「葉月」
 「葉月」、8月入りとなりました。統計的には、7月下旬からこの8月上旬にかけて最高気温を記録するそうですが、この暑さを夏の趣に変えて精一杯風情を味わうことが出来ればと思います。

 夏の真っ白な入道雲、雷を伴なった夕立、木陰で涼しさを感じる一抹の風、かき氷、蝉の鳴き声、蚊帳、朝顔、西瓜鮎・・・等々色々思いつきます。

 この時期になりますと、

        「朝顔に釣瓶(つるべ)とられてもらひ水」

という有名な句を思い出しますが、この句は、江戸中期の加賀の松任(まつとう、今の石川県白山市)の俳人、加賀千代女の句で、彼女は25歳の時に夫に先立たれ、幼子にも死別したという話を聞いています。


        「起きてみつ寝てみつ蚊帳の広さかな」

        「とんぼ釣りけふはどこまで行ったやら」


 普段はこういうものに疎いのですが、その感性にはつい惹かれてしまいます。