「黄金週間(ゴールデンウィーク)」
昨年の映画業界は「3D元年」と言われ、年間の興行収入は過去最高を記録したそうです。

 今年も好調を維持するかと思われましたが、大震災の影響は大きく、計画停電で営業時間が縮小されたり、休業した映画館も相次ぎ、書き入れ時の春休みシーズンは、シネコン大手のワーナー・マイカルの3月の動員数が前年比25%減、TOHOシネマズが同13%減と軒並み前年割れとなったようです。

 また、例年は大型連休に向けて大作や話題作が封切りになりますが、今年は「地震」「津波」「原発」に関係した作品の他、ふさわしくないとして派手なアクションやパニック大作の公開延期・中止が相次いでいます。

 そのような状況では映画業界にとって今年の大型連休はダメかと思いますが、実際はそうでもないとの意見もあります。

 やはり震災の影響で、旅行や行楽など遠出して何かをするということが手控えられ、近場のレジャーとして映画鑑賞が見直された形跡があり、実際に4月に入ってからの動員数が大幅に増加した映画館が多かったようです。

 また、大作が少ないということに関しては、その代わりと言ってはなんですが、家族連れでも大人同士でも楽しめる良質なドラマや感動作がそろっているそうです。

 JTBが震災発生1カ月後の今月前半に行った調査では、「今、どんな気分転換がしたいか」という設問に対して、「映画館やコンサート、ライブに行きたい」との回答は「温泉でのんびり」「外食で美味しいものが食べたい」に次いで多かったそうです。

 そもそも「黄金週間(ゴールデンウィーク)」の名は、興行成績が良い期間として映画会社が名付けたのが始まりです。
今年はのんびりと良質の映画に触れるいい機会なのかもしれません。