その夜の月
秋葉原漫遊とIDの佐藤君へのビタミンC差し入れから戻った
渡辺君が電話で「月が月が…」とわめくから、
「どうした、月が青いか?」と聞いたら、「すごいきれいです」と。
開幕式の中継を見ていたが、しかたないので外に出る。
満月から二日ほど過ぎてややいびつになった月が、
なるほど冴え冴えと輝いていた。空は濃紺。
外はまだ真夏のように湿っていてむんむんしているのに、
月だけは秋の輝きである。東京も悪くない。