「汚名挽回」
今日から7日間の日程で「さっぽろ雪まつり」が始まったそうです。

 雪まつりの歴史は古く、今年は60回目で、毎年200万人前後の人が訪れる大きなイベントです。
今年は暖冬の影響で製作に苦労したそうですが、5tトラックで約6500台分の雪を運び、286基の雪像が観光客を出迎えるそうです。

 ところで、「雪」という字は「そそぐ(雪ぐ)」あるいは「すすぐ(雪ぐ)」とも読み、「汚れを取り去りきれいにする」「清める」という意味を持ちます。
この意味で使われるのが「雪辱」です。

 競技などで負けたことのある相手を破り名誉を取り戻すような時に「雪辱」が使われますが、同じような状況を説明しているようにも聞こえる「汚名を挽回する」という表現は明らかな間違いです。

 汚名(悪い評判)は「すすぐ」または「はらす」ものであり、「挽回」してしまうと、「汚名そのものを取り戻す」という意味になってしまいます。

 実際には、本来の意味や用法とは違う使われ方がされても、それで通用してしまうケースが案外多いのも事実です。