2011年09月の記事


「根(コン)のつく食べ物」
今日の天気のように、これからは肌寒く感じる日がしだいに増えてきますが、このような季節の変わり目は体調を崩す人が増えますので気をつけたいものです。

 ところで、心身の力や根気がなくなってしまうことを「精根尽きる」と言いますが、疲れが溜まると集中力がなくなり、気力も失せていまします。
そのような時には、「コン」のつくものを食べると良いということが昔から言われてきました。

 「コン」のつくものとは、ダイコン、レンコン、ゴンボウ(ゴボウ)などで、食物繊維が多く含まれている根菜類です。広く知られている通り食物繊維には体内を浄化する作用があり、かむ回数が増えることで血行も良くなり、脳や身体の代謝も促し、自ずと疲れもとれてきます。
また、食物繊維には腸内環境を整え改善する作用もあるため、大腸がんなどの疾患のリスクを軽減することも知られています。

 コンニャクも食物繊維が豊富で、昔から「おなかの砂おろし」あるいは「胃のほうき」などと言われてきました。体内を浄化する効用は昔の人も経験として知っていたわけです。

 疲れや気力がなくなってきたのを感じましたら、バランスの良い食事とともに、心身をリラックスさせることが大切です。さらにこうした「コン」のつくもので体調を整え、根気を補充してみてはいかがでしょう。
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「彼岸花(曼珠沙華)」
 燃えるような花色の彼岸花は、秋の彼岸の頃に咲く花ゆえにこの名がついたと言われます。
国や地域によって花に対する感じ方も様々で、彼岸花にもいくつかの異名があります。

 根に毒を持つ花なのですが、*飢饉の時は澱粉が豊富な根を食用にすることもあったそうです。
毒抜きが十分でないとあたることもしばしばで、彼岸(死)の花という説もあり、その毒性と相まって、葉のない状態で地上に突出し神秘的な花を咲かせる様から「地獄花」「死人花(しびとばな)」などと呼ばれることがあります。


*ヒガンバナは生命力が強く、痩せた土地にも育って、大きな 球根をつくります。
 球根には毒が含まれていますが、よく水洗いすれば消えてし まいます。
 ヒガンバナは毒」と信じて、人々は誰も近づこうとしません でした。
 ところが、草花について博識なある殿様が、しきりにヒガン バナの球根を集めていました。
 冷害と日照りが続いたある年、米が凶作のため、全国で多く の人が飢え死にしました。 
 しかし殿様が治めていた地方では、殿様が蓄えていたヒガン バナの球根のお陰で、飢え死にを免れました。


 日本に存在する彼岸花の遺伝子は全て同一で、中国から伝わった1株の球根から日本全国に広まったものといわれています。
彼岸花は「曼珠沙華(まんじゅしゃげ)」の名でも親しまれていますが、これはサンスクリット語の音写で「天上界に咲く小さな赤い花」という意味で、吉事の兆しに赤い花(曼珠沙華)が天から降りてくると仏教の経典にはあるそうです。

 葉のあるときには花はなく、花のときには葉がない曼珠沙華を、おとなり韓国では「花は葉を思い、葉は花を思う」という意で「相思華」と呼ばれるそうです。

 ちなみに、曼珠沙華はその花の美しさから、海の女神を意味する「リコリス」という学名を持ちます。
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「秋分の日」
 台風一過、被災された皆様には心からお見舞い申しあげます。

明日は彼岸の中日となる「秋分の日」。3連休となる方も多いかと思います。

 秋分(春分)の3日前の日が「彼岸の入り」、3日後が「彼岸の明け」となり、その7日間が彼岸となります。
「秋分」・「春分」はその中間に位置するため「彼岸の中日」とも呼ばれますね。

 彼岸とは元々仏教用語で「煩悩に満ちた世界から解脱(げだつ)した悟りの世界」、すなわち「亡くなった先祖達の霊が住む世界」を指すそうです。
その祖先の霊を供養するため、各家々ではお墓参りに行ったり、祖先を供養する「法会(ほうえ)」が行われたりします。

 秋分の日は「祖先を敬い、亡くなった人をしのぶ日」として1948年に法律で制定されました。春分と同様に秋分では昼夜の長さがほぼ同じになります。
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「敬老の日」
明日月曜日は「敬老の日」ですが、長年の労に感謝し年配者を敬うこの習慣は聖徳太子の時代にまでさかのぼるそうです。

