「カシミヤ」
私たちが日常着用しているセーターの素材・種類・・・と、一口に言ってもかなり広範にわたります。
大別すれば、当然のこと天然繊維素材と化学繊維素材の二タイプに集約されますがそれぞれのくくりになる中身となると、昨今では極めて多くの種類が含まれてきています。
昔から、しなやかで軽く、暖かく、上品な光沢を持つ「高級なセーターはカシミヤ製に尽きる」とされてきましたが現在でもそのステータータス性は健全なのかどうか・・・。

かつては数万円もした高級品カシミヤ100%のセーターですが、最近は1万円以下で続々登場しています。

 『カシミヤ』は、中国の内モンゴル自治区からイラン、アフガニスタンにかけて放牧されているカシミヤ山羊(やぎ)に冬に生える産毛(うぶげ)で、春に櫛(くし)ですいて採集し、
一頭から採れるのはわずか150グラム程度だそうで、セーター1枚編むのに約4頭分、コートになると約30頭分もの原毛が必要になるそうです。

 これまではヤクの毛を混ぜるなどの不正が見られましたが、最近は「カシミヤ100%」の”虚偽表示”は少なくなっているようです。
ただ、最高品質とされる「内モンゴル産」(チャイニーズ・カシミヤ)には明確な基準がなく、また技術的に原料産地を特定するのは不可能であり、他産地の原料をブレンドしているケースが少なくないようです。

 購入時は、手で触ってチクチクする感じがないか確認し、同じデザインなら締りがあって重いほうを選ぶのが良いそうです。