人類・生物界共に<生存の危機>にか nhkスペシャル「OSO18 “怪物ヒグマ”最期の謎」231230
 人類・生物界が共に、<生存の危機>にか nhkスペシャル「OSO18 “怪物ヒグマ”最期の謎」231230 htps://www.nhk.jp/p/special/ts/2NY2QQLPM3/blog/bl/pneAjJR3gn/bp/pLX7olZOk6/
 
 見つかった骨の分析を研究者に依頼した。
 福井県立大学・准教授/松林順「ほかの個体よりも、肉食傾向が強いのは間違いないと思います」

 骨に含まれる炭素や窒素の同位体比を調べることで、何を食べていたのかわかるという。骨の層を薄切りにすることで、年齢ごとのデータまで得られる。
 分析結果は、驚くべき数値を示していた。

 一般的なヒグマのデータは、果実や草本類を食料にしていることを示している。
 しかし、OSO18の数値は、エゾシカと乳牛の間に位置し、著しく肉食に傾いていた。
 年齢ごとのデータからは、4歳から8歳までの間、常に肉を食べていたことがわかった。

OSO18が初めて牛を襲ったのは、5歳5か月。
その前から、日常的に肉を食べていた可能性が高いと判明したのだ。
ヒグマは、安定して手に入る植物を主食とするよう数十万年かけて進化し、生き延びてきた。

OSO18の行動は極めて異例だという。
北海道大学獣医学研究院・教授/坪田敏男「エゾシカの放置された死体を食べたりして、肉食に傾いていってしまった。そういうことをうかがわせるようなデータだと思います」。 「結果が少しは草本だとか、果実、そういうところに少し動いてもよさそうなんですが、それが全くなかったので、クマの進化の中で考えると、異常な結果なんじゃないかな」

 人間が守り、増やしてきたエゾシカ。
 人間が原生林を切り開き、放牧してきた乳牛。
 それらを食べ、肉に依存するようになったOSO18。

 野生のヒグマと全く違う食習慣を身につけてしまったOSO18は、いつしか自然を生き抜く力を失ってしまったのではないか。

 その結果、次の点が強く印象に残る。
 「草や果実、植物を全く食べないとなると、彼らの体に何か異変を起こすというか、よくないことが起こる可能性の方が高いんじゃないかと」。
 「これがもし人の手によって、そうなったんだとしたら、このクマは非常に不幸なクマだったと思います」。
 「彼から野性味を奪ってしまって、クマの自然本来の生き方を奪ってしまったということだと思います」。

 小生の強く思うところ。
 「彼らの体に何か異変を起こすというか、よくないことが起こる可能性」とは、< 人類の営為、ヒグマ食栄養組成に変更せまる? >か。
 人類が自然の聖域に踏み込みすぎ、身に危険が迫ったように思えるも、人類・生物界が共に、<生存の危機>にあるのか、と。