2009年06月の記事


「夏越の禊(なごしのみそぎ)」
 今日で六月も終わり、早一年の半分が過ぎようとしています。
一年の区切りとなる大晦日に、その年の穢(けが)れを祓(はら)い、来る年の無病息災を願うことは一般的に行われていますが、明日の六月晦日も半年分の穢れを祓い、これからの息災を祈願する日となっています。

 京都の北野天満宮や鎌倉の鶴岡八幡宮の恒例の「大祓(おおはらえ)」の神事など、各地の神社で行われる夏越の禊(なごしのみそぎ)は古来から伝わる行事で、茅の輪くぐりや、人形(ひとがた)や車形で厄払いを行います。
衛生事情が悪かった昔は、この時期にあらためて無病息災を祈願し、それを生活の中で意識することは今思う以上に重要なことだったはずです。

「水無月の 夏越しの祓する人は ちとせの命 延ぶというなり」  (拾遺集)

「思う事 皆つきねとて麻の葉を きりにきりても 祓ひつるかも」(後拾遺集)


 夏の訪れを告げる夏越の禊は、これからの季節を大過なく過ごすための大切な行事でもありました。

 日常であるが故につい疎かになってしまっていることが多々あるものです。
生活の中に区切りをもうけるのは非常に便利な習慣で、過ぎた半年を振り返ることでこれからの半年に活かそうとした先祖の知恵でもあります。
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「旬の白身魚」
蒸し暑い日が続いていますが、こう言うときはさっぱりした魚、特に白身の魚が食べたくなります。
今が旬で夏を代表する白身魚といえば「スズキ」ですが、「マダイ」や「ヒラメ」にも負けない白身の高級魚です。
エビやカニなどを食べ、成魚は1メートル近くに達し、大きいほど美味とされています。

 今時は「スズキの洗い」がポピュラーですが、氷水にさらした身は引き締まって涼味を存分に味わうことができます。
洗いは薄い切り身にした後、氷水に入れ、身が白っぽくなったら引き揚げます。
そして、水気を切り、氷と一緒に盛付ければ一段と清涼感が高まります。

 ちなみに、このスズキは『出世魚』として有名で、関東では成長するにつれて、「セイゴ」→「フッコ」→「スズキ」と名前が変わります。

 その他、夏が旬の魚では、「アジ」・「アユ」・「ウナギ」等がありますが、白身の刺し身として食べる「アジ」、これもまた「たかがアジ、されどアジ」といった感じで格別です。

 夏バテ気味で食欲が落ちたときは、「ウナギ」もいいですね。ウナギは、ビタミンA・B1・B2・D・E・カルシウム・カリウム・鉄など栄養素をバランスよく含み、スタミナ消耗の激しい夏には最適です。
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「左回りの法則」
 自然界には様々な法則性があり、例えば北半球の台風の渦は地球の自転との関係で必ず反時計回り(左回り)となってます。

 この「左回り」というのは、人間にとっても無理のない楽な方向で、右回りよりも左回りの方が安心できると言われます。    いわゆる「左回りの法則」です。

 理由としては、空間認知機能を司る右脳は身体の左側からの情報認知力に優れているから、あるいは心臓のある左側を守ろうとする無意識下の行動が影響している、重い肝臓が右側に
あるためバランスを取ろうとして左側に重心が傾きやすい等々、と 諸説あるようです。

 このような習性を利用して実際に左回りで誘導されているものとしては、高層ビルの避難階段の下りる方向、遊園地のメリーゴーランド、ディズニーランド、野球のベース、競技場のトラックやスケートリンク、美術館等の展示施設などがそうですね。
例外もたくさんありますが、エスカレーターの昇り降り、スーパーやコンビニなどでも左回りに誘導しているところが多いようです。

 反対に、遊園地のお化け屋敷など、恐怖感や不安感を生じさせることを目的としている場所は意図的に右回りに設計されているところが多いようです。
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「滝」
 「滝」・・。何万年も前からその場所で落下し続けていますが、季節毎に、天候毎に、或いは見に行った人の心毎にその見え方が異なります。
特に雪解けで水があふれ出すこの時期は、最もスケールが大きくなり、見るには最適の季節でしょうね。

 以前、滝の名所ベスト10という調査結果を目にしましたが、1位は北アルプスの山肌に落ちる「称名(しょうみょう)滝」となっていました。
4段の滝で350メートルの落差は日本一、エメラルドグリーンの滝つぼも見事な「日本一の名瀑(ばく)」にあげる人が多くいます。

