2014年08月の記事


小さい秋



夏の暑さの陰りが見え始まる八月下旬。
気温も下がり曇り空に時々小雨が降れば涼しさが増す。

我が家の池の中も、金魚、鮒、ドジョウ、メダカ、
主人が数日前に川で釣った鰻の稚魚三匹等と賑やかになった。

近所の川で鰻が釣れたのは初めての事で、
海から川に上ってきた所を網にかかったので運がいい。

金魚と鮒は仲が良いらしく一緒に並んで泳ぎ、
ドジョウは浮き草や石の下に隠れて滅多に出てこない。

オフォーツク海高気圧から流れる湿った空気で太平洋側は涼しく、
今迄の暑さが嘘のように秋めいてきた。

青い稲穂が黄色く色づき頭を垂れた光景を見れば
発育の速さに驚いて目を見張るばかり。

外出は禁止されていたが、今日から余り長い距離でなければ
八百屋さんの店内を歩いたりする位はよいとの事。
店頭に並ぶ果実やお野菜を見ても少し秋を感じる。

サトウハチロー作詞「小さい秋見つけた」
ちょっぴり寂しい感じがして②等は暗い感じを受ける。

♪誰かさんが誰かさんが誰かさんが見つけた、
小さい秋小さい秋小さい秋見つけた、
目隠し鬼さん手のなる方へ、すましたお耳に微かにしみた、
呼んでる口笛もずの声、小さい秋小さい秋小さい秋見つけた。

私は、林道に赤い秋桜が咲いていた光景を見て、
少し秋が近づいた事を知る。

小手術をした直後、身体の力が抜けた感じがして、
2~3日は室内を歩いていたが少しずつ歩く距離を延ばす。

今日の消毒では切り傷から出血はなく「綺麗だね。」
若いイケメン医師は一言いうより速く次の患者を診察していた。

私は時が早く過ぎ去って欲しいと指折り数えて抜糸の9月5日を待つ。
足指の手術位で恐くて3ヶ月も迷うなら内臓の手術等できない。

これからは、普通の人と同じようにお洒落な靴も履けて、
足を引きずらずに早く歩ける事が嬉しい。

3ヶ月間、痛い足を引きずって歩いていた、
私は小手術さえも決断できない自分の心の弱さを悔いた。

心地よい夕暮れの涼風が吹き、
池の水の音が川のせせらぎの音に聞こえる。
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足指の小手術
整形外科の医師が麻酔の注射をぐっと親指の中まで
入れ二十秒間くらいが長く感じた。

巻爪の手術だけなら30分で終わったのに、
6月から親指の横の切り傷から細菌が入り放置していた。

「もっと早く僕の言う通りにすれば手術も簡単に済んだのに。」
医師に忠告されてしまった。

何の手術でも早期にする事の大切さを痛感する。
靴も履かずにサンダルを履いて3ヶ月間我慢をしていた。

手術は命に係わるような病気ではないので、
軽くみていた。

夜になると麻酔が切れてきたようで痛いけれど
これからは、どんどん歩く事が出来るから嬉しい。

今夜は痛みを我慢しなければと自分に言い聞かせた。
この位の手術で痛いと主人に言えば笑われてしまう。

病院なら泊りになるのだが個人の整形外科で夜は誰も居ない。
簡単な小手術のため、日帰りで帰宅した。

夜間、疼痛時に2錠飲んでもよいお薬が処方されている。
なるべく痛み止めは飲みたくない。そうは言っても

気が弱いから夜間に痛み止めを飲んでしまうかも。
今夜は初日だからどんな状態になるか分からない

10日後に抜糸が終わり、日増しに楽になると思えば、
目の前がぱーっと明るくなる。
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ツクツクボウシ
夜明け前、真っ暗な空に東の空だけは少し明るい。
もう少し寝ようと思いつゝそのまま起きていた。

