2009年02月の記事


「はまぐり(蛤)」
 冬から春先にかけてが旬で、旧暦の3月3日(現在の4月頃)が食べ納めとも言われる「はまぐり」(蛤)。
ペアの貝殻同士でしか形が合わないことから、相性の良い相手に出会えるようにとの願いを込め、桃の節句や婚礼のお膳に吸い物などにして並べられます。

 吸い物のほか、焼いたり酒蒸しにしたりしても食べますが、火にかけると勢いよく殻を開きます。
京都御所の蛤(はまぐり)御門は、江戸時代の大火の際に開門したことからこう呼ばれているそうです。

 かつては日本各地で採れましたが、1980年代以降の干拓や埋め立て、海岸の護岸工事などで生息地の浅海域が破壊されたために一部の地域を除いて絶滅状態になり、最近は中国産のシナハマグリが大半を占めています。

 輸入されたシナハマグリは、日本の浅海域で一時畜養されると、「国産」・「~県産」・「地はまぐり」の表記が可能となるために、これが市場に大量に出回っているようです。

 ちなみに、「ハマグリ」という名前は、浜辺にあり、栗と形が似ていることから「浜栗」と呼ばれたことに由来するそうです。
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「雛祭り」
 此方(埼玉)は5日連続の雨、久しく青空を見ていません。
特に今日は春とは名のみで、朝から冷え込み今冬初めての降雪でした。

 ところで、もうすぐ雛祭りですが、京都御所はむかし「内裏(だいり)」とも呼ばれており、「内裏様」というのは宮中の貴人を指しています。
「右近の橘・左近の桜」が雛壇に飾られるのも御所の正殿である紫宸殿(ししいでん)を模しているからだそうです。

 紫宸殿にあったのは当初は梅でしたが、乾枯したのをきっかけに桜に植え替えられました。
神話の頃、コノハナサクヤヒメが富士の頂から種を蒔いて咲いたと言われるのが桜で、古くから日本人に親しまれてきました。
橘は、常緑の葉が永遠を象徴する縁起の良い木です。

 また、雛壇には桃の花も飾られます。上巳(旧暦三月最初の巳の日)のころに咲く桃は安産や強い生命力の象徴とされ、中国ではその実を不老長寿の仙薬とする伝説もあり、さらに魔を祓う力もあるとされていました。
ちなみに昔々の桃太郎の話は老夫婦が桃を食べて若返り、子供を授かるというお話でした。

 遊び道具が少なかった昔の女の子にとって、キレイに着飾ったお雛様は憧れであり自分の将来の姿、年に一度のひな祭りが大きな楽しみで待ち遠しかったはずです。

 最近はあっても飾らない人が多いようですが、一方で親王飾りといって出すのも仕舞うのも比較的容易で場所も取らない親王様二人だけの平飾りがよく売れているそうです。
季節感を取り入れたインテリアとして自分のために購入する女性や、物資の乏しかった終戦後に子供時代を過ごした年配の女性が買い求める例も多く、今年のひな人形の総売上額は昨年より5億円多い570億円が見込まれているそうです。
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「歌舞伎言葉」
 古い日本語では、勝手な振る舞いや奇抜な身なりをすることを「傾く(かぶく)」と言い、奇抜な演出が持ち味の歌舞伎の語源ともなっています。

 歌舞伎は、今からおよそ400年前の出雲阿国(いずものおくに)のかぶき踊りが始まりとされています。

 現代でも「黒幕」や「十八番(おはこ)」などのように、歌舞伎に由来する言葉が日常的に使われているケースが少なくありません。

 「二枚目」というのもその一つで、もともとは歌舞伎を上演する芝居小屋で客寄せのために八枚の絵看板を掲げていたことに由来します。
その看板は、一枚目の「書き出し」に始まり、「二枚目」には美男の花形役者の絵が書かれており、「三枚目」に道化役が書かれていたことから、二枚目=美男子、三枚目=面白い人という使われ方をするようになったそうです。ちなみに「二枚目半」は、三枚目の要素をもつ二枚目のことを指します。

 また、飲食店などで使われる「おあいそ」の使われ方も歌舞伎に由来しています。
歌舞伎で、女が特別の事情から愛する男と“心ならずも”無理に縁を切ることを「愛想尽かし」と言い、転じて店の主人が勘定を請求する際「誠に愛想尽かしな事ですが・・」とへりくだって言うようになったことから、この「おあいそ」という言葉が勘定を意味するようになったそうで、いつしかその意味だけが残り、今では客が店側に勘定を促す際に使われています。

