2012年07月の記事


「仲秋」
 明日から八月。旧暦では八月はすでに秋です。(陰暦・旧歴の8月15日は仲秋の名月)

「仲秋」は旧暦八月の別名で、「葉月」という呼び名も「葉落ち月」からきています。
他にも異称がたくさんありますが、草花が盛んな時期という意味の「壮月(そうげつ)」という呼び名が活力が満ちている感じがして一番好きです。

 ところで、月の満ち欠けを基準にした太陰暦(旧暦)では、新月から新たな月が始まり、満月が月の中旬となります。満月のことを望(ぼう)と言い、新月を朔(さく)と呼ぶことから、月の始まりは朔日(さくじつ)と呼び、朔日と書いて「ついたち」とも読ませます。

 八月朔日は特に「八朔(はっさく)」と言い、今でも伝統を残す地域もありますが、昔は旧暦のこの日に各地でその年の五穀豊穣を祈願する行事や神事が行われていたようです。

 ちなみに江戸の頃は、徳川家康の江戸入城が八朔であったことから、この日を節日として重んじ公式の祝日とされていました。
また、果物の「はっさく(八朔)」は、旧暦の八朔の頃に出回ることからこの名が付いたそうですが、実際の旬は寒い時期です。
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「熱中症」
この処、厳しい暑さに見舞われた影響で、熱中症で搬送される人が急増してるようです。

 熱中症の予防には水分の補給が欠かせませんね。暑くも寒くもない状態で、蒸発や排泄などによって成人が1日に失う水分量はおよそ2.5リットル程度と言われています。

 失った分を補うためには、1日3食の食事中に含まれるおよそ1リットルの水分を差し引いて、1.5リットルは飲料から摂取する必要があり、暑い日や汗をかいた日にはプラス1リットル、合計2.5リットル程度の摂取が望ましいとされています。

 水分や塩分の補給のタイミングは、「まだ大丈夫」とか「汗をかいてないから」といった感覚に頼っては絶対にダメで、程ほどの量を、意識的にこまめに補給することが大切です。

 なお、水分補給を手軽なコーラやスポーツドリンク、清涼飲料水などに頼ると、糖分の過剰摂取になる可能性があるため危険だそうです。

 一度に大量に糖分を摂取すると血糖値が上がり、血糖値が上がると本能的にそれを薄めようと水分を欲して喉が渇き、喉の渇きに任せてさらに甘い飲み物を飲むという悪循環に陥ってしまいます。

 そうなってしまうと血糖値が上がった状態になり、血糖値を一定に保つインスリンの働きが一時的に低下。症状が悪化しますと意識がもうろうとしたり、とつぜん昏睡状態に陥ることもあるそうです。

 ペットボトル飲料のがぶ飲みから起こることが多い急性の糖尿病であることから「ペットボトル症候群」と呼ばれており、水分や塩分の補給を意識する一方で、糖分を摂り過ぎないよう注意が必要です。
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「アイスクリーム」
 気温が上昇すると飲料やアイスクリームの売り上げが伸びますが、そのアイスクリームは乳固形分など成分含有量の違いで法律上3種類に大別されているそうです。


           乳固形分    乳脂肪分

 アイスクリーム  15%以上    8%以上

 アイスミルク   10%以上    3%以上

 ラクトアイス    3%以上      ━

  氷 菓       ━        ━


 上記の表には氷菓も加えてますが、これは乳固形分がラクトアイスより低いか入っていないもので、果汁などを凍らせたアイスキャンディーやシャーベットなどです。

 一般的に、乳脂肪分の含有率が高いほうが価格は上がります。
アイスクリームは乳固形分15%以上かつ、乳脂肪分8%以上が必要ですが、ラクトアイスは乳固形分3%以上であれば乳脂肪分の規定はなく、価格は安く抑えられます。

 近年、ラクトアイスは手ごろな価格に加え、味でもアイスクリームに劣らない商品が多いことから販売量が増加しており、一方でアイスクリームの販売量は減少しているそうです。

 普段は余り見ることがないかと思いますが、アイスクリームを食べる際に一度その成分表示を確認してみてはいかがでしょうか。
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「土用の丑の日」
 一昨日から夏の土用入りで、「土用の丑の日」は来週金曜日となります。
シラスうなぎの3年続きの不漁により、蒲焼の値段はそれこそ鰻のぼりで、今年は量を少なくして価格を抑えて販売されているのが目立ちます。

