『スパイス』
ジメジメとした梅雨時や夏場はどうしても食欲が落ちてきますが、こんな時に欠かせないのが『スパイス』です。
『スパイス』と言うと、「辛い!」というイメージが浮かぶかもしれませんが、苦み・甘み・辛み・渋み・酸味など様々な味のものがあり、ポプリや入浴剤、お茶などに用いられるハーブ類もスパイスの一種です。

 香りづけ、臭み消し、辛みづけ、色づけなどに使われる植物性のものは全てスパイスであり、トマトや柑橘(かんきつ)類、香りの強い野菜なども広い意味でのスパイスと言えます。

 スパイスの主な活用法は・・・・・・、

<精神的な疲労や熱があるとき>

 発汗作用のあるトウガラシやカレー粉を使った料理、アセ ロラやグレープフルーツ、タマリンドなどビタミンCを豊富に含む果物を食べるといいとされています。

<口臭が気になるとき>

 バジルを噛んだり、フェンネル(ウイキョウ)の種子やグレープフルーツなどのビオフラボノイドを含み、ビタミンCが豊富な果物を食べることで 口臭を取り去ります。

<なかなか寝つけないとき>

 カモミールやタイムのお茶、クチナシの実とハトムギの煎じ液などを飲むと、神経の高ぶりが抑えられるといいます。

<ストレスがたまっているとき>

 ローズマリーやセージのお茶、セロリとはちみつのジュースなどがいいとされています。

 その他、まだまだ多くの活用法がありますが、スパイスの役目は飲食物を美味しくするだけではなく、かつては防腐剤として珍重されていましたし、中国では漢方の生薬として広く利用されてきました。

 さらに、日本でも風邪をひいたときにショウガ汁をたらした葛(くず)湯を飲んだり、夏の食欲のないときに七味唐辛子などを利用したりしてきました。
スパイスは料理の味に彩りを添えるばかりでなく、上手に活用することで健康の増進にも大変役立ちます。

 この梅雨時から夏場にかけては、上手にスパイスを楽しんでみてはいかがでしょうか。