日本国債上下巻は★★★
「日本国債」幸田真音箸/講談社刊上下巻を読む。これはま、書評通りの凡庸さ。
経済小説は、国産の場合、まず小説的なだいご味は割り引いてかかる必要があるとはいえ、あちこちで持ち上げられても、なおこの程度どまり。こんなすかすかの内容をわざわざ2巻に分冊する意味がどこにあるのか。「ビジネスマン」ターゲットだとこのテが、しかしよく売れるんだよな。
なまじっかの文才が、悲しみを呼ぶ、そんな上下巻だった。小説ではなく、ドキュメンタリーとして取り組めばまだマシなものを、と思う。