 2位は「羽衣の滝」で、270メートル国内3位の落差を持つ7段の滝です。
岩肌を伝う繊細な筋が優美な天女の羽衣のように見えるそうです。

 <1~10位までは次のようになっていました。(日経調べ)>

 1.称名(しょうみょう)滝      富山県  350メートル  段瀑
 2.羽衣の滝             北海道  270メートル  段瀑
 3.不動七重滝(ふどうななえのたき) 奈良県  100メートル  段瀑
 4.那智(なち)の滝         和歌山県 133メートル  直瀑
 5.華厳(けごん)の滝        栃木県   97メートル  直瀑
 5.三条の滝             福島県  100メートル  直瀑
 7.白糸の滝             静岡県   26メートル 潜流瀑
 7.安(やす)の滝          秋田県   90メートル 分岐瀑
 9.松見の滝(まつみのたき)     青森県   90メートル  段瀑
10.吹割(ふきわれ)の滝       群馬県    7メートル 渓流瀑


 垂直に一気に落下するのが「直瀑(ばく)」、段差のあるとことを落下する「段瀑」、途中で岩に当たって水が分かれる「分岐瀑」、傾斜の強い斜面を滑るように流れる「渓流瀑」、地中を流れてきた伏流水が断層などで地表に吹き出すように落ちる「潜流瀑」といった様々な滝の形状があります。

 ちなみに、世界三大滝は、カナダの「ナイヤガラの滝」、南米の「イグアスの滝」、そしてアフリカの「ビクトリアの滝」と言われています。
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「ひったくり被害」
 昨年夏以降、景気の急速な悪化は、様々な社会現象を引き起こしてますね。
ひったくり被害が急増していることもその一つです。

 警視庁の調べでは、今年1月から6月15日までの都内のひったくり被害は1200件を越え、前年同期比で1.5倍にまで急増してるそうで、生活苦から安易にひったくりに手を出すケースがあると見られています。

 ひったくりに狙われやすいのは、徒歩でバッグ等を車道側に持っていたり、自転車に乗ってる場合はバック等を前カゴに入れているケースです。
犯行の手口は、後方から近づき、追い越しざまにバッグ等をひったくるやり口がほとんどです。
被害が最も多い時間帯は、午後8時から午後10時まで、次いで午後6時から午後8時までの時間帯で、午後6時から午前0時までの時間帯で被害に遭うのが全体の5割以上となっており、被害者の9割以上は女性です。

 警視庁はひったくりに遭わないための防犯対策として次のようなことを呼びかけているようです。皆様もくれぐれもご注意ください。

 ・徒歩の場合、ハンドバッグ等の所持品は車道側(自動車やオートバイなどが通行する側)に持たず、建物側・壁側に持つ、胸にしっかり抱える、タスキ掛けにするなど、持ち方を常に意識する。

 ・自転車のカゴには「ひったくり防止ネット・カバー」を装着する。

 ・後方からバイクや自転車が近づいてきたら警戒する。

 ・金融機関等で現金を下ろした後は、特に警戒する。

 ・夜間の帰宅等は、遠回りでも明るく、人通りのある道を通る。

 ・歩きながらのメールや通話は、注意が散漫になるため控える。


 尚、各警察署と連携して、地域内での犯罪の発生状況を知らせる防犯メールを配信している自治体もあり、こうした情報を目にするだけでも注意喚起につながります。
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「玉葱(たまねぎ)」
 今が旬の玉ネギ、英語名ではオニオン「Onion」。最近は大分おとなしくなって、さほど刺激臭がないようですが、それでもミジン切りにしたりすれば、涙が出たりして苦労させられるかと思います。
あの手この手で工夫している人も多いようですが、意外と簡単な解決策があります。

 それは、水につけるという方法です。刺激臭の正体は硫化アリルという成分ですが、これは水に溶けやすいという性質を持っています。
そこで、硫化アリルを多く含んでいる根元をまず切り落としてから水の中で皮をむき、丸ごと水に数分間つけておきます。こうすれば刺激臭が少なくなり、刻んでも涙ボロボロということはありません。

 そして、もう一つ大切なことはよく切れる包丁を使うことが肝心です。
切れない包丁だと、よけいな細胞を破壊してしまうため、新たな硫化アリルを発散させることになり、せっかく水につけておいても効果が半減します。

