「気象庁震度階級」
 3月11日以来、活発な余震活動が続いています。
最大震度4以上を観測した余震はすでに100回を超えており、気象庁は今後も大きな余震が発生する恐れがあるとして警戒を呼び掛けています。

 ところで、「マグニチュード」が地震そのもののエネルギーの大きさを表すのに対し、「震度」は揺れの大きさを表します。
したがって、ある地震においてマグニチュードは一つですが、震度は観測点によって異なります。

 気象庁が定める震度(気象庁震度階級)には0から7までの段階があり、兵庫県南部地震(阪神・淡路大震災)の翌年(1996年)に震度5と6についてはそれぞれ「弱」「強」の区分をつくり、現在は計10段階の震度階級があります。

 震度4でほとんどの人が恐怖感をおぼえると言われますが、それ以上の大きな揺れではおおよそ以下のような状況となります。

【震度5弱】4.5~4.9※震度計の数値
 歩行に支障。窓ガラスが割れることもあり、耐震性の低い住 宅では壁や柱が破損するものがある。

【震度5強】5.0~5.4
 恐怖のため多くの人が行動を中断。テレビがテレビ台から落 ちおることも。
 棚にある食器や本が崩れ、補強されていないブロック塀の多 くが崩れる。
 耐震性の低い住宅では壁や柱が損傷し、傾くものがある。

【震度6弱】5.5~5.9
 立っていることも困難で、固定していない重い家具の多くが 移動・転倒。
 耐震性の低い住宅では倒壊する恐れがある。

【震度6強】6.0~6.4
 立っていることができず、固定していない家具のほどんどが 移動、転倒する。
 耐震性の低い建物は倒壊、耐震性の高い建物でも壁や柱が破 壊する。

【震度 7】6.5~
 自分の意思では行動できない。家具が大きく移動し、飛ぶも のもある。
 耐震性の高い建物でも大きく損壊する。大きな地割れ、地滑 り、山崩れなどが発生。
 主要なライフラインが寸断され、都市機能が消滅する。


 ちなみに震度7は1995年の兵庫県南部地震で初めて観測されています。
その時は体感や被害状況など震度判定が行われましたが、翌年に地震計による観測に切り替わり、震度計で震度7が観測されたのは2004年の新潟県中越地震(新潟県川口町)と今回の東北地方太平洋沖地震(宮城県栗原市)のみです。