「紅白試合」
 天高く馬肥ゆる秋。
今日も関東地方は爽やかな秋晴れが続いてるようです。10月の異称「陽月」にふさわしい天気です。

 ただ、陽月の「陽」は太陽のことではなく、陰陽道ではそれまでの陰の時期が終わり、10月から新しく陽の時期が始まることからきているそうです。

 また、”天高く・・・・、”の慣用句は、秋になって今日のように晴れ渡るようになると馬も食欲を増して逞しくなってくることから転じて、秋晴れを表現する言葉として使われています。しかし元々の意味は、古来中国では秋になると北方の騎馬民族が秋の実りを略奪しにやってくるため、「馬肥ゆる」には北から略奪しにやってくることへの戒めの意味があったそうです。

 さて、秋は運動会の季節でもあります。
最近は個人の順位を競う競技が少なく、団体競技や創作ダンスなどの割合が増えており、これも時代の流れなのかもしれません。
 昔と変わらないのは紅白対抗の形式です。年末の紅白歌合戦は、色の持つイメージによって女性が赤、男性が白というふうに分かれているそうですが、そもそもの紅白試合の起源は約800年前の源平の昔に遡ります。

 紅白試合を辞書で引いてみると、源平試合と出てきますように、紅白戦は源氏が白旗、平家が紅旗を挙げて戦ってきたことに由来します。

 ちなみに、中国から囲碁が伝わった当初は、高貴な色と考えられていた黒石は上手な方が持ち、下手あるいは目下が白石を持ったそうです。
それが逆転したのは鎌倉時代の頃で、やはり源氏のシンボルカラーが白だったことに由来するそうです。

 運動会の紅白のように習慣として行われてきたことも、数百年前の故事に由来しているということを考えると何だか不思議な感じも致します。