 玉ネギには、ビタミンB1、B2、C、カルシウム、鉄分が含まれ、せきやたんを鎮め、尿の出を良くし、血中の脂質を低下させる効用があり、発汗作用や解熱作用もあるそうです。
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「父の日」
 昨日は「父の日」でした。「母の日」は有名ですが、何故か「父の日」となるとやや影が薄い気がします。

       自分自身に欠けていたものが

       息子に実現されるのを見ようとするのは、

       すべての父親の敬虔な願いである

と言うのはゲーテですが、たとえ口に出さなくても父親の子に対する期待は大きく、複雑です。

        俺に似ろ俺に似るなと子を思い

という言葉もあり、また

          父は永遠に悲壮である

とうたうのは萩原朔太郎です。

 感謝する人はやがて感謝される人になります。甘えてばかりが甘えられる親になります。
やはり、「子を持って知る親心」なのかもしれません。

 皆様は父の日、いかがされたでしょうか。
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「手紙文」
 手紙を書く際に戸惑うことがある「頭語」(冒頭に書く言葉)と「結語」(結びに書く言葉)。
日本では手紙文を書く際に頭語と結語を入れるのが一般的であり、これがなかなか難しいです。

 多くの場合は、「拝啓」で始めて、「敬具」で締めますが、「拝啓」は、「排=つつしんで」「啓=申しあげる」という意味で、「敬具」は、「敬=つつしんで」「具=申し上げました」という結びになります。

 手紙を出す相手が媒酌人や恩師などの場合には、より丁寧な頭語と結語を使い、例えば、「謹啓」→「敬白」などで、「拝啓」→「敬具」と意味的には同じですが、より一層丁寧な表現になります。

 ちなみに、急用の手紙の場合には「急啓」→「草々」などと書き、時候のあいさつを省略する場合には、頭語を「前略」「冠省」などと書き、結語は「草々」などで結びます。
「草々」とは、「ぞんざいな走り書きで、失礼します」という意味です。

 死亡通知やお悔やみなど弔辞の手紙には、頭語を省くのが習わしですが、「敬具」などの結語は使ってもよいそうです。

 尚、女性の手紙では、「拝啓」や「謹啓」といった頭語はあまり使わず、「一筆申し上げます」というような頭語で書き始め、結語も「敬具」ではなく、「かしこ」で終わるのが一般的です。
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「地上の星(ホタル)」
澄んだ自然環境にしか生きられないホタルは、環境破壊や汚染で激減しました。
しかし今は、保全に努める地元の人の地道な努力の甲斐あって、ホタルを鑑賞できる地域が増えています。

 西日本ではすでに見頃を迎え、関東甲信越の里山でも湯河原や新潟あたりで飛び始めていると聞きます。
ゲンジボタルの名所、長野県の松尾峡の「ほたる童謡公園」では夜になるとすでに数千匹のホタルが乱舞しており、今日からは「ほたる祭り」も始まるそうです。

 ところで昨日は暑い一日となりましたが、明日は二十四節気の「夏至」で、暦の上でも夏到来となります。夏至は昼が最も長い日で、この日を境に昼の長さは徐々に短くなっていきます。

 そんな夏至の夜を中心に、全国で「100万人のキャンドルナイト」の関連イベントが始まります。
「電気を消して、スローな夜を」をテーマに始まった比較的新しい環境運動で、夏至の日の夜8時から10時までの2時間、電気の灯を消して、ご家庭ではローソクの灯りで過ごしてみませんかという試みです。
環境省が音頭をとっている七夕の夜の全国一斉消灯も同様の試みです。

 皆で電気を消せば、普段は気づきにくい音や光を見ることができるかもしれません。
星明かり、雨の音、爽やかな風・・・。今の時期は梅雨空で上空の雲は厚いかもしれませんが、
「地上の星」(ホタル)を見ることができたら最高です。
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「トウモロコシ」
 世界3大穀物と言えば、「小麦」・「米」・「トウモロコシ」ですが、今、夏の風物詩「トウモロコシ」が旬を迎えてます。
トウは「唐」、モロコシは「唐土」(もろこし、中国をさして呼んだ称)から伝来した植物という意味があるそうです。

 トウモロコシの世界最大の生産国はアメリカで、全世界の生産量の4割程度を占め、次いで中国、ブラジル、アルゼンチンと続いています。
一方、輸入の方を見ると、世界最大のトウモロコシ輸入国は日本であり、その輸入量の9割をアメリカに依存、日本国内で消費される75%は家畜の飼料用として使用されているそうです。