土曜日の午前中に整形に行こうと悩んでいたので
早く目が覚めたのだと思う。

紅葉の木の中でツクツクボウシが鳴く度に、
夏も終りに近いと思いながら何度か鳴き声を聞いていた。

水の豊富なこの町は水田の稲穂がざわざわ風に揺れ、
稲穂が日増しに大きくなってきた。

雨も降らなかった割には川の水が増しているのは
川の水門で調節している事が分かった。

狩野川、富士川、安倍川、大井川、天竜川、一級河川が五つ、
我が家の近くにも二級河川や小川が幾つもある。

自然に恵まれて景色も美しくお水が美味しい。
昨日まで、35℃の暑さで雨が降ることを期待していると、
急に激しい雨が降り出して急いで窓を閉めた。

その雨も降ったりやんだりを繰り返し、
気温も28℃とぐんと涼しい日中になる。

3年位前に廃車になってから車に乗らずに近隣市迄行く主人に、
愚かな私はへそくりで中古車を彼に買ってあげた。

「車にはもう乗らない。」と決めていた彼が
猛暑の日も近隣市へ自転車で行ってアパートの草取り等をして
帰って来れば流石に疲れるようで車に乗る事を勧めた。

業者に頼まずに全てを自分の手でリフォームしたり、
駐車場に草が増えないようにレンガを並べる作業も終えた。

彼の希望で中古が良いと言うので長年は乗れなくても、
3ヶ月前から有効に使って今では車に乗らない日はない。

今日は、二十四節気の第14.処暑で暑さも収まる頃。
厳しい暑さも峠を越し、萩の花が咲き穀物が実り始める。

朝夕は涼風が吹き始め二百十日、二百二十日とともに、
台風襲来の時期なのでちょっと嫌な時節。

雨がやんだ空に星がきらきら輝く光景をしばし見ていた。
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ちょっと秋めいて



昨日、長女のお婿さん一家が長女と赤ちゃんを迎えにを来た。
あちらのご家族も初孫が可愛くて堪らない様子。

両家にとって初孫(生後2か月丁度)の赤ちゃんが帰ってしまい、
私でさえ寂しくて堪らないのだから。

2泊3日で一緒に暮らしただけで情が出るものかしら。
澄んだ眼でじっと見つめて微笑む乳児は本当に可愛い。

長女は教師の仕事を2年休み子育てに専念するとのこと、
少しでも泣けば直ぐに抱っこするのは今の育児らしい。

長女の食事中等は私が抱いていたが、あやせば笑う。
しかし眠い時は母親でなければ泣き止まない。

次女は看護師だが手を怪我したと半年前からお仕事を休み、
退職してしまい、半年間訪問看護の仕事はしていない。

主人の「賞与のあるしっかりした病院勤務をしなさい。」
娘の将来を思う親心だと思う。

以前は市立病院勤務をして主人は喜んでいたが、どうして辞めたのか
沖縄滞在中の事で判らないし、本人も言わない。

朝から深夜1時迄ドアーをバタバタ数えきれない程開け閉め、
頭に響いて眠れなかった。

私が少しでも注意をすれば主人が「うるさい!」大声で激怒。
「俺が言うからお前は黙っていろ!」叱られてしまった。

お盆も終わってほっと一息し、
畦道を涼しい海風に吹かれ歩けば稲の穂が出ていた事に気づく。

既に頭を垂れてもお米の粒は小さく収穫時とは問題にならない。
稲穂がざわざわ夕暮れの風に揺れ、日没も少し早くなった感じがした。

台風が去ってから曇り時々雨の日が多く、
少し涼しくなり夏も終わりに近づくのかと思う。

気温は30℃前後でもカラッとした暑さで
今迄の猛暑も収まり蝉の声も僅かに聞こえる程度。

時節は立秋だから血潮紅葉の青葉に少し赤みを帯びた葉が出て、
秋迄には真っ赤に色づく。

少し秋めいた風が頬を撫でて通り過ぎていく、
残暑が厳しくても立秋という言葉がぴったり合うと思う。
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お墓参り
台風11号が去った二日目の今朝5時半起床。
曇り空に弱々しい蝉の声で目覚めた。

