「主枝を剪定し、成熟期を遅らせる」 高等教育機関の貢献『日刊工業新聞』210720
「主枝を剪定し、成熟期を遅らせる」 高等教育機関の貢献『日刊工業新聞』210720

 220104道内配布紙朝刊企画記事。
 山梨大学が地域の産業課題に効果的な提案。そう伝えていた。新聞記事を探すかたわら、ネットの記載に注目。
 「ぶどう 山梨大 剪定」の検索キーワードで、「サントリーが山梨大と実証。ワイン用ブドウの成熟期を遅らせる狙い」の項目。

 道内配布紙では、
ブドウ樹種の栽培農家が「とても我々、生産者では思いつかない発想」。そう記載があった。

 『日刊工業新聞』、その「さわり」部分は。
 「気温の下がる秋に収穫期をずらすことで、色味や香り、糖度などを維持することができる」というものだ。
 そのためには、「『メルロー』という品種のうち、500本の主枝を5月に剪定」。そこで主枝より開花の遅れる副枝に成熟した果実で葡萄酒を醸造する実証実験。
 背景には「気候変動に対応」するためがあり、「産地を変えずに、安定的に質の良いブドウの収量確保を目指す」。

 高等教育機関の「凄みと可能性」。
 そういうことではないだろうか。記事を読んでいて、実感した点。
 地方の高等教育機関は「地域に根ざした」などと、申すも「理念は立派、やっていることは・・・・」の「・・・・・」に。どのようなキーワードを用意するべきであろうか。

 市中の要請に応えて、「(米コロンビア大学の専門家ら)世界の平均気温が2度C上昇すると、現在のワイン生産地が半減する可能性があるとの研究結果を公表」(2020年)の課題に、一つの答えを用意した。

 相談をうけることの多い高等教育機関。
 「我々はなにをすると良いのですか」のかたわらで、「我々なら、『これ』をさせていただくが」の提案力が不可欠では。