2013年08月の記事


「百果の宗、 梨」
 秋の味覚、梨の出荷が最盛期を迎えており、各地の梨狩園も賑いはじめているそうです。

 風邪などで喉が痛む時や痰がからむ時などに、梨を食べて楽になったという経験をお持ちの方も多いかと思いますが、古来から「百果の宗」と呼ばれる梨は、「大小便を利し、熱を去り、渇を止め、痰を開き、酒毒を解す」とされ、漢方薬などにも広く利用されてきた果実です。  ※宗(そう)=王

 また、梨は有機酸やビタミン、ミネラル類などをバランスよく含んでいるため、夏バテ時の食欲増進や疲労回復にも効果が期待できます。

 現在、日本で栽培されている梨には、幸水、豊水、二十世紀、新高、愛甘水、新寿、清澄、八幸梨など様々な種類がありますが、二十世紀梨の場合、軸が細く、肩と尻が張った扁平なもの、色つやが良く重いものがより美味しいと言います。

 また、二十世紀梨は、熟度の進み具合により黄緑色から黄色になるため、シャキシャキした食感を楽しみたい人は黄緑色、甘味を好む人は黄色のものを選ぶと良いそうです。
尚、「梨尻柿頭」とのことわざにもありますように、梨は軸と反対の尻の部分が味が良く、皮の近くが最も甘くなっているそうです。

 ちなみに、歌舞伎の世界を「梨園(りえん)」と呼ぶのは、唐の玄宗皇帝が梨の木が植えられた庭園で、音楽や舞踊などの芸を磨いたという故事に由来しているそうです。
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雪ぶどう(スチューベン)
アメリカ・ニューヨーク生まれの 「スチューベン」
スチューベンという名のぶどうを知っていますか?

スチューベンは、ニューヨーク州立農業試験場が育成した品種で、日本には1952(昭和27)年に導入されました。
この品種、ぶどうとしては珍しく温暖な地域での栽培は不向きだそうです。
しかも寒すぎても生理障害がおこりやすく栽培できません。
スチューベン誕生の地”ニューヨーク”と同緯度にあり、雪が冬の寒さから樹を守ってくれる津軽地方こそ、
このスチューベン栽培に最も適しているのです。
国内に出回るスチューベンのほとんどは、青森県(鶴田町、藤崎町など)で生産されているそうです。
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「アボガド」
蒸し暑い日が続くと、サッパリとしたサラダが普段にもまして美味しく感じます。
そのサラダ向け具材としてこのところ人気が高まっているのが、健康効果も注目されている「アボガド」です。

 アボガドは「森のバター」と呼ばれ、「最も栄養価の高い果物」といわれています。
全く甘みがなく、そのまま食べてもあまり美味しくありませんが、酸味のきいたドレッシングとみずみずしいレタスにアボガドのまったりとした脂肪分が絡み合うと何ともいえない豊かな食味となります。(レモン、カボス、マヨネーズ、メープルシロップなどをかけると更に美味になります。)

 最近は、てんぷらやグラタン、すしなど幅広い料理に用いられているようですが、アボガドの脂肪分は「ノンコレステロール」だそうです。
また老化防止効果があるとされるビタミンEが豊富であり、風邪の予防に必要不可欠なビタミンCや便秘を予防して大腸がんを防ぐ作用がある食物繊維が大変多く含まれています。

 スーパーなどの店頭で選ぶ際は、皮の色がより黒っぽいものが熟度が進んでいて食べ頃だそうです。
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