 国内産では宮崎など九州を皮切りに四国、中部、関東、東北と産地が徐々に北上、8月には北海道産が出回ることになります。

 店先に並んでいるのは甘味の強い品種スイートコーンで、未熟なうちに収穫したものです。
黄色と白の混ざった「バイカラー種」と黄色一色の「モノカラー種」があり、数年前までは「ピーター」などのバイカラー種が市場を席巻していましたが、現在は甘みの強い「未来」(みらい)を中心にモノカラー種が急速に普及しているそうです。
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”雷”
昔から「地震・雷・火事・親父」と恐れられてきた”雷”ですが、此処2~3日は突然の大雨と雷鳴で道行く人も大慌てでした。

 都心での雷発生は近年増加傾向にあり、08年に東京で観測した雷日数は観測史上最多となる25日間を記録しています。
雷の発生は地上付近の気温上昇が一つの要因ですが、都市化によるヒートアイランド現象で雷が発生しやすくなっているそうです。

 ところで、落雷を避けるために腕時計などの金属製品は外すようにとよく言われますが、実際には全く関係ないそうです。
逆に金属を身に付けていたことで、そこが雷の通り道になり、致命傷を負わずに助かったという事例が数多くあります。

 雷で注意すべきは雷雲との距離、つまり「高さ」で、ビルや木、高さのあるものが少ない田畑や運動場等で人に落ちるのはこのためです。

 そういう意味では、雷雨に驚いて木の下に身を隠すことも避けるべきで、木の表面をすべり落ちてきた雷の側撃を受ける可能性があり、公園などに設けられた壁のない木造の休憩所なども同様に危険です。
ただし、遮蔽物のない所にある高い木などは避雷針の役割を果たしてくれるため、ある程度の距離(木の天辺から45度以内の範囲で、木から2メートル以上の距離)を保てば安全とされます。

 雷の恐れがある時は外出しないのが一番ですが、外出中に遠くで雷光が見えたら、建物や自動車の中に逃げ込むのが最も安全だそうです。

 雷光は一瞬ですが、音が届くスピード(気温によって変動)はやや遅いため、その時間差で雷雲はまだ遠いと判断し安心する人がいますが、実際の雷雲の直径は10数キロあり、音が聞こえた時には雷雲の下にいると思ったほうが良いとのこと。

  危ない目に遭った際に「クワバラ、クワバラ」と唱える風習は、菅原道真公の領土の一つに桑原と呼ぶ地があり、そこには雷が全く落ちなかったことに由来し、もともとは雷除けの呪文だったそうです。

 また、昔は雷がなると「ヘソを隠せ」とよく言われたものです。「雷」は夏によく起こりますが(太平洋側や瀬戸内海沿岸)、雷を発生させる上昇気流は地表の気温を急速に下げるため、薄着やヘソを出した格好でいるとお腹が冷えて体調を崩してしまうことから、それを戒めるために「ヘソを隠せ」と言ったようです。

 昔からの伝承は意外と科学的だったりするのですが、昔の人は経験的に知っていたわけですね。
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「桃栗三年,柿八年」




  「桃栗三年柿八年」(ももくりさんねんかきはちねん)


 発芽から結実まで桃や栗は3年、柿は8年かかるため、物事を成し遂げるには時間がかかることを示唆する諺です。

 桃は英語でピーチ、仏語でペッシュと呼ばれ、その昔、原産国の中国からシルクロードを渡ってギリシャ、ローマに伝えられ、17世紀にアメリカ大陸まで伝わったそうです。
「毛毛(もも)」といわれ、毛がいっぱい生えた硬い果肉だったそうです。

 多くの実がなることから豊穣(ほうじょう)の象徴とされ、古くから魔よけや不老不死の仙果として重宝されていました。

 「桃源郷」の語源は、中国の漁師が迷い込んだ桃の花が咲き乱れる仙境(俗界を離れた清浄な土地)に由来してます。
もう一度行こうとして探しても、どこにも見つからなかったそうですが、西洋の「ユートピア」がくしくも「どこにもない場所」を指すのは「理想郷」の普遍性を示唆しているのかもしれません。

 桃には体を元気にしてくれる要素がたくさん含まれており、果肉には老化防止の働きがあり、葉はあせもや湿疹に効果があるそうです。
又、種は血液の循環を良くする作用が、花はむくみを解消する働きがあるとされています。