 最近は「グッドエイジング(いい年の重ね)」といった、人生の後半をいきいきと楽しく生きる積極的な考え方も定着しつつあります。

 ところで、「全国有料老人ホーム協会」が毎年募集し、恒例となっている「シルバー川柳」の入選作品が先日発表されてましたのでいくつかご紹介したいと思います。
 
お迎えは、何処から来るのと孫が聞く。

これ大事、あれも大事とゴミの部屋。

誕生日、ローソク吹いて立ちくらみ。

振り返り、犬が気遣う散歩道。

未練ない、言うが地震で先に逃げ。

「いらっしゃい」孫を迎えて去る諭吉。

目には蚊を、耳には蝉を飼っている。

カード増え、暗証番号裏に書き。

未だ生きる、つもりで並ぶ宝くじ。

飲み代が、酒から薬にかわる年。

「お年です」それが病気か田舎医者。

ボランティア、するもされるも高齢者。

歩こう会、アルコール会と聞き違え。

なれそめを、初めてきいた通夜の晩。

聴力の、検査で測れぬ地獄耳。

万歩計、半分以上探しもの。

中身より、字の大きさで選ぶ本。

少ないが、満額払う散髪代。

若作り、席をゆずられムダを知り。

入場料、顔見て即座に割り引かれ。

「老い」という言葉の持つイメージとは違う小気味良い作品の数々に、
どこか秋空に似た清々しささえ感じます。
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「長寿社会」
 来週月曜日の「敬老の日」を前に、厚生労働省がまとめた調査によると、9月15日時点で100歳以上の高齢者は前年に比べ3307人増の4万7756人となり、41年連続で過去最多を記録したそうです。

 また、年度内に新たに2万4952人(9月1日現在)が100歳になると見込まれ、こちらも過去最多更新です。

 100歳以上の高齢者の割合が最も多かった都道府県は、島根県(人口10万人当たり75.70人)で、2年連続トップ。
2位は高知県(同67.58人)で昨年の3位から順位を上げました。一昨年まで37年間トップの座を維持していた沖縄県は、出生率が全国1位になるなどで人口が増えたため、昨年の2位から3位に順位を落としています。

 ちなみに国内最高齢は、1896年(明治29年)11月20日生まれの佐賀県在住の女性と、その5カ月後1897年(同30年)4月19日生まれの京都府在住の男性で、ともに114歳です。

 尚、昨年は実際には死亡していたケースが相次いだため、100歳を迎える人に関して今年の調査では、医療保険の記録や自治体職員による面会で存命確認を徹底したそうです。
ただ、101歳以上に関しては、東日本大震災で行方不明となった人も含まれている可能性があるそうです。
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「中秋の名月」
旧暦八月十五日の昨日は十五夜、今日は十六夜。
昨日の月はいわゆる「中秋の名月」です。

 満月は毎月ありますが、「月々に月見る月は多けれど月見る月はこの月の月」と歌にあるように月見といえばこの月を指し、昔の人には花見とともに最大の楽しみ事だったそうです。

 今の時期は空気が澄み、月の光も明るく爽快。涼しさを感じる夕べに、秋草や露、虫の声などの取り合わせも良く、農作物の収穫時期とも重なり昔からこの日は特別な日だったようです。

 もちろんこうした風習は大陸から伝わったもので、中国ではこの日を「中秋節」と言って祝い、春節(旧正月)や端午節(五月五日)などと並ぶ伝統的な祭日となっています。

 ちなみに、中国の伝統的なお菓子「月餅」は、丸い形を月に見立てたお菓子で、中秋節に集まった家族や親しい友人たちとこのお菓子を食べる風習があります。
今でもこの時期になると月餅を贈り合うのが盛んで、職場等で配られたりもするそうです。

 韓国ではこの日は「秋夕」と言い、その前後も含めて公休日となります。
秋夕は、韓国のお盆とも言われる行事で、この時期は民族大移動と形容される帰省ラッシュで交通機関が大変混雑することでも知られています。
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「”根”のつくもの(根菜類)」
寒暖計の指し示す気温よりも肌寒く感じる今日この頃。
これからはしだいに気温が下がってきますが、このような季節の変わり目は体調を崩す人が増えますので気をつけたいものです。

 ところで、心身の力や根気がなくなってしまうことを「精根尽きる」と言いますが、疲れが溜まると集中力がなくなり、気力も失せていまします。
そのような時、昔の人はきまって言ったものです。「コン」のつくものを食べなさいと。

 「コン」のつくものとは、ダイコン、レンコン、ゴンボウ(ゴボウ)などで、食物繊維が多く含まれている根菜類です。
広く知られている通り、食物繊維には体内を浄化する作用があり、かむ回数が増えることで血行も良くなり、脳や身体の代謝も促し、自ずと疲れもとれてきます。
また、食物繊維には腸内環境を整え改善する作用もあるため、大腸がんなどの疾患のリスクを軽減することも知られています。

 コンニャクも食物繊維が豊富で、昔から「おなかの砂おろし」あるいは「胃のほうき」などと言われてきました。体内を浄化する効用は昔の人も経験として知っていたわけです。

 疲れや気力がなくなってきたのを感じましたら、バランスの良い食事とともに、心身をリラックスさせることが大切です。
こうした「コン」のつくもので体調を整え、根気を補充してみてはいかがでしょうか。
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「温泉」
早いもので、9月中旬ともなれば北海道・東北地方から紅葉の季節がスタートします。
美しさを増す樹々の見物に山峡や渓谷などへ出かけ、現地の露天風呂にゆったりと浸かる風情もまた格別です。

 ところで、最近は耳にしませんが、近年各地の温泉で問題が生じていました。
イオウ製剤の610(ムトウ)ハップを混入していた事件や、井戸水や水道水を使用して沸かした湯を温泉と偽り表示した事件など、私たちを失望させるニュースが続きました。

