そのときの牧瀬里穂
沖田が土方への想いを告げ、打ちのめすシーンの牧瀬。寺田屋から沖田と土方と坂本の三人で逃げ落ちた納屋の中で坂本を切るときの沖田。坂本の独白。土方の切っ先を肩に受けたときの沖田の泣き笑い。つかの勢いをさらに映像のリズムが強め、なんともすさまじいシーンである。
二ヶ月余り前の再見から、まったく色褪せずに見直すことができた。やはり大変なものである。
牧瀬里穂と渡辺謙の力演は舞台を経たものだけが到達する迫力で、涙があふれてとまらなかった。
しかしこの映画の牧瀬里穂は女の華だ。
とくに土方に切られたときの泣き笑いの表情は絶品であった。
あんな顔をさせてみたいと、想うのだろうな。男は。
やるもんだよな。
DVDで買うことにした。