 国内の主産地は、山梨・長野・福島だそうで、6月下旬から8月にかけて屋根なしで栽培する露地物の季節となります。
好みの柔らかさになるまで日陰に保存し、食べる直前に冷蔵庫で冷やすと美味しさも増します。
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「でんでん虫」
 そういえば久しく見ていないでんでん虫。市街地では公園や園庭などでも見かけなくなり、これも地球温暖化による土壌の乾燥、又ヒートアイランド現象(朝夕の気温が下がらないため
霧の発生が減り、湿度も高くならない)が一因ではないかと見られています。
 
 ところで、源平の頃の後白河法皇が編纂した「梁塵秘抄」には次のような囃し歌があります。

 「舞へ舞へ蝸牛(かたつぶり) 舞はぬものならば
  馬(むま)の子や牛の子に蹴(く)ゑさせてむ 踏破(ふ  みわら)せてむ
  まことに美しく舞うたらば 華の園まで遊ばせむ」

 上記の「舞え舞え」あるいは「巻き巻き」から転じた「まいまい」などの呼び名もありますが、もともと京都近辺の方言であった「かたつむり」という呼び名が共通語となっています。
また、童謡の影響も大きく、「出よ出よ、むし」から変化した「でんでん虫」という呼び方も広く一般化しています。

 民俗学者の柳田国男はその著書で、蝸牛には180種以上の呼び方があるとし、京都の方言であった「カタツムリ」を基点に言葉が地方に向かって同心円状に伝播していった結果として方言が形成されたのではないかとする「方言周圏論」を展開しています。

 さて、雑事に追われ、時間に追われながら日々を過ごし、何事もクイックリーであることが求められる時代ですが、日常においてはでんでん虫のようなスローな生活が必要なのかもしれませんね。
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「食中毒」
昨日は盛夏のような暑さでしたが、気温も湿度も高いこの時期から秋口にかけては食中毒が発生しやすい時期ですね。

 細菌が増殖するためには、栄養・水分・温度の三要素が必要です。
すでに食品中には栄養と水分は存在してますが、気温が高くなることで菌が繁殖しやすくなり、さらには湿度が高いと本来乾燥気味の食品も空気中の水分を吸収してしまい、菌の増殖を助長します。

 時には死亡にも至る怖い食中毒。その予防に有効な「食中毒予防の三原則」を此処に、ご紹介致します。

 1.清潔(菌をつなけない)

   食中毒を引き起こす細菌を食品につけなければ、食中毒は起こりません。
   手指・調理器具や衣服などを清潔に保つことが大切です。

 2.迅速または冷却(菌を増やさない)
   
   つくり置きはやめ、食品は早めに食べる。食材を購入する場合は、生肉
   や魚介類は一番最後に買い、常温で放置することなく素早く冷蔵庫に入
   れます。庫内にモノを詰め過ぎず、庫内温度は菌が繁殖しにくい5度以
   下が目安。

 3.加熱(殺菌)

   ほとんどの細菌は熱に弱いので、食品の中心部まで十分に加熱すること
   が効果的です。また、使った調理器具はよく洗い乾燥させ、まな板やふ
   きんなども煮沸したり、漂白剤につけ、よく乾燥させます。

 
 食中毒発生のニュースもちらほら聞こえてきましたので、皆様も十分にご注意ください。
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「西瓜」



西の瓜(うり)と書いて西瓜(すいか)と読みますが、由来は中国の西域から伝播されたところからついたそうです。
英語では「WATERMELON(ウォーターメロン)」といいます通り、成分は90%以上が水分で10%近くが糖分です。

 果汁には、利尿作用ががあるカリウムやシトルリンが含まれ、西瓜の利尿作用は、むくみを改善するほか、尿と一緒に余分な塩分を排泄することから高血圧や動脈硬化、膀胱炎、腎炎にも効果があるといわれています。

 ご存知の方もいらっしゃると思いますが、西瓜は、ほんの軽く叩いた時の音と手応えで中身の状態を判断する事が出来ます。
熟しきってしまっている西瓜は「ボテボテ」とした鈍い音がします。これはスイカの中がタナ落ちして、空洞が広がってしまっています。
また、反対に若過ぎるスイカは「ピンピン」とした感じの高い音になります。
ちょうど食べ頃のスイカの音は「ポンポン」という感じの非常に良い音になります。

 ちなみに、西瓜は、縞と縞の間を切ると切断面に種があまり出ないそうです。
切り売り西瓜だとついつい種が少ないものを選んでしまいますが、店のほうでも工夫して販売しているようです。
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「紫陽花」


