秋風。夢としりせば…
徒労だった。
むなしい砂を噛むような一日だった。
にもかかわらず古河の夕焼けは
こわいくらいきれいだった。
公園で二時間ばかり夜風に吹かれていた。
昼の湿度とむし暑さがウソのように
秋の気配に満ちていた。
コンビニの握り飯一ヶだけでしのいだ
徹夜明けのハイは
秋の夕空を見た頃にはすっかりしぼみきっていた。
過ぎた金の話を堂々巡りするだけで
目の前に置かれた企画書は
16枚の反古に過ぎず。