帰らざる日々★?
小暮俊作著/幻冬舎
アウトロー大賞受賞作。
いい文章だし、トーンも悪くない。作中に連綿と続く「陵辱シーン」の執拗さがなければ、たぶん★5つ。せっかくの持ち味が馬鹿げた悪趣味としかいいようのない鬱陶しさで減じている。むかし西村寿行が堕ちていったときがこうだった。這えとか銜えろとか、取り巻きのバカ編集に持ち上げられ安直なエロ劇画のようになっていって自滅した。馳星周もまた同じ袋小路にいる。文体が悪くないだけに小暮の場合は絶望的な気がする。わるくねえのになぁ。ほんと。幻冬舎、ちと浮かれすぎ。