街角で見かける紫陽花(アジサイ)が、雨に濡れて生き生きと咲いているのが非常に印象的で、思わず足を止めてしまいますね。
しとしと雨が降る中で咲く紫陽花の花、まさに日本の梅雨の風景です。

 ご存知の通り、この梅雨から夏にかけて咲くアジサイは、咲き始めから花の終わりまでに色が変化してくるため「七変化」と言われますが、そのためか花言葉は「移り気」となっています。
今ではこのアジサイの花には、青・白・ピンク・紫・赤、そして緑・・・等々、様々な色がありますが、本来の日本のアジサイは青だったそうです。

 アジサイについてよく言われていますが、土壌が酸性だと青くなり、アルカリ性だと赤くなります。
もともとの日本の土壌は酸性であるため、日本古来のアジサイは青だったという訳です。
幕末から明治にかけて来日した西洋の人々が初めて見る美しいアジサイを持ち帰り、青以外の色の花を作り出したそうです。
(詳しい解説はTOPペ-ジへ・・・・・。)

元々ヨーロッパの土壌はアルカリ性のため、青かった花が自然と赤っぽくなり、色とりどりの花へ変化を遂げたそうです。
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「時の記念日
 今日10日は「時の記念日」です。
日本書紀によりますと、天智天皇の御代(西暦600年代)、水時計を設置し初めて人々に時を知らせたのがこの日だったことに由来しており、時間の大切さを再認識する日とされています。

 世の中には、現在の状況を象徴的に示す様々な時計があり、国と地方の長期債務残高が刻々と増えていく様子を表した「借金時計」もその一つです。

 また、”旭硝子財団”は世界各国、日本の政府・非政府組織職員や研究者等、環境問題に携わる有識者を対象に地球環境の悪化や人類の危機感を調査し、その結果を時計の針で表示する「環境危機時計」を公表しています。

 「環境危機時計(目盛りは12時間)」0時から3時の間は「殆ど不安はない」、3時から6時は「少し不安」、6時から9時が「かなり不安」、9時から0時までが「極めて不安」となっており、08年度の環境危機時刻は前年度から2分すすみ、9時33分となっています。

 又、広島には「地球平和監視時計」があります。
アメリカのシカゴ大学が管理する「世界終末時計」は終末(0時)までの残り時間を示していますが、「地球平和監視時計」は核実験のない日々がどれだけ続いたかを示してるそうです。

 *地球平和監視時計には、最後の核実験が行なわれてからの日数が表示され、核実験が強行されるたびに日数計はゼロにリセットされます。
2001年8月6日に設置されて以来、幾度もリセットされ、最近では北朝鮮が2回目の地下核実験を強行した5月25日に日数計はゼロに戻されました。

 上記はいずれも警鐘を鳴らす時計です。時間を戻すことはできませんが、上記の時計の針は人類の叡智で逆回転させることが可能ですね。
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『スパイス』
ジメジメとした梅雨時や夏場はどうしても食欲が落ちてきますが、こんな時に欠かせないのが『スパイス』です。
『スパイス』と言うと、「辛い!」というイメージが浮かぶかもしれませんが、苦み・甘み・辛み・渋み・酸味など様々な味のものがあり、ポプリや入浴剤、お茶などに用いられるハーブ類もスパイスの一種です。

 香りづけ、臭み消し、辛みづけ、色づけなどに使われる植物性のものは全てスパイスであり、トマトや柑橘(かんきつ)類、香りの強い野菜なども広い意味でのスパイスと言えます。

 スパイスの主な活用法は・・・・・・、

<精神的な疲労や熱があるとき>

 発汗作用のあるトウガラシやカレー粉を使った料理、アセ ロラやグレープフルーツ、タマリンドなどビタミンCを豊富に含む果物を食べるといいとされています。

<口臭が気になるとき>

 バジルを噛んだり、フェンネル(ウイキョウ)の種子やグレープフルーツなどのビオフラボノイドを含み、ビタミンCが豊富な果物を食べることで 口臭を取り去ります。

<なかなか寝つけないとき>

 カモミールやタイムのお茶、クチナシの実とハトムギの煎じ液などを飲むと、神経の高ぶりが抑えられるといいます。

<ストレスがたまっているとき>

 ローズマリーやセージのお茶、セロリとはちみつのジュースなどがいいとされています。

 その他、まだまだ多くの活用法がありますが、スパイスの役目は飲食物を美味しくするだけではなく、かつては防腐剤として珍重されていましたし、中国では漢方の生薬として広く利用されてきました。