 尚、歌舞伎の「愛想尽かし」の場合は“心ならずも(本心からではない)”という場面設定となっていますが、現代語に言う「愛想が尽きた」は単純に「好意や愛情がなくなってしまった」という意味で使われています。
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「雪月花」
 四季おりおりの風雅な自然の景観を指す「雪月花」という言葉は、古代中国の詩人、白居易の以下の句に由来するそうです。

 「雪月花時最憶君」   雪月花のとき、最も君を憶う

 (四季折々の美しい風景に接するたびに、遠くにいる君のことが思い出される)

 日本三景や日本三名園もそれぞれ雪月花に対応しています。
天橋立(京都府宮津市)は雪、松島(宮城県)は月、宮島(広島県廿日市市)は花(紅葉を花に見立てる)。雪の兼六園(石川県金沢市)、月の後楽園(岡山県岡山市)、
そして花の偕楽園(茨城県水戸市)。

 市街地への隣接公園としてはニューヨーク市のセントラルパークに次いで広大な偕楽園で恒例の梅まつりが始まりました(20日~3月末まで)。
園内には約百種三千本の紅白の梅があり、現在は全体として七分咲き、見頃は今月下旬から来月上旬だそうです。

 もともと中国の原産ではありますが、古くから日本人に愛されてきた梅。文を好む花という意で「好文木(こうぶんぼく)」との別名を持ち、奈良時代に編纂された最古の歌集「万葉集」では、桜の歌よりも梅の歌が圧倒的に多く詠まれています。

 百花にさきがけて咲く梅は「花兄(かけい)」「初名草(はつなそう)」とも呼ばれ、春の風を見て待つ草「風見草」「風待草」などの異称を持ちます。
また、その香(かぐわ)しさから「匂草(においぐさ)」「香栄草(かばえそう)」との名も持ち、その香気をもって春が訪れることを告げます。

 ところで、昔から伝わる言葉に「桜切る馬鹿、梅切らぬ馬鹿」というのがあります。
どちらも同じバラ科の植物なのですが、「病気に弱い桜は切った箇所から枯れることがあるため、むやみに切ってはいけない。丈夫な梅の場合は剪定して小枝を多く出させた方が花や実の付きが良い」というのが本来の意味です。
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「日本の富豪」
 =日本の富豪、ファーストリテイリングの柳井正氏トップ=

 米経済誌フォーブス・アジア版が、2009年版の「日本の富豪40人」を発表しています。
消費者の節約志向を背景にカジュアル衣料の「ユニクロ」が好調で、柳井正社長(60)の資産額は61億ドル(約5700億円)と前年から14億ドル増加、昨年の6位からトップに
躍り出ています。

 2位はパチンコメーカー「SANKYO」の毒島邦雄名誉会長(83)で資産額は52億ドル(約4800億円)、前年から2億ドル減少していますが、順位は昨年の3位から上がっています。
3位は昨年1位の任天堂の山内溥元社長(81)で45億ドル(約4200億円)、昨年の78億ドルからは大幅に減少しています。

 <ベストテンは以下の通りとなっています。>

                      資産額(億ドル)

       1.柳井正 Fリテイリ    61

       2.毒島邦雄 SANKYO    52

       3.山内溥 任天堂    45

       4.森章 森トラスト    42

       5.孫正義 ソフトバンク    39

       6.糸山英太郎 新日本観光    37

       7.三木谷浩史 楽天  36

       8.佐治信忠 サントリー   35

       9.武井博子 武富士元会長夫人  28

      10.滝崎武光 キーエンス  24
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「お嬢マン」
 バブル全盛の頃、女性が結婚相手の男性に求めるものとして、「高学歴」「高収入」「高身長」の三つの条件があげられていました。
いわゆる「三高」です。久しく聞かない言葉ですが、現在は求める条件がかなり変化してきているそうです。

 ところで、男は依然、すきあらば襲いかかるオオカミにたとえられてきました。
しかし、現在は酒を飲んでも乱れず、すきがあっても体を求めず、異性との関係でも心地よさを重視しガツガツしないタイプの男、いわゆる「草食系男子」又は「お嬢マン」が増えているそうです。

