「花粉症(風媒花)」
 関東地方でも雪が降るなどまだ寒い日が続いていますが、今年の桜の開花は例年よりも早くなりそうです。

 気象庁が昨日発表した桜(ソメイヨシノ)の開花予想では、福岡は平年よりも9日早い3月17日、京都が同4日早い3月27日、名古屋が同6日早い3月22日、東京は同3日早い3月25日となっています。

 ところで、植物が美しい花を咲かせ、密を分泌し、甘い香りを放つのは、鳥や昆虫などを誘引し彼らに花粉を運んでもらい受粉を媒介してもらうためです。

 このように虫や鳥を誘因するために適応し進化した花を「虫媒花」または「鳥媒花」と呼びます。

 一方、風に花粉を運ばせることを選択しそこに運命を委ねたのが「風媒花」。

 虫や鳥に限らず人間にとっても魅力的な美しい花や甘い蜜は、風媒花にとってはすべてが無用なもので、目立たない花をつけ、風が吹くのをひたすら待ちます。
そのため風媒花の花粉は風に乗りやすいようにさらさらしており、量も多いのが特徴です。

 生き残る術として風に花粉を託すのが風媒で、そこに悪気は一切ないのですが、時として悪者になってしまうのが風媒花です。