 さらに、日本でも風邪をひいたときにショウガ汁をたらした葛(くず)湯を飲んだり、夏の食欲のないときに七味唐辛子などを利用したりしてきました。
スパイスは料理の味に彩りを添えるばかりでなく、上手に活用することで健康の増進にも大変役立ちます。

 この梅雨時から夏場にかけては、上手にスパイスを楽しんでみてはいかがでしょうか。
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「十分な睡眠時間」
 例年、暑くなって来ると「なかなか寝つけない」、「眠りが浅く寝起きが悪い」、「十分な睡眠時間をとれない」など、眠りに対する不満が多くなってきます。

 寝つきをよくして質の高い睡眠を得るためには、例えば、ぬるめのお湯(38~40度)に胸の下まで20~30分ゆっくり浸かる半身浴が効果があります。
血液循環を盛んにして筋肉にたまった疲労物質を取り除いたり、昼間働いていた交感神経を鎮めて、心身ともにリラックスさせる効果があるためです。

 お湯にリラックス効果のあるローズマリーやラベンダー、アンジェリカなどのエッセンシャルオイルを数滴垂らしたり、入浴剤を入れて血行を改善するのも有効なようです。
一方、熱いお湯は交感神経の働きが促進され、脳や体が興奮するため、寝る前には逆効果となります。

 また、食事のとり方も安眠のためには重要なポイントになります。
寝る間際になって食事をすると睡眠中に胃腸が働くことになり、その情報が脳に伝達されて眠りが浅くなってしまいます。
ですから、夕食は遅くとも寝る2~3時間前には済ませるのがベターのようです。

 寝室の環境も安眠には大切な要素でしょうね。
一般的には18~22度くらいが暑さや寒さを感じないで熟睡できる室温といわれていますが、あまりにも外気温と開きがあるのも問題で、夏や冬は外気温との温度差を8度前後に調節するのが目安です。湿度は50~70%が睡眠に適しているとされています。
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「アンシンデスメロン」


 メロンが出荷の最盛期を迎えているようです。
メロンにはアールスやアンデスなど果皮に網目のあるネット系とプリンスなど網目のない品種がありますが、最近ではネット系に人気が集まっているそうです。

 中でもアンデスメロンは価格が手ごろなことから、スーパーでは主力となってるそうです。
アンデスメロンと言うとアンデス山脈で作られたと思われがちですが、全く関係がなく、このメロンを作ったのは日本人で、
「安心して栽培でき、安心して食べることができる」ということから「アンシンデスメロン」となり、略して「アンデスメロン」になったそうです。
また、「プリンスメロン」は日本の皇太子ご成婚にちなんだネーミングだそうです。

 選ぶ際は、ネットメロンの場合はネットが細かく均一にたくさん張ったものが良品であり、同じ大きさなら重みのあるものを選ぶのがポイントです。
買ってから数日間室温で保存し、食べる2時間ほど前に冷やすとより美味しくなります。
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「黄色の効用」
 昨日もぐずついた陽気でしたが、道沿いには小学一年生と見られる児童のランドセルには黄色いカバーがかけられ、遠目からからでもそれと分かります。

 ところで、ゲーテは「ファウスト」や「若きウェルテルの悩み」などを残した文豪としての名が知られていますが、その活動は戯曲や文学のみにとどまらず、化学、科学、解剖学、地質学、哲学、政治家など広範囲に及び、”補色”を発見した色彩学者としての顔も持ちます。

 ゲーテは、ニュートンの物理的な色彩論に対抗し、生理的及び感覚的な作用から述べた「色彩論」を展開し、その中で光にもっとも近い色、すなわち色の中で最も明るい色であると規定したのが黄色です。

 純色の黄色は明度の高さだけでなく、彩度(鮮やかさ)も高く、目立つ色として強い印象を与えます。
児童がかぶる帽子やレインコートなどにも目立つ色(注意を促す色)の安全色として黄色が使われます。

 また、目立つかどうかは組み合わせの色との明度差が関わってきますが、黒地に黄色の配色は、視認性が高く、最も認識しやすい色の組み合わせとしても知られています。

 工事現場や踏切などでこの配色が使われるのもこういった理由からで、雨雲や曇天の下の灰色の景色の中でも黄色はよく目立ちます。
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「虫歯予防デー」
  昨日(6月4日)は虫歯予防デーでした。
虫歯予防には、正しいやり方で歯を磨くことはもちろん、食事の際によく噛むことも大切です。

