2015年07月の記事


大暑に入り


しらじらと夜が明ける午前4時過ぎ、暑さで一度目覚めて再び眠る。
少し眠れば蝉が賑やかに鳴きだす。

あれほど一所懸命に鳴いたって蝉の命は儚い。
七年間も土の中で過ごし、

地上に産まれて身体中の力を振り絞って鳴いても、
一週間でその命を絶つという。

暑い真夏がきた事を蝉が教えてくれ、
向日葵を見て真夏だわ!と思う。

23日に大暑になり暦の上では一年で一番暑い時節、
「暑いですね!」が挨拶代わりになっている。

大暑は、桐の花が実を結び始め、
時おりスコールのような大雨の夕立がやってくる。

厳しい太陽が照りつけ大地も蒸しかえるような暑さが続く。
熱中症になる人も多いのはこの時期である。

私は、汗をかいた時には外に出て血潮紅葉の下で汗を流す。
春と秋には真っ赤に染まる血潮紅葉の葉は青く、
風にかさかさ揺れ、涼感を呼ぶ。

私は、この暑さには慣れてしまい、炎天下を外出しても気にならず、
電動自転車でスピードを出した時の風が心地よい。

猛暑、真夏日で暑いと言っているまに一ヶ月も経てば
残暑は残っても秋風が吹き始める。

暑い暑いと言う間に夏は短いもの。
とは言え、猛暑日に1日過ごすのは汗で体力を消耗する。

朝から陽光が照り付ける日は長い1日に感じ、
外出や家事をするのもやる気が出ない。

我が家は、冷房の嫌いな家族の為に冷房は使用していない
しかし、猛暑日で我慢できない日は冷房の許可を貰う。

その許可をくれる主人は今朝からそわそわして旅に出た。
「何処に行くの?」聞いても答えず会話を変えてしまう。

帰る予定日は必ずメールが来る筈が今回はこない。
今迄の旅とは違う。

用事を兼ねての旅で一泊位で帰るかも知れない。
熱風でしおれた樹木の葉を見ながら、そう思っていた。

暑さのなかを歩きまわる彼が熱中症にならずに、
元気で居てくれれば、それでいい。
コメント (21)

泣かないで
隣の幼子が夜になるとよく泣いている。
父親が言い聞かせても大声でママ!と叫んでいた。

私がお風呂場からその子の傍へ行った時は
泣きやんでいた。ママが帰ってきたのかしら。

看護師のママと我が家に来た時は嬉しそうに
はにかんで笑っていたあの子は三才。

○○ちゃん、笑うと可愛いわね!
もう一度笑ってごらん。

するとげらげら笑いだし、私に話しかけてきた。
ママが居ない時も泣いちゃ駄目よ。一言私が言った。

私も幼い頃、お店が忙しかったから仕方がないけれど、
母に抱かれた想い出は余りない。

7歳の頃に下ばかり向いて歩いていたから
苛めっ子に頭に石を投げられ痛かったわ。

この年になっても泣き虫は直らず、
後悔ばかりを背中に背負い、
我が愚かさを責めたりする。

時おり、何の為に生きているのだろうと思う。
お魚の形をした白い雲が何個か並んで西へ走る。

蝉達は賑やかに合唱し、
水田の苗も大きく育っている。

親友宅から我が家に帰る途中、暗雲立ち込め急いで歩く。
青々と伸びた水田の苗が風にさらさら揺れていた。

いつでも大声で笑い大らかな親友に会い、
パワーを貰ってきた。

その反面、細かい点まで気が付き私には姉のように優しい。
久しぶりに優しい方に出会い、眼がうるんだ。

アルミガラスの上に雨粒がぽつぽつ落ちて、
水晶のように光っている。

これからは、心の鍵を少し開けて胸を張って歩こう。
気持ちを楽にして苦しみに出会っても笑顔で歩こう。
コメント (4)

猛暑日の買物
 


高気圧と台風が近づく前の猛暑。
暑さで目覚めて1度は下着を取り換えて再び眠る。

梅雨明けまじかの午前6時起床。
太陽は燦々と輝き、今日も暑くなりそう。

富士の周りに白い雲が黙々と浮かび、
心なしか、蝉の声が聞こえるような気がする。

陽光がめらめら燃える昼下がり、
うっそうと茂る樹木のなかに耳を傾けた。

小さな声で鳴くので産まれたばかりの蝉かもしれない。
あっやっぱり蝉の声に間違いない。

これからは賑やかに声を揃えるように鳴くでしょう。
蝉が鳴けば夏らしい暑さがいっそう増す。

小川で魚釣りをして喜ぶ子供、
傍で母親が一緒になって釣りを手伝っていた。

私が自転車で外出する時はスピードを出すためか、
帽子が風に飛ばされ、急いで走って帽子を拾う。

うわー眩しいなと思いながら買物に行く日が多い。
これからもっと猛暑日が続くのに対策を考えよう。

炎天下を自転車での外出は、
暑さに慣れた私でも身体にこたえる。

昨日午後22時、台風の影響か雨が降り出した。
時間を追うごとに雨脚が強くなってきた。

大型台風11号は深夜未明、急に激しく降ったり、
すぐに止んでしまう。

明けて今日は、四国の一部が暴風域に入った。
どうか大きな被害がでませんようにと祈る。

台風は、沖縄、そして太平洋側に多く上陸するため、
私の住む町もこれから何度か台風に遭遇する。

こんな日は主人がずっと家で趣味に没頭している、
自分の思う様にならなければ激怒する彼の性格。

私が反抗しなければ静かになるのだから、
放って黙々と家事をしている間に話しかけてくる。

大雑把な私は、この位のことでは気にしない様に、
我が心に言い聞かせているうちに忘れてしまう。
コメント (4)

