とほくまでゆくんだ ぼくらの好きな人々よ
3/2未明に出した湯治部MLからの転載
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ここがロドスだ。ここで跳べ!

>ミックスを終えて、山岡さんの言ってることを
>少し、僕も実感することができました。武田
>


なお、山岡さんは
3月1日付けでTSPに辞表を出したそうです。


与えられた条件の元で、ぼくたちは仕事をしているわけだけど
ときに、予想を超えた試金石となるようなチャンスが
訪れることがある。いや、あるのだと思う。
あるいはジャンピングボードのようなチャンス。


巡りあったその瞬間に、そのことを意識できるか
あるいは無意識に受容できるかで、女神のほほ笑みを
受け取れるか否かが別れるんだよな。


いつものように、ハッパをかけるために
大げさに騒いでると思う向きもあっただろうが、
こんどのクレッセは、僕自身にとってはそういう意味を持つ
仕事だったように思います。
そして他の何人かの人にとっても、ね。


小さな意味では、
デジタルHDを自分の世界に引きずり込むことができるか。
大きな意味では、
自分はまだやっていけるのか。いきたいのか。
さらに、
温めているデジタルジャパネスクをほんとうに手がける
価値があるのか。
いずれの意味においても、答えは正。
演出として、まず、負けないな、そう思い切ることができた。


関わったみなさんにとっても
さまざまな意味で、大きな価値をもたらすことになるだろう
作品となったと考えます。
そのことを共に喜ぼうと思います。

ちょっと場違いな気もするけど
好きだった詩人の詩を引用しておきます。



  「涙が涸れる」吉本隆明

    ……
    とほくまでゆくんだ ぼくらの好きな人々よ
    嫉みと嫉みとをからみ合はせても
    窮迫したぼくらの生活からは 名高い
    恋の物語はうまれない
    ぼくらはきみによって
    きみはぼくらによって ただ
    屈辱を組織できるだけだ
    それをしなければならぬ