 ところで、一緒に食べると害があるとされる食物の組み合わせを「食べ合わせ」と言い、昔からそれらを一緒に食べてはいけないとされてきました。

 食べ合わせでよく知られているのが「うなぎと梅干」で、消化不良を起こしやすいとされてきましたが、医学的には根拠がなく、胃酸を濃くする梅干の働きがうなぎの脂分の消化を助けるのでかえって好ましいそうです。

 ちなみに、「うなぎと梅干」には贅沢への戒めといった説のほか、いずれも食がすすむ食材であるため過食への戒め説、梅干がうなぎの栄養分を消し去ってしまうとの栄養消失説、もしうなぎが腐っていたら、腐敗した際の酸味が梅干の酸味で分からなくなってしまうから(食中毒予防)・・・等々の説がある
ようです。

 尚、「天ぷらとスイカ」「うなぎとスイカ」と言った食べ合わせは、油分の多い食べ物(天ぷらやうなぎ)と水分の多い食べ物(スイカ)を一緒に食べると、胃液が薄まり消化不良を起こし、体調を崩すことがあるため避けた方が無難なようです。

 また、「天ぷらとアイスクリーム」のように、体を温める食べ物(天ぷら)と体を冷やす食べ物(アイスクリームや氷)を一緒に食べると、胃に負担がかかるため、それを戒める意味の食べ合わせもあります。
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「関東甲信も梅雨明け」
 猛烈な暑さとなった3連休最終日の昨日は、熱中症とみられる症状で1人が死亡、少なくとも682人が救急搬送されたそうです。

 ちなみに熱中症とは、外気における高温多湿や運動などによる体温上昇等が原因となって起こる症状の総称で、体温を維持するための生理的な反応によって生じた失調状態から、全身の臓器の機能不全に至るまで症状は様々ですが、症状によって以下の3段階に分類されています。


 1(軽症) ・体に力が入らなかったり、こむら返り(ふくらはぎや足の裏
        の筋肉などが突然痙攣を起こし、強い痛みを伴うこと)。

        ※多量の発汗の中、塩分などの電解質が入っていない水のみ
         を補給した場合に起こりやすい。

       ・立ちくらみや数秒程度の失神。

        ※運動をやめた直後に起こることが多い。


 2(中等症)・顔面蒼白、めまい感、疲労感、虚脱感、頭痛、失神、吐き気、
        嘔吐などのいくつかの症状が重なる。


 3(重症) ・意識障害や過呼吸、立てないなどの症状が、中等症の症状と
        重なり合って起こる。

 
 中等症や重症の症状が見られた場合には、まずその人を涼しい場所に移し、首や体を締め付けるようなボタンやベルトをはずし、体を冷やすようにするなどの応急処置を行い、救急車を呼ぶ必要があります。旧分類で「熱射病」と言われる重症型熱中症は、死亡率が30%に達する極めて危険な病態です。

 尚、本日も関東や関西、九州地方の一部に出されていましたが、気象庁では最高気温が35度以上になることが予想される場合に「高温注意情報」を発表して、熱中症への注意を呼びかけています。

 また、本日は四国、中国、近畿、東海、関東甲信の各地方が梅雨明けし、いよいよ暑さも本番です。皆様におかれましても体調管理には、十分にお気を付けください。
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「ブルーベリー」
 夏の果実『ブルーベリー』が出荷の最盛期を迎えているそうです。
程よい甘さと酸味が魅力で、特に「アントシアニン」という色素が目の疲労を癒やす効果があるとされ、人気が高いです。
食物繊維やビタミンも豊富に含んでいます。

 その「アントシアニン」を調べてみると、青色や紫色、赤色の色素成分であり、「抗酸化物質」であるポリフェノールの一種とのことです。
眼球内の毛細血管を強くして、血流を改善し、目のすみずみまでに酸素や栄養成分を送り、眼のピントを調節する毛様体の働きをよくし、疲れ目の回復などに効果があるそうです。

 また、「抗酸化物質」とは、その名の通り酸化を防ぐ事ができる栄養素であり、活性酸素による細胞などへの攻撃を防いでくれる働きがあるそうです。
野菜不足の人はその「抗酸化物質」が不足して活性酸素の攻撃に対して人体が無防備となり、細胞やDNAが損傷して老化を早めてしまったり、がんや心臓病といった病気になるリスクが高まるそうです。

 ちなみに、ブルーベリーを選ぶ際は、ブルームと呼ぶ白い粉が豊富についている方が鮮度が高く、また青紫の色が濃く、皮に張りのあるものが良いそうです。
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「熱中症」
 人間は、発汗してその汗が蒸発する際の気化熱によって体温調節を行っています。
しかし、周りの湿度が高いと、汗は流れ落ちるばかりでほとんど蒸発しなくなり、体内の熱を放散することができなくなってしまいます。
ゆえにジメジメして暑い日は熱中症になりやすいため注意が必要です。

