「オオイヌフグリ」
オオイヌフグリはヨーロッパ原産の帰化植物で、畑地、樹園地、庭などいたるところに生育しており、春早くから花が咲く代表的な春雑草です。
根もとから茎が創生して四方に広がりくさむら状の株になります。
葉は卵形、茎、葉ともに毛があり青紫色の花が咲きます。
越年草で生育期間は10~7月。種子で繁殖します

ヨーロッパでは「聖女ヴェロニカの草」と呼ばれて,
画家や写真家の守護聖人としてあがめられています。

 キリスト教では,次のような話があります。

 ゴルゴダへの道を歩くイエス・キリストは,
 十字架の重みに絶えかねて道に倒れ込んでしまいました。

 すぐに老婦人が駆けよって,茨の冠からしたたる汗と血を
 拭うために
 真っ白いハンカチをキリストの顔にあてました。

 すぐに,兵士が現れ,老婦人をキリストから引き離して,
 そのままキリストを刑場へ連れて行ってしまいました。

 しかし白いハンカチにはキリストの面影が残り,
 これを見ると病気が治るなどの数々の奇跡が起こりまし
 た。
 そのため,老婦人は聖女ヴェロニカと呼ばれるようにな
 りました。

 また,キリストの足元に咲いていた小さな青い花にも血が
 一滴したったので,
 この花には今でもキリストの面影が印されています。
 この小さな青い花がオオイヌノフグリです。

 早春,日の光を浴びて咲くオオイヌノフグリは,
 まるですべての人々の幸せを祈っているように思えます。