 男が持っている異性に対する本能的な積極性が衰えてきたと言えますが、こうした変化を背景に女は自らの積極性を増す必要が生じ、「(彼氏候補を)つかまえる」「仕掛ける」と言った表現に代表されるように「肉食化」している現象がみられるそうです。

 世の中全体の変化だとは思いませんが、たしかにそうした現象は一部で確認できます。

 家事をする男というイメージも昔と今ではがらりと変わり、家事力=生活力として今時の「男らしさ」の証にさえなっています。
あるアンケート調査では20代女性の73%が「男性が家事をすることはかっこいい」と回答しており、男性の婚活(結婚活動)において家事力は必須能力になりつつあります。

 こうした状況の変化に対応して、女性が結婚相手に望むこととして今「三低」が浮上しています。
もちろん低学歴、低収入、低身長の意味ではなく、具体的には下記の三つの要件だそうです。

 低姿勢 :女性を大切にし全般に丁寧で威圧的でない等の 真摯な態度、 他の人を尊重する姿勢。
 
 低依存 :家事や身の回りの諸事をパートナーに頼らず、お 互いを尊重し束縛しない。
 
 低リスク:リストラや事故・事件等に巻き込まれることの少 ない職種、または資格・免許を持っている。
 安定収入。

 女性が相手に望む事柄として、(家事や育児)、手を取り合う(お互いの理解と協力)、手をつなぐ(愛情)の三つを称して「三手」という表現もあります。

 どうやらこうした傾向は依然の「三高」と対立するものではないようです。男性からみればムシがいい言い分のようにも感じますが、お互いの関わり方として「対等」と「共に歩む姿勢」が求められているということです。
そうした状況と相まっての「草食系男子」と見ることができるのかもしれません。
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「火の用心」
風速が1メートル/秒増すごとに体感気温は約1度ずつ低くなるといわれます。
今日のように風が穏やかであればそれだけ冷たさも和らぎます。

 今はちょうど季節の変わり目で強い風が吹きやすい時期です。同時に空気も乾燥気味で、初めは小さな火でも乾燥した空気と強い風に煽られ瞬く間に大火事となりますので注意が必要ですね。
「火事と喧嘩は江戸の華」と言われた江戸の大火もこの時期から春先にかけて発生しています。

 ところで、江戸時代の頃、江戸市中に多いものとして「火事、喧嘩、伊勢屋、稲荷に犬の糞」と言われるほど、稲荷神を祀る社は無数にありました。
稲荷神は五穀豊穣、商売繁盛、福徳開運の神様で、その傍には稲荷神に仕える狐が控えています。

 関東のお稲荷さんでは、東京北区にある王子稲荷が関八州(本来は東国三十三国)稲荷の頭領として知られています。
そこの狐は昔から人を化かすことで有名で、落語の「王子の狐」で知る人も多い神社です。
王子稲荷の近くにあり、「王子の狐」にも登場する扇屋は300年以上の歴史がある老舗割烹で、そこの名物の卵焼きは要予約の逸品です。

 昨日2月の午の日(二の午)は稲荷神社の祭礼の日で、王子稲荷では「凧市」が催されてます。
凧は「風を切る」として、幾度も大火にみまわれた江戸庶民が火事除けの縁起を担いだもので、凧市で売られている「火防(ひぶせ)の凧」は、火の難を逃れ、息災繁盛につながる御守りとして今も大変な人気となってるそうです。
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「財布の紐」
 昨年からの不景気で支出を控える動きが顕著です。
昨年12月調査の家計調査では1世帯あたりの消費支出が前年同月比で4.6%の減少となってるそうです。

 また、「日経産業地域研究所」が首都圏に住む20―69歳の男女を対象に1月に実施した調査では、1年前に比べ減らしている主な支出費目(複数回答)は外食75%、衣料・服飾雑貨70%、旅行44%、交際費38%、家具・家電などの耐久消費財35%という結果が出ています。

 しかしながら、これをもう少し細かに見てみると、別の消費傾向も浮かび上がります。

 例えば、百貨店売上が低迷する中、菓子(スイーツ)類は24カ月連続で前年比増となっています。
外出着の販売は伸びてませんが、部屋着や家周辺での着用が想定されるカジュアル衣料を販売するユニクロは好調。毛糸を購入してセーターを編んだり、家庭調理に幅をもたせる圧力鍋など「自活消費」も堅調です。