 また、熱中症予防よりも節電を意識し過ぎて屋内で熱中症を発症するケースも多いようです。

 節電意識が高まることは結構な事ですが、さすがにこの暑さ、エアコンなしではしのぎにくくなっています。
そこで、聞き齧りですが参考までにエアコンの「冷房」と「除湿(ドライ)」の消費電力と効果について触れておきたいと思います。

 コップに冷水を入れますとコップの表面に触れた空気が冷やされ、空気中の水分がコップ表面に結露し、その分空気中の水分が減る、これが除湿です。
コップに氷水を入れた方がより多くの水滴が付きます。つまり、エアコンの場合、空気をよく冷やす「冷房」の方が除湿量が多くなるということです。

 従来のエアコンの「除湿」は「冷房除湿」でしたが、最近のエアコンには室内の温度をあまり下げない「再熱除湿」モードがついており、それらについて消費電力や効果等をまとめますと以下のようになります。

        <冷房>      <弱冷房除湿>  <再熱除湿>

 消費電力   再熱除湿より少ない 最も少ない    冷房より多い
 除湿量    最も多い      あまり多くない  多い
 室内の湿度  最も下がる     少し下がる    あまり下がらない


 エアコンも省エネ化がすすみ、機種によって性能の差もありますが、扇風機と併用しながら、状況やニーズに合わせてモードを使い分けることが大切です。

 ちなみに、最近の節電ブームを追い風に、扇風機もそうですが、自動節電機能がついたエアコンが売れているそうです。
しかしながら、費用対効果を考えた場合、高額な新しいエアコンに買い替えるよりも、よほど古い機種でなければ、今あるエアコンで使い方を工夫した方が節電にも節約にもなります。

 エアコンに関する話をもう一つ。エアコン発祥の米国では、冷やした空気をダクト(大きな管)で運ぶ「ダクト方式」が主流です。ただ、この方式ですと部屋ごとの細かい調整ができないことや、導入する際には大掛かりな工事が必要です。

 一方、日本生まれで日本では一般的に使われている「ダクトレス方式」は、各部屋に室内機を置いてそれぞれに細かな調整が可能で、効率性と省エネ性に優れ、比較的簡単な工事で設置が可能となっています。

 夏でも比較的過ごしやすかった欧州では、一般家庭においてエアコンはあまり普及していませんでしたが、2003年の熱波襲来で、日本式(ダクトレス方式)のエアコンの普及に弾みがつき、日本メーカーが得意とするダクトレス方式エアコンは実質的にデファクトスタンダード(世界標準)となりつつあるそうです。
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「香辛料」
 湿っぽい日が続いて食欲も減退しがちとなります。
こういう時は、スパイシーなものが美味しく、また食欲をそそります。カレーライス、キムチ、冷ややっこのショウガ、ワサビのきいた寿司・・・等々です。

 私たちは、これらの香辛料の刺激を「辛い」と表現しますが、辛いは「気苛(けいら)し」からきた語で、すでに平安時代には記述が見られ、当時から強い塩味にも香辛料の辛味にも使われていたそうです。

 隣の中国では、「麻」(まー、サンショウのしびれる刺激)、「辣」(らー、唐辛子やコショウのひりひりと熱い辛さ)、「麻辣」(まーらー、舌がしびれるような辛さ)、「辛」(しん、広い意味の辛さ)などと使い分けられていま
す。

 素材や水の持つ淡い味が好まれた日本に比べ、古来より香辛料や濃厚な味付けが発達した中国では、辛みを一語で片づけられないのかもしれません。

 サンショウ「花椒」・トウガラシ「辣椒」・コショウ「胡椒」を総称して「三椒」と言い、これが中国料理の辛みを作る代表的スパイスとなっています。

 ところで、物を食べて感じる味覚(甘い・酸っぱい・しおからい・苦い・うまい)は舌で感じますが、「辛み」を感じるのは舌ではないそうです。
カラシ・ワサビの辛みは揮発性の辛み成分が鼻を抜け粘膜を刺激することで感じ、サンショウやトウガラシの辛みは、成分が人体の痛点を刺激して「痛み」として感じるそうです。

 いずれにしましても、暑くなるこれからの時期、スパイスを上手に使うのもまた「食」の楽しみですね。
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「傘」
昨年は昨日、今日で、九州から東北まで一気に梅雨明けしてました。
本日の晴天を見ると、そろそろかなとも思いますが、今年の梅雨明けは例年並みにもう少し先になるそうです。

