「蛤(はまぐり)」
ちょうど今頃が旬の「蛤」(はまぐり)。
元々の組合せ以外の貝殻とはぴったりかみ合わないことから、相性の良い相手に出会えるようにとの願いを込め、
桃の節句や婚礼のお膳に吸い物などにして並べられます。

 吸い物のほか、焼いたり酒蒸しにしたりして食べますが、火にかけると勢いよく殻を開きます。
京都御所の「蛤(はまぐり)御門」は、江戸時代の大火の際に開門したことからこう呼ばれているそうです。

 かつては日本各地で採れましたが、1980年代以降の干拓や埋め立て、海岸の護岸工事などによって生息地の浅海域が破壊されたため、絶滅状態になり、主として、熊本県産のものが流通してるようですが、最近は中国産のシナハマグリが大半を占めています。

 輸入されたシナハマグリは、日本の浅海域で一時畜養されると「国産」・「~県産」・「地はまぐり」の表記が可能となるために、これが市場に大量に出回っています。


 「ハマグリ」という名前は、浜辺にあり、栗と形が似ていることから「浜栗」と呼ばれたことに由来するそうです。