 暖房、空気清浄機、加湿器などを装備した家は都市型ホテル並みの快適さ。高齢者世帯では夫人好みに設計した便利なシステムキッチンも人気だとか。
外での支出を抑えれば、家で過ごす時間が長くなり、当然「イエナカ消費」は増えますね。

 もう一つ例をあげれば、ペット関連商品が堅調です。
子供が減る一方、高齢者や高所得層を中心にペットを飼う人は増加しています。
「ペットにかける年間費用」について今年1月に行った調査では、年間の平均合計支出額は犬の場合で24万8千円、猫が12万8千円となっており、08年2月調査と比較するといずれも2割増しとなっています。

 ちなみに、犬をペットにもつ世帯の平均年収は全世帯平均の1.4倍、猫飼育者の年収は全世帯の1.3倍。ペットに対する家族意識の高まりを背景にペットのためには費用を惜しまない傾向がみてとれます。
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「梅の名所」
 公園やお寺、緑豊かな住宅地などを歩きますと、紅白の梅の花がほのかに香り、春の訪れを感じる季節になりました。
先日、専門家が選んだ「おすすめの梅の名所」というランキングを目にしましたが、1位は東京都青梅市の「吉野梅郷(ばいごう)」となっていました。

 もともと食用の梅農家が多かった地域に、青梅市が1972年に町おこしをねらって観賞用に「梅の公園」を整備したもので、4万5000平方メートルの土地に赤、白、黄など1500本の梅が咲き誇るそうです。

 2位は神奈川県の湯河原梅林で、1996年から一般公開が始まりました。
4000本の梅が紅白鮮やかに咲き、視覚を圧倒する風景が持ち味だそうです。

 3位は菅原道真ゆかりの北野天満宮(京都)で、道真の命日である2月25日に「梅花祭」が開かれます。
舞妓(まいこ)や芸妓(げいこ)たちが梅の咲く境内で茶会を開く光景は京都ならではの光景です。

 ちなみに、「舞妓と芸妓、どう違うの?」と思ったことがある方も多いと思いますが、「舞妓」と「芸妓」は、唄や踊り・三味線などの芸で宴席に興を添えることを仕事とする女性の事をいい、「舞妓」とは「芸妓」になる前の15歳から20歳くらいまでの未成年の少女のことを言うそうで、「舞妓」として約5年間修行した後に「芸妓」になるそうです。
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「ブルーマンデー(月曜日病)」
 一般的に、気分が乗らず、憂うつな気分で迎える人も多いことから、休み明けの月曜日は「ブルーマンデー」とも呼ばれてます。

 海外でも月曜日は脳卒中や心筋梗塞などの心血管系疾患の発生が多いことが知られており、日本でも同様の調査結果があります。

 ゆったり過ごした週末から、仕事などで緊張する平日に変わることからくるストレスが影響するものと考えられています。
実際、自殺が最も多い曜日は男女ともに月曜日ということが厚労省の統計でも明らかになっています。

 このようないわゆる「月曜日病(ブルーマンデー症候群)」は、休日の朝寝坊にも関係があるようです。
休日に遅い時間に起きることで体内時計に狂いが生じ、軽い時差ボケ状態で月曜日を迎えてしまうことが月曜日病の一因と言われています。

  ある調査では、休日の「寝だめ(朝寝坊)」は平日の不眠を招き、結果的に抑うつ(うつ状態)を招く要因となることが明らかになっています。
つまり休日の「寝だめ」は逆効果で、身体的にも精神的にも悪循環に陥る可能性が高いのだそうです。
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「バレンタインデー」
日本でバレンタインデーの広告を出したのは1936年のモロゾフが最初だそうです。
女性が男性にチョコレートを贈る習慣は日本独自のもののようで、1958年に「メリーチョコレートカムパニー」が行なった新宿・伊勢丹でのチョコレートセールがはじまりだそうです。

 「メリーチョコレートカンムパニー」が毎年募集している「バレンタインどきどき、ワクワク川柳」には世相を反映したほろ苦い句が寄せられていますが、下記のようなほのぼのとした作品もあります。