夏が来た
9日迄の雨空が嘘のように消えた。
雲一つない真っ青な空。

雨に散った青葉が枯れてかさかさ道端に転がっていく。
小鳥達のさえずりが戻ってきた。

太陽は回りの物をあまねく照らし、
池の水底まで透き通って見える。

私は寝坊して午前6時起床、
猫の額ほどの狭い庭で軽く身体を動かす。

海沿いを散歩する人達に笑顔が戻り、
白浜大浜海岸で海開きになった。

白浜の海の透明度は抜群で水質が良く、
9月まで泳ぐことができる。

我が家の傍の海も、少し波音がいつもより大きく聞こえる。
深夜未明、ふと波音で目覚めた時、

ざざーざざーっと台風が近づくようで、
船の汽笛も全く聞こえない。

大型台風がくるのかしら、嫌な予感がすると
思いながら直ぐに眠ってしまった。

二人で近隣市のアパート駐車場にレンガを並べに行けば、
彼は一緒懸命に並べ、私は草取りしては休憩をする。

それでも朝昼晩の食事は手作りして、
彼と私の食物の一部は変えている。

あっという間に夕暮れ時になれば
鴎は海へカラスは山へと子等の待つ所に帰る。

鴎よ、白鷺よ、鴨よ、さようなら、
また明日会おうね!心のなかで呟く。
コメント (4)

雨ふり止まず



黒い雲の隙間から太陽が薄っすら見えた時、
明るくなったわ、晴れそうで嬉しい。

そう思った1時間後にはぽつぽつ雨が降り出す。
今週は最高気温が20℃に届かぬ日もあった。

雨が小降りになったら足早に買物に行く。
店内は冷房が効きすぎて寒ささえ感じた。

「家はお鍋にします。」そんなお客様に
定員さんはカーディガンを着て「梅雨でも寒い感じね。」

そんな会話を耳にして私は思わず微笑む。
自分も淡ピンクの繊維シャツの長袖にジーパン。

無花果畑の光景が見たくて農家の前を通り、
真っ青な無花果に近寄れば青臭い香りが漂う。

大好きな無花果を梅雨明けしたらいっぱい食べたいわ。
子供のように軽い足取りで川沿いを少し歩いた。

川辺の近くには水田が有り、真っ直ぐに並ぶ青い苗、
大きく伸びて、風にそよそよ揺れていた。

少し水嵩を増した川はざぶざぶと海へ流れ、
時折、黒いお魚が見え隠れして私は目で追う。

人には人の世界が有るように、
お魚にはお魚達の世界がある。

意地悪な生物と弱い生物、どこの世界も同じ。
鳥達も大きなカラスは小さな小鳥達を苛める。

せめて人間だけは、弱者を苛めたり、
人の心を傷つけないで生きてゆきたい。

雨が止んだ時を見計らい近隣市のアパートに主人と行き、
駐車場のレンガ並べを少し手伝う。

帰りに七夕飾りの町を見て、今日は七夕と再認識する。
幼い頃は夢中で七夕飾りを父に教えて貰い、喜んでいた。

再び、雨がぽつぽつと降り出し、
窓から手を出せばぽつんと雨粒が掌から弾けて落ちた。
あゝまた雨だわ。
コメント (0)

文月
様々な行事のある7月がやってきた。
7日は七夕、子供達が喜ぶ七夕祭り。

そして、暑さが段々強くなる二十四節気の小暑。
富士山山開きが10日に予定されている。

富士山山開きは山梨県と静岡県で始まり、
静岡県は、3登山道「御殿場、須走、富士宮」の山開きを前に
1日には裾野市と御殿場の神社で開山式が行われた。

来る日も来る日もざあざあ雨が降り、
池のお魚達は、池の下にもぐってしまう。

今朝は雨が降らないかと喜んでいればぽつぽつ降り出し、
楓の葉がさらさら風に揺れる下で富士山を眺めても
灰色の空では見えない。

帰宅した主人が浅草名物の人形焼を「はい、お土産!」
私に買って来てくれたが甘い物は彼の好物。

私は甘い物は好まないけれど受け取り、
「何処に行って来たの?」答えず黙ってしまうので
同じ事は2度と聞かない。

彼に怒ったりしても家庭が楽しくはならない。
それより機嫌をとり楽しい1日にしたい。

静岡に帰った時から彼は北海道に行く!
お前も連れて行くぞ!

連れて行くと言ってくれたのに、私は行く気が無かった。
そして彼には北海道に行かないで!と反対をした為、

北海道行を諦めた彼に小旅行に行かないでとは言えない。
只、黙って行かないで欲しい。

数えきれない程の無断旅行には慣れていても、
初日だけは薄気味悪くて眠れなかった。

雨音が大きく聞こえる海辺の夜は寂しい。
せめて大好きな犬でも飼えたらいいのに無理な話。

大切な用事が無ければ北海道に行った方が気楽な筈、しかし、
町内の人達とも少しはお付き合いをしなければならない。

今日も買物に行けば町内の婦人会の方に笑顔で話しかけられ、
住み慣れた町の良さを実感する。

溜息が出る程よく雨が降る、今夜も雨、雨、雨。
コメント (29)