 虫歯は、口内悪玉菌が歯の表面を溶かす脱灰(だっかい)という現象によって進行するそうですが、唾液にはカルシウムやリン酸が含まれ、脱灰を修復してくれる作用(再石灰化)があります。
つまり、よく噛むことは唾液の分泌を促すため、虫歯予防にもつながります。

 よく噛んで食べることは、虫歯予防以外にも健康に役立つ効用がたくさんあり、それらの効用を標語にしたのが 「卑弥呼の歯がいーぜ(ヒミコノハガイーゼ)」 です。

「ヒ」 肥満防止   ゆっくりよく噛んで食べることで食べすぎを        防止。

「ミ」 味覚の発達  食べ物の形やかたさを感じることができ、         食べ物の味がよくわかるようになる 。

「コ」 言葉の発達  口のまわりの筋肉をよく使うことで、あごの発達を助け言葉の発音がきれいになったり、顔の表情が豊かになる。

「ノ」 脳の発達   脳に流れる血量が増え、脳を刺激するため、子供は賢くなり、大人は物忘れ予防につながる。

「ハ」 歯の病気予防 唾液が虫歯や歯周病を予防。

「ガ」 がんの予防  唾液に含まれるペルオキシダーセという酵素が、食品中の発ガン性を抑える。

「イー」胃腸快調   消化を助け、胃腸の働きを活発にする。

「ゼ」 全力投球    仕事や遊びに集中できる。


 固いものを噛む機会が減少した影響で現代の子供は歯並びが悪くなってきており、歯並びの悪さも虫歯の原因とされます。
噛む回数と食事時間を比較したデータを参照してみると、卑弥呼の時代には1食3990回・51分、戦前が1420回・22分、そして現代は620回・11分にまで減少しているそうです。
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「言葉の力」
 古来から洋の東西を問わず、言葉にはある種の力が宿るとされてきました。
日本では「良い言葉を発すると良い事が起こり、不吉な言葉を発すると凶事が起こる」とされ、忌み言葉などもこの思想に基づくのでしょう。
「言葉は人格を表す」と言いますが、不満や悲観ばかり口にする人は幸運まで遠ざかって行きそうです。

 こんな話があります。勉強があまり出来なかった生徒に、担任の教師が言ったそうです。
「おまえは高校に進学するよりも、中学を卒業したら家業を継いだほうがいい」と。
それでもその劣等生は高校に進学しました。そこである先生と出会い、「今から簿記の勉強をすれば税理士になれる」と励まされました。
本人もその気になり、高校卒業一年目の19歳で見事合格したそうです。
ご存知のように税理士試験は国家試験の中でも難関といわれる試験であり、しかも全国最年少合格者(当時)というおまけ付きでした。

 このように、言葉は相手を落胆させたり勇気づけたり、やる気を引き出したり、奪ったりもできます。
長く幼児教育に関わってきた高橋系吾氏は「その一言」と題する一編の詩を書いていますのでご紹介したいと思います。
ちなみに高橋氏が園長を務めていた道灌山幼稚園の卒園者には水泳の北島康介選手がいます。


   「その一言」    その一言で、励まされ
              その一言で、夢を持ち
              その一言で、腹が立ち
              その一言で、がっかりし
              その一言で、泣かされる
              ほんのわずかな 一言が
              不思議に大きな 力持つ
              ほんのちょっとの一言で
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「水無月」
 月日が経つのは早いもので、本日からは『水無月』(みなづき)、6月入りです。
この水無月とは陰暦で5月のことで、漢字では「水の無い月」と書きますが、水が無いわけではなく、「無」は「の」にあたる連帯助詞「な」であって『水の月』という意味になります。

 陰暦5月は田に水を引く月であることから『水無月』と言われるようになったそうです。

 そして、本日から「衣替え」のところも多いかと思います。
この「衣替え」は、平安時代から始まった習慣で、当時は「更衣」(こうい)と呼んでいたそうです。
明治時代になって今の国家公務員にあたる人達の制服が定められ、夏服と冬服の更衣の時期がそれぞれ6月1日~9月30日、10月1日~5月31日と定められました。
やがて、これが学生服にもおよび、さらに一般の人たちにも定着していったようです。

 話は変わりますが、今から54年前の昭和30年(1955年)の6月1日、アルミの1円貨が発行されてます。
その1円貨は、満54歳となります。
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