 「縁側で チョコを渋茶で 祖父と祖母」

 今年のバレンタインは「義理チョコ」があまり売れないとされる明日(土曜日)であるにも関わらず、百貨店各社はどこも「バレンタイン商戦」の売上げを強気に予測しています。
「逆チョコ」などで消費を喚起する販売側の努力もありますが、強気見通しの背景にはバレンタインデーを「純粋にチョコを楽しむ日」と捉える文化の浸透により消費者のチョコレートにかける予算が年々上昇傾向にあるためのようです。

 このバレンタインデーですが、もともと3世紀頃のヨーロッパで当時の政策に反して結婚を望む恋人たちの結婚式を執り行っていたバレンタイン司教が捕らえられ、殉職した日で、それからこの日を「恋人たちの愛の誓いの日」としたことが由来と
言われています。

 明日14日に愛を告白する人、される人。これからの二人にとっては愛を育む行事はまだまだ続きます。

 バレンタインデーで愛を告白し、1カ月後のホワイトデーでその返礼をした後、4月14日のオレンジデーでオレンジ(オレンジ色のプレゼントも可)を持って相手を訪問し、二人の愛を確かなものとします。

 バレンタインデーから88日目の5月13日はメイストームデー(5月の嵐の日)であり、「八十八夜の別れ霜」ということで別れ話を切り出すのに最適とされてます。
これを乗り切れば6月12日は恋人の日。恋人同士が写真立てに写真を入れ交換し合います。
さらに7月7日の七夕はサマーバレンタインデーで、2月14日に告白を逃した人にセカンドチャンスが訪れます。

 いずれの日も愛を逃し続けた男性には9月14日のメンズバレンタインデーが設けられています。
男性から女性に下着を送って愛を告白する日とされていますが、用法を間違えるとますます愛から遠ざかってしまうので細心の注意が必要です。

 愛を何度も確かめ合わないと不安という方には、11月11日の恋人達の日に靴下(新品に限る)を贈り合い、12月12日のダズンローズデーには12本の薔薇を贈ります。
いよいよクリマスが近づいてまいりますが、遠距離恋愛の方は念のため12月21日の遠距離恋愛の日に、会ってお互いの愛を確かめます。

 わざわざこのような日を設けられなくとも勝手に確認し合うものですが、何事も維持・継続するには、労力とコストがかかるということを思い出させてくれるお話です。
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「禍福は表裏一体」
 「建国記念の日」の昨日、近所の梅園では早咲きの梅を愛でる人でにぎわっていました。
暖冬の影響で今年は全国的に早めの開花となっているそうですが、皆様の処は如何でしょうか?

 ところで「建国記念の日」は神話上の初代天皇、神武天皇が即位した日を記念した祝日となっていますが、この逸話が記された古事記には次のような話も記されています。

 アマテラスの孫にあたるニニギノミコト(神武天皇の曾祖父)が、アマテラスの命で地上に下り(天孫降臨)、笠沙の岬で出逢ったコノハナサクヤヒメ(富士山及び全国の浅間神社の祭神)に求婚します。
コノハナサクヤヒメの父は喜び、姉のイワナガヒメと一緒に娘二人をニニギに差し出しますが、ニニギは醜いイワナガヒメを送り返してしまいます。

 コノハナノサクヤヒメには天孫が花のように繁栄するようにとの願い、イワナガヒメには天孫が岩のように永遠のものとなるようにとの配慮があったのですが、イワナガヒメを送り返してしまったことにより天の御子の寿命は神々ほど長くない、ということになっています。

 また、ヒンドゥー教の影響を受けた仏教にも次のような話があるそうです。

 昔々、ある商家に美女が訪れました。その美女は福を招く吉祥天であり、それに気付いた商家の主人は吉祥天を招き入れると、後ろにいた醜女も家の中に入ろうとしました。
その女性が災厄を招く黒闇天と知ると、商家の主人は黒闇天を追い出してしまいます。

