中継地の知恵・ワザ・工夫 産地るな「北前船と富山の昆布」
北海道東部の根釧地方。根室には近江商人の進出が早いが、釧路は江戸系商人の投資地であったため、近江商人の進出は明治39年まで遅延する。
そこで、「根釧には北前船が来航していない」。そうした声も小さくないが、根室市と黒部市は 1976年(昭和51年)10月19日に姉妹都市協定を提携した。
羅臼漁港では「四十物」姓の方が漁業組合長を務め、地域有志のお独り。「根釧に<北前船>の来航はない」は、当を得ていない。

富山県。昆布に注ぎ込む消費額が全国一。そうした統計があるらしい。
蝦夷地。その名称は江戸時代の北海道の名称ながら、この地に産するコンブを関西、そして薩摩に送りとおどける中継地。
産地と消費地をむすぶ、輸送手段は<船商業と運送を兼用する=買い積>の性格で存在した「北前船 きたまえぶね」であった。

231225 18:00ー18:05 BS4Kで放送「もういちど 日本 北前船と富山の昆布」。
中継地はなにより商品たるコンブの利用方法に卓越したワザと知恵が培われている。
コンブの産地は利尻島と目梨郡羅臼港。中継地・富山の商品入手地域が、北海道北部と同じく東部の最先端地である点が、極めて興味深い。

北海道南部の渡島半島&噴火湾西部に産する「真昆布 まこんぶ」は、敦賀・三国の越前勢に中世の段階で抑えられていた。
利尻産にしても、羅臼産にしても富山では、仕入れたコンブを十分に熟成させる。その工程の一部が紹介された。象徴的な点は「熟成させた昆布」に圧力をくわえ<四角の塊>に圧縮した材料から、<とろろ昆布>を機械スキするのではないか。「富山では<まぶしの文化>があって、ご飯にまぜ食べています」。

富山県黒部市では、「四十物昆布の<とろろ昆布>」がブランド化している。「16歳のとき利尻島に渡って・・・・・」。
そこが発端となって、「利尻ー富山ー関西」の流通ルートが出来上がった、と。
その四十物家の年越し、新年の家庭料理が紹介される。「昆布ジメ」の献立。写真で示すと、掲載の画像で示される。

中継地ゆえの<コンブ利用の知恵・ワザ・工夫> 産地は負けておられない「もういちど 日本 北前船と富山の昆布」