少し前に鳴いていた蝉とは種類が違う蝉らしい。
午前中にお墓参りに行こうと思い、

お花屋さんでお墓用とお仏壇用の香花とお花を買い求め、
海辺のお墓にお参りをする頃は汗が流れ落ちた。

猛暑続きでお墓のお花が枯れてしまう為、
造花を飾ってあるお墓も目立つ。

少しお水で石塔を流したあと布でふき取り
花瓶を近くの清流で洗い、香花と生花を飾りお線香をあげた。

お爺ちゃん、お婆ちゃん、○○さん、
天国で仲良くしていますか?
そして成仏するように両手を合わせた。

帰りに青い海を見て、少し白波がたっていたが、
何処までも広くとっても清々しい気持ちになれる

潮の匂いがしないのは風の向きが違うからだと思う。
富士山は、雲に隠れて見えなかった。

下田の海で海水浴中におぼれて亡くなった方も、
波が高い事を考えて泳げばよかったのでは。

11日の深夜、急に次女から「駅に着いたから迎えに来て。」
主人が直ぐに駅に行き深夜0時前に我が家に到着した。

彼女はガタガタ大きな物音を立てたりお風呂で大きな音を立て、
午前一時頃まで眠れなかった。

今朝5時半起床すると「お腹が空いた。」30代半ばになっても
お客様だと思い、昼も夜も「お腹が空いた。」と言っていた。

冷蔵庫に食材が少なく、私は雨の中を自転車で買物に行き、
急いで帰宅すれば、父娘二人で炒飯を食べていた。

主人が作り「馬鹿な○○が買物等して来た。」無駄使いをしたと
私の顔を見てそう言った。

次女は看護師の仕事も休みがちで「痩せているから寒くて。」
風邪もひいていないのに、この暑い夏に寒いとは理解できない。

ノースリーブを着て寒いなら長袖を着ればいいのだが、何も言えない

これから16日迄,先が思いやられる。
14日からは長女が生後二ヶ月の赤ちゃんを連れ泊りに来る。

初孫が可愛くて堪らない主人の気持ちは分かるし、
娘が可愛い気持ちも分かる。

明るく家政婦になりきろうと思っていたものの
血のつながらない家族と暮らす辛さに陰で泣いてしまった。

やっぱり私は、まだまだ家政婦になれない未熟者だと、
自分の愚かさを知った。

明日からは、気を利かせてもっと利巧に振る舞わなければ、
そして皆に喜ばれる人間にと反省ばかり。
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立秋の前日


昨日、曇り空の隙間から太陽が顔を出しても直ぐに曇る。
自転車を飛ばして海の光景をと思ったが台風の前で辞めておく。

曇りから急に強い日差しに変わり、余りにも暑すぎた。
34度の炎天下をわざわざ海へ自転車で行くことはない。

自転車で8分位で海が見えても台風の影響か人も疎らで、
波音だけが聞こえる海なんて寂しすぎる。

アパートを退室した方の部屋から運んだ荷物の片づけを
手伝いしても、強風が汗を流してくれた。

今日は、主人にお願いして車で海沿いを通って貰ったが、
人影も少なくうねりを伴った波の音だけが聞こえた。

もうすぐお盆がきても実家もなければ家族も居ない私と
同じように孤独な海に見えた。

私の人生を変えてしまった亡き両親を恨んではいない。
しかし、あの時がなければ私は自分で人生を選べたはず。

あの日、私が電車、地下鉄、バスに乗り換えて
○○家を訪問した時には、日がとっぷりと暮れていた。 

広いお屋敷にお邪魔する勇気もなく、
嫌々ながら来た為か普通に来ればもっと早く着いたはず。

私が訪れた家は下町では高級住宅地が並ぶ大家族の暮らす家で、
門前まで来ても中々呼び鈴を押す事をためらって居た。

家の中には曾祖父母、祖父母、兄夫婦、二男、お手伝いさん達の住む
大家族だったから恥ずかしくてとても敷居が高かった。

その庭の後ろには社員寮が有り数十人か住んで居た。
聞いたお話では全員男性とのこと。

私が思い切って玄関の呼び鈴を押すと祖母らしい方が出迎え、
笑顔で部屋を案内して頂いた。

あの資産家の家で過酷な運命が待っていようとは予想していたものの、
この時両親に捨てられた事を痛感する。(23才春の事より) 

あの事がなければ私は、普通の23才の女性として
平凡な生活ができたかも知れない。

昨日も今日も、晴れて蒸し暑い。
暦を見れば明日は立秋と記載され、日々の速さに驚くばかり。

嫌な事が有っても人は生きるために今を精一杯頑張るだけ。

山百合よ 何故に離れて 咲きにけり sakura.
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