 すると、黒闇天は「吉祥天は私の姉で、二人はいつも一緒にいる。私を追い払えば姉も出てゆく」と笑い、二人の女神は肩を並べて去っていったそうです。

 涅槃経に「姉を功徳天(吉祥天)と云い人に福を授け、妹を黒闇女と云い人に禍を授く。
此二人、常に同行して離れず」とありますとおり、禍福は表裏一体。

 禍福は己に由るものであって、同じ事柄が捉え方しだいで福にもなれば禍にもなるという意味の「禍福由己(かふくゆうこ)」は「ピンチはチャンス」と同義であり、「禍によりて福となす、成敗の転ずること、たとえればあざなえる縄のごとし」(史記 南越伝)とも言われます。
常に心しておきたいものです。
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「サラリーマン川柳コンクール」
 第一生命保険が毎年行っている「サラリーマン川柳コンクール」。
22回目の今回は全国から2万1455句の応募があり、まずはその中から入選作100句が決定したようです。

 昨年10月から12月にかけて募集が行われ、今回は、金融危機などの世相を反映して、政治・経済の話題を題材とした作品が多く、
  
  例えば政治では・・・・・・

 「マンガ好き 末は首相と 息子云う」 ※ゴルゴ13で国際情勢をお勉強。
 「篤姫に 仕切らせたいな 国会を」 ※ホントにそう思います。
 「投げ出すな! 国とは違う 学業は」 ※そういうしかありません。
 「子供らに また教えてる 総理の名」 ※覚えるだけムダな気もします。

  金融不安や景気悪化に関する作品では・・・・、

 「社運賭け 社員総出で ジャンボくじ」 ※賭けるところが違います。
 「辞表出し 「あずかっとくよ」は ドラマだけ」 ※今は「助かるよ」かな。
 「やってみろ!! うまくいったら オレもやる」 ※ハハハ・・・。
 「家庭でも 内部統制 きつくなり」 ※支出の抑制は節約の第一歩。
 「破綻した オレの小遣い 支援なし」 ※自己責任(大企業や官庁は除く)。
 「金融危機 慣れたものです 我家では」 ※何とかやりくりしてきました。
 「遼君に 生涯賃金 追い越され」 ※改まって言われると虚しい。
 「円高を 実感したいが 円が無い」※韓国旅行が大人気。
 「今買いだ! 判っちゃいるけど 金が無い」※後々、あの時に買っておけば。

   等・・・・・、
 
 いずれも秀作ぞろいで、これら100句の中から投票によって選ばれた「ベスト10」が5月上旬に発表されるそうです。
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「金目鯛」
 最近は都市型の温泉施設が増え、「ちょっと温泉にでも」というのが以前よりも気軽にできるようになりました。
各地の温泉地にはお湯そのものの他にその地方の名産があり、それが楽しみの一つでもあります。

 例えば、伊豆方面ですと今が旬の「金目鯛」。伊豆ではこの金目を使った料理をご当地料理として観光の目玉に据えており、刺身、握り、味噌漬け、しゃぶしゃぶ、茶漬け、鍋物等どれもおいしく、オーソドックスな金目の煮付けなどは「ほっぺたが落ちる」ほどの美味ですね。
かの地を訪れた際にはこれが楽しみの一つでもあります。

 「金目鯛」は見た目も華やかで、マダイの代用として「祝い魚」としても饗されることがあり、大安吉日の日には値段があがることでも知られていますが、近年は築地でも天然のマダイやヒラメを上回る高値がつくことが珍しくないそうです。
水揚げの減少やブランド化による需要の増加等で、5年前と比べて平均して3割以上高い値がついており、大衆魚だった金目鯛も今は高級魚になりつつあります。

 処で、扁平で大型で赤っぽい体色、白身などの特徴を持つ魚は「○○ダイ」と名がつくことが多く、その数はざっと200種類に及びます。

 その中でも本当にタイ科の魚というのは「真鯛」や「黒鯛」など10数種類に過ぎず、それ以外の金目鯛などは俗に言う「あやかり鯛」の一つなのですが、その味の実力は真鯛に引けをとりませんね。
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「疲れ目」
パソコンや携帯電話などの細かい字を見る機会が増え、年齢や職種に関わらず、目の疲れを感じる人が増えているようです。

 目を潤すためには1分間に20~30回のまばたきが必要といわれますが、パソコンなどを見ている時はその回数が4分の1程度にまで減少してしまいます。
その結果、涙が十分行き渡らずに目が乾き(ドライアイ)、かすみや痛み、しょぼしょぼするといった症状があらわれます。

 また、近くばかり見続けた際に目のピントを調節する筋肉が疲労してしまうことも疲れ目の原因です。
目に疲れを感じた際に目薬を常用している人も多いかと思いますが、蒸しタオルで間接的に目を温めることも効果があります。

