古い民家のある場所で、古河のキャストたちを撮っていた。モニターを見ながら激情に駆られる自分がいた。着ているものを近くを流れる川に投げ捨て、ひとり怒りまくっていた。キャストに向って、やめて帰れと怒鳴りつづけていた。NaやKuになだめられながらも怒りが収まらなかった。目覚めてもすごくリアルな感覚が残っていて気分の悪さもまた生々しかった。夕べ、編集室で目にした一枚のスチールが原因としか思えない。それはオーディションで手渡されたら真っ先にゴミ箱行きになるようなひどい出来の写真だった。スチールは、一瞬。動きの中では見逃されてしまうことも、残酷に暴き出されてしまうことがある。留められたその一瞬は、なんともおぞましいほどに病的なニュアンスに満ちていた。カメラマンの腕の悪さとヘアメイクの趣味の悪さを差し引いても、対象物の底なしの弱さは埋まらない。使う気を根底から拭わせる、素材の質の低さが際立っていた。これ以後、古河からどうやって外していくか、アタマが重い。春ー夏で完結させてしまうのが、もしかしたらいちばんいいのかもしれない。