2011年08月の記事


永易克典著「ここまで語った・新生日本への決意」
 東日本大震災後に全銀協会長に就任。

 震災後には大量引き出しでシステム障害を起こした課題を背負う。東京三菱とUFJが合併し、システム統合に巨額資金を投入しておきた障害。「あってはならないこと」と書く。
 東電の原発は人災の域としながらも、メガバンクを立ち上げて好んで寡占化しとこには触れていない。

 増税・円高・節電。製造業が生産拠点を海外移転するは、時代の趨勢とのべ、海外支店を強化して移転先の融資支援を強調する。

 他方で、大地震被災者の二重ローン問題について、債務者の便宜を優先課題にしたと実績をのべる。そのうえで、金融の損失には「公的支援」と明確。
 地震で国民は揺らいだ。財産・人命を失った。銀行は担保物件を流失・損壊した被害をうけた。
 でも、揺れと津波で失われるような担保物件に抵当権を設定して金を貸した不明はどこにも書いていない。
 そうではなくて、「公的支援が不可欠」と堂々。

 庶民は揺れと津波で人命と財産を失っても、銀行の堅牢な建物には揺れも津波もあまり関係はないらしい。
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ニーチェ『ツァラトゥストラ』
 ニーチェ『ツァラトゥストラ』。ニーチェといえば、ニヒリズム。そう暗記して、内容理解にすすむことは稀であったが、ニーチェガイダンスを初めて読んだ。

 いま、職場で自信をもてない人が増えているように思える。「先行き不安」なのだ。
 雇用の継続に対する不安ばかりではない。懸命に務めても、評価されているのかが、不安の要因であるかのように思える。

 難しい概念ながら、「永遠回帰」「超人」の得心があると、世界観がかわるのか。

 「ルサンチマン」を「妬み」「そねみ」と解したうえで、では「表現のゲーム」を会得する術は?。

 「他者のあり方への感度を育てる」「自己の生き方をふりかえる」「生きるうえでの価値と目標を育てる」(100p)。 


 「表現のゲーム」には、「尋ね合い」(104p)と「生に対する態度」を(安心して)語りあうこと、とする(103p)。(NHKETV「100分 de 名著」  2011年8月)
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船曳建夫『「日本人論」再考』
 船曳建夫『「日本人論」再考』。『菊と刀』、『ジャパン アズ ナムバーワン』、『日本人とユダヤ人』、『タテ社会の人間関係』。

 このように書き並べるまでもなく、ここに並べた本が広く読まれた時期がある。いま、回想するに1970年前後と言う年代が、どういう時期であったか。国論を二分した安保闘争があって、高度経済成長をまっしぐら、オリンピックもあったが日韓条約、大学管路法案、安保再改定、沖縄返還。戦後かわった日本が、再び変化した局面であったように、おもえる。

 多くの日本人論、日本文化論が数え切れないほど提示されたが(7p)、いままた新たな「日本人たち論」が必要だ(140p)との立場をとる。

 「臣民」「有衆」。天皇の側近、その周辺に勅任官や親任官と国民(30p)。

「世間とは個人、個人をむすぶ関係の環」(56p)

「古典というのは、読まれずにその名だけが流布する段階に至った著作」(60p)。

1960年代を境に、前を「宮本民俗学」、後ろを「テレビ民俗学=プロジェクトX」がうけもつ。1950年代までの農民が、それ以降は職人となって、巨大プロジェクトの中に現れる」(79p)。

江戸期に造り上げられた社会=持続可能な循環型社会は日本の歴史の中でも傑作の一つ」(121p)。

「日本人論」というものがまっとうな議論を呼び起こすには、歴史学が一番重要なディシプリン(学問体系)となると思います(134p)。

「慣行にしたがわないわけにはいかない状況」を、どちら向きに生きているか、で問題は大きく違います8138p)。

さてさて、本書で取り上げられたそれぞれの日本人論、日本文化論を丁寧に読んでみたいと、読後には考えた。理解はそこからかも。
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本においでよ
 「本においでよ」。NHK番組にして「日本においでよ」ではない。

 神田神保町の古本屋街。若者が頑張っている。店がならぶ通り名は「靖国通」。
 店が一方に連なっておる。日向に面しては本の褪色がすすむ。「本をながく愛する人の心くばり」。衣類店も同じ。

 二世、三世と後継者を輩出。いささか、たのもしい。後継者のひとりは保育科に学び、保育士をめざした、が。

 独特のセリ方式。読者のために、著しく値のあがらぬための配慮。

 本、内容、それに「いかなる経緯で伝来した、本か?」。価格配慮の要因。互いに共通情報のある点が、貴重。8月20日、朝の放送。
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吉村 昭「漂流民の教養」
 漂流民たちの携帯には会話集がある(289p)。
 
 「サンキュー」=「かたじけのうございります」or「ちょうだいつかまつります」

 「ワーラー」=水、「グーモー」=おはようございます。

 「キシ」=「互いに口を舐め合うこと」
 ※仙台の船乗りであったため「ス」と「シ」が、入れ替わった。(『文藝春秋』 2011年8月号所収 「一度は死んだ私」)
 