 お湯がなければ、水で絞ったタオルをレンジでチンすれば簡単に蒸しタオルができあがります。
その蒸しタオルを目の上に5~10分間載せて目を休ませ、その間、目と目の周りの血行が改善し、水分を補給する効果もあるためドライアイの改善にも役立ちます。
数分でも目を閉じることは気分転換にもなりますので、是非お試しください。

 尚、腫れぼったいときや白目が充血しているときなどは冷たいタオルのほうが良いそうです。
また、部屋を加湿することや、パソコンの画面を視線の下の方に置くことで目への負担を軽くすることが出来るようです。

 現代人には、日頃酷使している目を労う(ねぎらう)こともたまには必要ですね。
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「汚名挽回」
今日から7日間の日程で「さっぽろ雪まつり」が始まったそうです。

 雪まつりの歴史は古く、今年は60回目で、毎年200万人前後の人が訪れる大きなイベントです。
今年は暖冬の影響で製作に苦労したそうですが、5tトラックで約6500台分の雪を運び、286基の雪像が観光客を出迎えるそうです。

 ところで、「雪」という字は「そそぐ(雪ぐ)」あるいは「すすぐ(雪ぐ)」とも読み、「汚れを取り去りきれいにする」「清める」という意味を持ちます。
この意味で使われるのが「雪辱」です。

 競技などで負けたことのある相手を破り名誉を取り戻すような時に「雪辱」が使われますが、同じような状況を説明しているようにも聞こえる「汚名を挽回する」という表現は明らかな間違いです。

 汚名(悪い評判)は「すすぐ」または「はらす」ものであり、「挽回」してしまうと、「汚名そのものを取り戻す」という意味になってしまいます。

 実際には、本来の意味や用法とは違う使われ方がされても、それで通用してしまうケースが案外多いのも事実です。
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「立春」
 ハウス栽培の「タラの芽」(タラノキの新芽)の収穫が最盛期を迎えています。
天ぷらにしたタラの芽の、口いっぱいに広がる少し苦みを含んだ独特の芳香は春ならではの食感です。

 ところで、暦の上では今日、立春から立夏(今年は5月5日)の前日までを「春」と呼びます。
尚、英語でいう「スプリング」とは春分(同3月20日)から夏至(同6月21日)までの時期を指すそうです。

 太陰太陽暦を用いた東洋の占いでは、立春を新年の起点としているため、元日から節分までに生まれた人は前年生まれと同じ本命星(六白金星など)になります。

 「春」は、万物が「発(はつ)」、草木の芽が「張る」、田畑を「墾(は)る」、気候が「晴る」などの意からと言われ、その字は冬の寒さで閉じ込められた草木の根にも日を受けた大地の陽気が満ちて芽を出す様を表わしています。

 「春とは名ばかり」の挨拶どおり、気候的にはまだ寒い日が多く、肌感覚としての春はもう少し寒さが和らいでからですが、木々の芽吹きなど春の気配を少しずつ感じるようになるのはちょうど今頃の時期からです。
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「ご飯に味噌汁」
 「ご飯に味噌汁」、この組み合わせはあまりにも当たり前で、普段その価値を考えることはあまりないのですが、言うまでもなく日本人の食生活の基本です。

 日本人が鎌倉時代以降、”一汁一菜”を食の基本として毎日味噌汁を食べ続けてきた理由に、味噌が健康づくりの基本であることを昔の人が経験上よく知っていたことが挙げられますが、
今この味噌が健康効果で注目を集めています。

 ご存知の通り味噌の原材料は大豆です。大豆は栄養価が極めて高いのですが、そのまま煮たり炒ったりする通常の料理法では消化吸収が悪いのが難点です。
ところが、この大豆を味噌にすることにより、大豆タンパクが酵素によって分解されてアミノ酸となり、炭水化物もブドウ糖になります。
旨みが増すうえに、消化吸収もよくなって一挙両得、そしてさらに重要なのは、味噌から大豆のもつタンパク質やビタミンB群を取り入れつつ、味噌汁にすれば野菜や海草、根菜などを煮て汁ごと食べるため、カリウムやマグネシウムほか各種ビタミン、ミネラル、食物繊維を一度にとれることです。
期せずして上手に栄養バランスをとることができるわけですね。