 温泉の定義とは、

1.温度(温泉源から採取されるときの温度とする)が摂氏25度以上。

2.温泉法で規定する成分(総イオウ、マンガンイオン、第1鉄または第2鉄
  イオン、ラドン等々)のうち、どれか1つが規定量以上含まれる。

1か2の、どちらか1つを満たしてしまえば温泉と名乗ることができます。

 つまり、温度が25度なくても1つ成分を満たしていれば、井戸水でも温泉と呼べてしまうのです。井戸水と温泉は紙一重の差です。目的地へ出かける前に、該当する宿などが温泉を使用しているかどうか、源泉100%か、あるいは水道混合か、また加熱の有無などを電話等で尋ねてみるのもいいかもしれません。
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「重陽の節句」
 朝晩は涼しく感じるようになり、少し前まで温かった蛇口の水にも冷たさが宿ります。

 ところで、タイのバンコクでは「9」の発音が「前進」の意味を持つことから、9が二つ並ぶ今日9月9日は特別な「吉日」とされており、ユニクロの東南アジア最大のタイ1号店のオープンも明日に設定されています

 日本では「苦」に通じるとの理由で「九」という数字を嫌がる人もいますが、陰陽道では奇数は陽の数とされ、その極数である「九」が重なる九月九日は「重陽の節句」として祝う風習が昔からありました。

 この日は、不老長寿の霊草と信じられていた菊の花びらを杯に浮かべた菊酒を酌み交わし、お互いの長寿と無病息災を祝ったとされています。このことから重陽の節句は「菊の節句」とも呼ばれます。

 ちなみに、菊は日本原産と思われがちですが、薬草として日本に伝わった中国原産の植物で、後に天皇家の御紋になり、慣習上の国花(菊と桜)にもなっています。もちろん鑑賞用・園芸用として発展したのは日本においてで、日本の菊が本家中国や欧州の菊事情に大きな影響を与えています。

 また、葬儀の際の献花に菊が用いられることが多いのは、古来から日本人に慕われてきた花であるとともに、調達のし易さ、安価で長持ちという理由の他、西洋で墓参用に用いられていたことの影響もあるそうです。

 各地で菊花展や菊人形展が行われるのも重陽の節句に由来し、庶民の間では秋の収穫祭と習合し「お九日(おくんち)」として祝うようになったといいます。

 明治期に新暦に移行してからは季節とのズレが生じたことから、しだいに重陽の節句が廃れてきましたが、菊を愛でる風習や収穫祭としての意味合いは菊花展や九州北部のくんちとして今も残ります。

*長崎の秋祭り「おくんち」は博多祇園山笠と共に九州三大秋祭りとして有名。

 残暑もようやくおさまりつつありますが、いよいよ食欲の秋、読書の秋、スポーツの秋、芸術の秋・・・等々、素晴らしい季節の到来です。
夏バテの残っている方もいらっしゃると思いますが、頭の中もお腹も十分栄養補給をして行きたいと思います。
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「台風12号襲来」
 自転車並みの速度でゆっくり動いた今回の台風12号は桁外れの豪雨をもたらしました。
観測史上最多の降雨量を記録した地点も多く出ています。

 大きな被害が出ている紀伊半島では、降り始めからの雨量が1000ミリを超え、年間降水量の半分以上の雨が一気に降ったところもあります。

 紀伊半島は、東京と比較すると年間降水量はかなり多いため、今回の総雨量も「年間の6割」といった表現になりますが、東京都心の年間降水量を超える雨量となったところが少なくありません。

 例えば奈良県上北山村では降り始め(8月30日)からの雨量が1800ミリを超えています。
東京都心の年間降水量の平均値は約1500ミリですから、都心の年間降水量を超える雨がわずか数日の内に降ったことになります。

 高さ1メートル80センチメートルに達する量の雨が辺り一面に降り、その量の水が、水の通り道である渓谷や川に四方八方から流れ込みます。その猛威は推して知るべしです。

被害地の皆様には心からお見舞い申しあげます。
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「防災の日
 1923(大正12)年の今日9月1日、午前11時58分。『関東大震災』が発生してます。
マグニチュードは7.9で、死者9万人、負傷者10万人、全壊1万4千戸、破壊焼失戸数は68万戸にも及んでいます。

 ちょうど昼食準備の時間だったため、地震の後に大火災が発生し、被害がさらに大きくなったようです。
当時の東京市の死者は6万人にものぼりましたが、つぶれた家屋の下じきになって死んだ人はそのうちの2千人で、大多数はその後の火災が原因となっています。
平成7年1月17日に起きた阪神淡路大震災の際にも地震の後の火災によりやはり被害が拡大しています。

 本日9月1日は「防災の日」。常日頃から災害に対する備えを万全にし、防災の心構えを徹底させるのが「防災の日」の目的です。
特に日本の場合、こわいのは地震そのものよりも、それによって起こる火災です。「防災」すなわち「防火」であり、まず火をとめることを心がける必要がありますね。
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