2014年01月の記事


「雪中花・水仙」
 冬を可憐な姿で彩ってくれる「水仙」。
「スイセン」という名は、中国での呼び名「水仙」を音読みしたもので、「仙人は、天にあるを天仙、地にあるを地仙、水にあるを水仙」という中国の古典に由来するそうです。

 12月から3月にかけて出回りが多くなる ヒガンバナ科の花で、古くから『雪中花』(せっちゅうか)として親しまれてきました。
白と黄色の花びらのニホンズイセンを正月の生け花用として使う人も多いです。

 地中海沿岸の原産で学名は「ナルキッソス」。ギリシャ神話に登場する水面に映った自分の顔に恋した美少年の名前に由来しているそうです。
このため花言葉は「うぬぼれ」や「自己愛」。自己陶酔者『ナルシシスト』の語源だと言われています。

 花は長持ちし、香りには心を落ち着ける作用があるとされます。
近くの園芸店では例年並みの1本150~200円ほどで売られています。
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「スギ花粉症」
 「大寒」の今日は暦通りの厳しい冷え込みとなりました。今朝は全国の観測点のおよそ85%で氷点下を記録したそうです。

 暦の上では今が寒さのボトム(底)ですが、10度に届かなかった都心の最高気温も、10度を超える日がしだいに増えてきます。
ただし、気温が上昇すれば花粉の飛散も始まりますね。

処で、鳥居薬品が舌下に投与する”スギ花粉症”を対象とした薬「シダトレン」の国内製造販売の承認を取得したそうです。
 
*ちなみに減感作療法とは、アレルギーの原因物質を少しずつ体内に取り入れ、身体をアレルギーに慣らしていく治療法で、アレルギーの原因に適応力がつくことによって最終的にはアレルギー反応が起きなくなると言われています。

 減感作療法によって体質が改善すればその効果は永続的で、花粉の飛散時期に鼻水や鼻づまり、眼のかゆみ等の症状に悩まされなくなり、マスクや薬の世話にならなくても済むようになるそうです。

 減感作療法には、アレルギー反応やアナフィラキシーショックなどを発症する危険性があること、治療が終わるまで数年かかるなどのデメリットが指摘されていますが、この治療法には大きな期待が寄せられています。

 なお、今シーズンの花粉の飛散開始は、気温にもよりますが、早いところで2月10日ごろからだそうです。
飛散量に関する予想はまちまちで、環境省や日本気象協会では昨シーズンに比べ一部地域を除き全国的に少なくなるとし、ウェザーニューズは増加すると予想しています。
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「鏡開き」
 早いもので年が明けてから10日が経ちました。本日は「十日えびす」で、各地の恵比寿(戎)神社は大勢の参拝客で賑わいます。そして明日は「鏡開き」です。

 ご存知の通り、「鏡開き」とは、正月の20日ないし11日に、正月中飾っておいた鏡餅を割って、雑煮やお汁粉にして家族一同で食べる儀式です。

 そもそもは江戸時代に将軍と大名、大名と藩士たちが年頭に際して主の鏡餅を分け合うことによって主家の繁栄を祝福し、主従関係を固める意味合いがあったそうです。
刃物で切るのは切腹を連想させるため、手で割ったり、木鎚で砕いたりしますが、「切る」という言葉を避けて「開く」という縁起の良い言葉を使っています。

 これを私たちの家庭にあてはめてみると、家庭での家族間の結束を密にし、繁栄を祝福するのが鏡開きということになりそうです。元々は1月20日に行われていましたが、徳川家光が亡くなったのが20日(慶安四年四月)であったため、1月11日に変更されて現在に至っています。
今でも1月20日に行う地方があるほか、京都では1月4日に行われているそうです。

 ちなみに、大小2つ重ね合わせるのは、月(陰)と日(陽)を表し、福徳が重なって縁起がいいと考えられたからだそうです。
また、鏡餅を飾るのは12月28日が最適とされていますが「八」が末広がりで良い数字とされているからです。
大安を選んで供える地域もあるようです。
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明けまして おめでとう 御座います。
 皆様、素晴らしい新年をお迎えの事と存知ます。
今年も年初に相応しく縁起話からつぶやいていきたいと思います。

最近は都会では少なくなった正月飾りの門松。松は長寿を、竹は発展を願い、「松は千歳を契り、竹は万代を契る」との諺があります。
さらに縁起を担ぐ場合は、風雪に耐え、百花に先がけ花開く梅花を、ワラなどでかたどり添えます。
門松は、苦に通じる二十九日を避け、三十日までに飾るとされ、大晦日に慌てて飾るのは、「一夜飾り」といって年神様に対し礼を失するといわれています。

 次に、お正月のお節(おせち)。
来客の度に台所に立たなくてもいいように、日持ちのよい料理を重箱に詰めたお節料理も縁起の良い食材でいっぱいです。
マメ(健康)に暮らせるようにと黒豆を、子孫を増やし家が繁栄するようにと数の子を、喜ぶことが多いようにと昆布巻きを、腰が曲がるまで長生きしたいとの願いで海老を、金運を呼ぶ栗きんとん、遠くまで見通せるレンコン等‥。

 又、赤い実の南天も、福寿草の花とセットで「難を転じて福となす」という縁起物として正月飾りに用いられます。

 単なる縁起担ぎと笑う人もいるかもしれませんが、大事なのは形ではなく、そこに込められた気持ちでしょうね。
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