 ちなみに、日本各地の味噌は、地域によって味や色などそれぞれの特徴がありすが、大まかに分けると主として北関東から東北、北海道地方では辛口味噌、愛知や三重などでは豆味噌、京都を中心とする近畿地方では白甘味噌が好まれ、九州、四国では甘口の麦味噌や米味噌が好まれているそうです。

 尚、味噌汁の丁寧な呼び方に「おみおつけ」があります。漢字にすると「御御御付け」となるそうです。
御を三つも重ねて付けるほど、日本人の食卓には欠かせない大切な汁物というのが伝わってくるようです。
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「節分」
 明日は節分ですね。
もともと古い暦では節分は年越しにあたり、豆まきは、新年を迎える厄払いの行事として豆を蒔いたことに由来してるそうです。
鬼の目、つまり「魔目(まめ)」めがけて豆を投げれば「魔滅(まめ)」につながるといういわれもあるようです。

 地域によっては節分に鰯(いわし)の頭を焼いて柊(ひいらぎ)の枝に挿し戸口にかかげる慣わしも残っています。鬼は鰯の臭いを嫌がり、やって来ても柊の刺に目を突かれたりして中に入って来れないと考えられていたようです。
鰯のようなつまらないものでも、信じる心さえあれば大変にありがたく思えてくるという意味の「鰯の頭も信心から」という言葉は、節分の行事に由来してるようです。

 豆まきの豆は福豆と呼ばれ、無病息災の御利益があると考えられています。ただ、自分の年齢の数だけ豆を食べるのは大変という方は、福茶といって、茶碗に豆をいれて熱いお茶を注ぎそれを飲めば、豆を食べたのと同じ御利益があるそうです。(^^) 

 コンビニなどの販売促進で関西圏中心だった”恵方巻”が全国区になりつつありますが、「砂おろし」といって節分にコンニャクを食べる風習があったり、大晦日と同じ意味で蕎麦を食べる地域があるなど、節目の行事として日本全国に様々な風習が残ってますね。

 ちなみに、鬼を祀っている寺社や「鬼」の付く姓のご家庭では「鬼は内」、あるいは「福は内」のみの掛け声が多いようです。
又、商家でも「鬼は内」と言うところがあります。鬼は大荷に通じるとして、大きな荷物が内(店)に入らないと商売繁盛につながらないためだそうです。

 豆は、一粒が多くの実をなす一粒万倍。一粒万倍とは、良きにつけ悪しきにつけ、後々たくさんの数に増えてわが身にかかってくるという意味でもありますので心したいものです。

 そして、節分を過ぎますと暦の上でも春(立春)がやってきます。

「なにとなく 心さやぎていねられず
   あしたは春の はじめと思へば」     良寛
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「日本家屋」
 まだ厳冬の候ではありますが、そろそろ春めいた話題も聞かれるようになります。
東京都文京区の”湯島天神”では早咲きの白梅が咲き始めたそうで、例年より1週間早いペースで開花が進んでいるそうです。

 ところで 機密性に優れたマンションにお住いの方は、たまに一戸建ての部屋に行きますと、かなり寒く感じるものです。
昔ながらの和風建築の場合は特にそうで、合理的な造りとしてその結果、風通しがよくなっているとの話を聞きます。

 たとえば日本家屋の和室。襖(ふすま)や障子で仕切られていますが、合わせの部分にどうしても隙間ができます。
この隙間の、一室における合計面積は、8畳間で80センチ四方、つまり6400平方センチもの面積になります。
日本は温暖多湿の気候であるため、建物において換気性の確保は重要なポイントとなり、そういった観点から自然換気ができるような造りになっているそうです。

 さらに昔に遡り、平安時代の頃の宮廷は、ほぼ吹きさらしに近い構造となっており、かなりの寒さだったそうです。
それ故、幾重にも重ね着が必要になり、その結果、十二単という大層な衣装が誕生しています。

 十二単は色は、色の組み合わせ(色目)に季節を取り入れ、立ち居振舞を艶やかに彩る装いでもありました。
ちょうど今頃は紅梅のような少し紫がかった紅色の濃淡を組み合わせた「紅梅匂(こうばいのにほひ)」という色目を身にまとっていたのかもしれませんね。
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