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テレビのチャンネルを移動させていたら、映画がはじまり「櫂」の放送を2時間半。

原作の題名を聞いていたが、内容に理解はまったくなく。映像をなんとなく、おいかける。

なんでも、草相撲の格好良さにほれた女性が、男の渡世に翻弄される話らしい。

終演。女性は橋のうえで育てた妾にうませた子を男に返し、男は草相撲での記念写真をおさめた額縁をたたきこわす。

それぞれに「破たん」「破鏡の嘆」を暗示させるもの、か。
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染色
 植物を用いた染色。同じ樹木でも、育った地によってそれぞれに発色する。同じ木でも季節によって発色が異なるという。

 同じ色合いが二つとないのが、自然の発色。そこを楽しむというのだが。
 
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会話
 8月11日の会話。(イカ・さんま)+(サラダ・ヤッコ)。
 6・3・3・4以前。複線と行きどまり。

 昭和16年。実業学校から高等実業学校。実科から高女。戦時、大学医学部のほかに専門学校などなど。
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長期滞在
 節電の首都圏。それでなくても、暑い。

 暑さ回避のお方のうけいれ、いまさかん。長期滞在ビジネス研究会。

 知り合いの方が、本日、おいでになった。歓迎の夕食会。まずはビールで乾杯。

 20日まで滞在。くつろいでいただく。
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洗濯板
 朝のドラマ。洗濯板を用いておむつの洗濯をする場面があったが。

 出演女優の手つき模様があやしい。ドラマの制作をするスタッフにも承知している人がいないのではないか、と。

 新聞記者に「火消し壺」を説明するに、「おき」の意味が伝わらない。

 語句よりもイメージ。さて、正しいというより、実際に用いていた使い方は?。
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石井妙子著「現代の家系 4」
石井妙子著「現代の家系 4」。今回は堤一族。滋賀県の旧愛知郡八木荘村下八木が、グループの創業者・康次郎が20歳まで過ごした村であるという(396p)。

 母方、祖母方とも上林一族の出で、近江商人として裕福な家であったとする(398p)。因みに家康は、信頼する家臣の井伊直孝を彦根に据えて、ほかの土地は細かく細分し、琵琶湖から強大な大名が生まれぬようにしたという。(『文藝春秋』 2011年8月号所収)

 この文を読んで、閉館した赤坂プリンスホテルがその後も、大震災による被災者を受け入れている理由がわかった。もっとも、いかなる方のために開放しているのか、知るよしもない、が。
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ピコッとピコピコ
 ピコッとピコピコ。パソコンを使い始めて、十有余年。

 なかなか、理解できないマウスの使用。左クリックと右クリックには、原則があるのか?。

 左が主力。あれこれ、右を試み、隠れている機能があらわれて、びっくりはいまだに存在。

 左クリックの「ピコッとピコピコ」。一回で機能する時と、しないとき。ではと2度やると、二重に窓が開くなど、以前、とまどいの日々。
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朝日堂 豊頃町
 朝日堂 豊頃町。朝日堂は十勝国豊頃町の中心集落=茂岩にある菓子鋪。

 そこのクリームドーナツが「イケル」と、帯広からの来客が買い求めてきてくれた。

 餡ドーナツは地元産の十勝豆、クリームドーナツは地元産の牛乳を豊富に生かしてということか。

 案ドーナツはみずみずしくて口当たりがよく、あきない。クリームドーナツは若者向けで、甘さ控え目。

 お店は幹。から2キロ離れた、十勝の玄関口大津港への道すがらにある。が、いとわずに購入に車を走らせるのは、控え目な甘さと、あきさせない口当たりにあるのかも。

 農業地帯の豊頃町。大津港に報徳精神。この菓子鋪・朝日堂も地域資源。
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急須
 このところ、「掛川の深蒸し茶」に頂戴した玉露。

 金網のお茶受けで茶葉を浮かせて湯にひたす淹れ方ではいかがかと、金網なしの旧来の急須をとりだした。

 細かな葉が茶碗にでてはくるが、やはり茶は底にたまった葉を湯で滲出さねねば。

 取り出したる一品は杉本茶鋪から頂戴した急須。なんでも瀬戸物店が規模を縮小する時、「好事家にあげて」といわれたものなのだそうで、少しばかり品格を感ずる品。

 葉が茶碗にこぼれおちるが、飲み干すことに。抹茶は茶葉全体を飲み干す。煎茶の葉、毛細血管に詰まることありや?。あるまいなー。
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世代間学習
 ラジオ体操。年寄りがいて、児童の子どもの頭をなで、励ます。児童があつまるのだから、地域の人もあつまる。
  
 本州では一般的でも、北海道では学校任せ、児童まかせかねー。

 そんなことを考えながら、8月6日まで。出かけてみようとおもいますよー。
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報道の自由度ランキング
岩波新書『ルポ 貧困大国アメリカ』、200pにある記載。

「国境なき記者団」が発表した世界168ヶ国における報道の自由度ランキング」。2006年度のそれは、日本は51位になっているという。

2005年度の37位から14位転落、50位の「イスラエルよりも低い位置になった」という。メディアの労組の見解を聞きたい。
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