 雨と言えば傘ですが、日本国内で1年間に購入・消費される洋傘の市場規模は世界一で、推計で1億2~3千万本の洋傘が消費されているそうです。
その大部分がビニール傘で、どこかに置き忘れたり、壊れて捨てられたりする傘が山ほどあります。

 そこで東京・渋谷区では、まだ使えるのに処分されてしまうビニール傘を企業や店舗、個人などから寄付してもらい、街の無料レンタル傘として貸し出すプロジェクト「シブカサ」でビニール傘のリユースを推進しています。

 ところで、五輪開幕まであとわずかとなったロンドンは、雨が多い都市として知られていますが、傘を持ち歩いている人は意外と少ないそうです。
ロンドンの雨は、ザッと降ってすぐに止むことがほとんどであるため、雨が降れば走るか、軒下でやり過ごすことが多いそうです。

 そんなイギリスですが、一方で、超高級傘をつくる老舗ブランドも綿々として息づいているようです。

 その一つが英国王室御用達の「スウェイン・アドニー・ブリッグ」で、ブリッグの傘は日本でも購入できますが、ブリッグの本店には特別の1本を求めて世界各国の紳士が訪れるそうです。
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「暑中御見舞
 七夕飾りが街中に彩りを添えています。
園児らが書いたのでしょうか、ほほえましい願いが書かれた短冊を立ち止まって見ている人もいました。

 各地で七夕まつりが始まっており、時期を同じくして朝顔市も開催されているようです。

 昔の中国では朝顔の種が漢方薬として使われ、牽(ひ)いてきた牛との交換で取引されていたほど高価なものでありましたので、「牽牛子(けんごし)」と呼ばれていました。七夕の彦星が、牛を牽く者(牛飼い)という意味の「牽牛(けんぎゅう)」と呼ばれることや、時期も重なることから七夕と同じ頃に各地で朝顔市が開かれています。

 ところで、少しずつ暑さが増してきています。「小暑」から暑中に入り、暦の上では夏本番を迎えます。時候のあいさつは、梅雨明けを待って「暑中御見舞」となります。
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「滝の名所」
 「華厳の滝」(栃木県・97m)、「袋田の滝」(茨城県・高さ120m)、そして「那智の滝」(和歌山県・高さ133m)。日本三大名瀑とも呼ばれていますが、その見え方は季節毎に、天候毎に、また見に行った人の心毎にも異なります。

 それでも、雪解けで水があふれ出すこの時期は最もスケールが大きくなり、見るには格好の季節となります。
以前、滝の名所ベスト10という調査結果を目にしましたが、1位は北アルプスの山肌に落ちる「称名(しょうみょう)滝
」となっていました。4段の滝で350メートルの落差は日本一、エメラルドグリーンの滝つぼも見事な「日本一の名瀑(ばく)」にあげる人が多くいます。

 2位は「羽衣の滝」で、270メートル国内3位の落差を持つ7段の滝です。
岩肌を伝う繊細な筋が優美な天女の羽衣のように見えるそうです。

 尚、1~10位までは次のようになっていました。


  = 滝の名所ベスト10 =


 1.称名(しょうみょう)滝     富山県  350メートル  段瀑
 2.羽衣の滝            北海道  270メートル  段瀑
 3.不動七重滝(ふどうななえのたき)奈良県  100メートル  段瀑
 4.那智(なち)の滝        和歌山県 133メートル  直瀑
 5.華厳(けごん)の滝       栃木県   97メートル  直瀑
 5.三条の滝            福島県  100メートル  直瀑
 7.白糸の滝            静岡県   26メートル 潜流瀑
 7.安(やす)の滝         秋田県   90メートル 分岐瀑
 9.松見の滝(まつみのたき)    青森県   90メートル  段瀑
10.吹割(ふきわれ)の滝      群馬県    7メートル 渓流瀑


 垂直に一気に落下するのが「直瀑(ばく)」、段差のあるとことを落下する「段瀑」、途中で岩に当たって水が分かれる「分岐瀑」、傾斜の強い斜面を滑るように流れる「渓流瀑」、地中を流れてきた伏流水が断層などで地表に吹き出すように落ちる「潜流瀑」といった様々な滝の形状があります。

 ちなみに、世界三大滝は、カナダの「ナイアガラの滝」、南米の「イグアスの滝」、そしてアフリカの「ビクトリアの滝」と言われています。
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