「湯葉」
 栃木県日光の紅葉シーズンも最終章を迎えているようですが、その日光の代表的な名物に『湯葉』がありますね。
もともと寺方の精進料理として発達したもので、肉や魚類にかわるたんぱく質として古くから作られてきました。(京都と身延では「湯葉」、日光では「湯波」と表記する。)


 やがて、神社や寺への参拝客にも供されるようになり、それが評判を呼んで定着、日光の名物になったそうです。
大豆をすりつぶしてしぼり、その汁をゆっくりと過熱し続けると表面に薄い黄金色の膜ができます。
その膜を竹の棒などですくい上げたのが生湯葉です。

 生湯葉は、たんぱく質や脂質などが含まれて栄養価の高い、しかも消化吸収がよい食品で、これを豪快にワサビ醤油をつけて食べるとまるで豆腐のトロのようです。

 生湯葉を乾燥したものが『干し湯葉』で、保存性が高く、ヘルシーな日光のおみやげとして人気がありますね。
干し湯葉のもどし方は、ぬるま湯なら2~3分、水なら8分くらいつけます。
また、濡れ布巾をかぶせてもどす方法もあります。