「台風12号襲来」
 自転車並みの速度でゆっくり動いた今回の台風12号は桁外れの豪雨をもたらしました。
観測史上最多の降雨量を記録した地点も多く出ています。

 大きな被害が出ている紀伊半島では、降り始めからの雨量が1000ミリを超え、年間降水量の半分以上の雨が一気に降ったところもあります。

 紀伊半島は、東京と比較すると年間降水量はかなり多いため、今回の総雨量も「年間の6割」といった表現になりますが、東京都心の年間降水量を超える雨量となったところが少なくありません。

 例えば奈良県上北山村では降り始め(8月30日)からの雨量が1800ミリを超えています。
東京都心の年間降水量の平均値は約1500ミリですから、都心の年間降水量を超える雨がわずか数日の内に降ったことになります。

 高さ1メートル80センチメートルに達する量の雨が辺り一面に降り、その量の水が、水の通り道である渓谷や川に四方八方から流れ込みます。その猛威は推して知るべしです。

被害地の皆様には心からお見舞い申しあげます。