「お中元」
 日頃お世話になっている方に感謝の気持ちを込めて贈り物をするのが「お中元」。
関東では6月末から~7月15日までが一般的ですが、旧盆の地域の関西から西の方面では7月半ばから8月15日までにすることが多いようです。

 贈答品を贈る場合は、たいていデパートや商店で購入し、包装から何から店の方でやってもらうのがほとんどですね。
そのため、贈答品の包装の仕方も忘れがちですが、包み方としては、慶事と弔事の場合で使い分けるのが正式マナ-でしょうね。

 元宮内庁の飯倉晴武氏の著書によれば、包み紙の数は、婚礼など慶事の時は包み紙を2枚重ねて包み、小さな品物の場合にも、1枚の包み紙を二つ折りにし、折り目を切って2枚にしてから包むだそうです。
一方、弔事の時は、「不幸が重ならないように」と包み紙は1枚だけにするそうです。

 また、包み方は慶事の時は品物を包み紙の上に置いて、まず左から折り、次に右を折って左の上にかぶせます。つまり、右上にして包みます。
弔事は非日常的な出来事であり、それを示すために通常とは逆の包み方をします。
現金を包む場合も同様で、慶事の時は2枚で包むのに対して、弔事の時は1枚で包みます。

 ちなみに、「慶事には少なく、弔事には多く」という言い伝えがありますが、慶事の場合は金額を少なくしても、弔事の場合は金額を多めに入れるということです。
弔事には今後の生活などを含めて、少しでも経済的にプラスとなるようにとの配慮がうかがえます。