「初心忘るべからず」
 人生の節目や転機で良く口にされる「初心」という言葉があります。
700年ほど前の室町時代の能楽の大成者、世阿弥が語った「初心忘るべからず」という言葉は「初めの志を忘れるな」と一般的には理解されていますが、当の世阿弥は少し違った観点でこの言葉を説明しています。

 世阿弥にとっての「初心」とは、人生の試練の時にどのようにしてそれを乗り越えたのか、その方法であり、戦略です。
それを忘れずに新しい事態に対応しなさいということを言っています。

 また世阿弥は「前々の非を知るを、後々の是とす」とも述べています。
以前の試練や失敗を思い返し、それを知ることが人生の糧となり後の成功につながるという意味です。
同じ意味の「失敗は成功のもと」よりもすんなり心に落ちるような気がしますね。

 ちなみに世阿弥は、上手くいった時、自信(自惚れ)が生じた時、その時こそ人生の試練の時だとして気を引き締め修行を重ねなければ、次の段階に進むことはできないと戒めています。

 自分の未熟さを認識しながら、新しい事態に対応していく、その心構えこそが「初心」であり、それを忘れずにいればこそ前に向かって次なる挑戦へと進んでいけるというものです。

編集 十六夜 : はい、お陰さまで。。ありがとうございます。 大雨ですね。yattyanさまもお気をつけくださいね?
編集 yattyan : 十六夜さん!毎日忙しいようだけど、毎日、充実した日々のようですね。体調管理もお忘れなくね。(^^)
編集 十六夜 : 上手く行っているときこそ、注意しなければならない。。いつもそう言い聞かせています。「初心」好きなことばです ^^