2016年05月の記事


小満


万物の成長する気が次第に長じて天地に満ち始めることから
小満と言われ、陽気が良くなってきた。

暑さも加わり、麦の穂が育ち、山野の草木が実をつけ始め、
紅花が盛んに咲き乱れる頃。

この頃は夏日を超える暑さになり、
ゲートボールから帰宅した主人が初めて熱中症になる。

どんな暑さのなかでも平気で居た彼が「もう駄目だ!」
眩暈がひどく階段も這いながら登った。

家の斜めにある自動販売機でポカリスエットに似た
お水を買い、飲んで貰った。

ポカリスエットは本人の希望で買ったのだが、
最初は私の作った飲み物を出したが殆ど飲まない。

昼から夜になっても何も食さず、
好物を出しても食べないので病院を勧めれば怒る。

これ以上悪くなったら病院に行きましょう?
うるさい!医者嫌いで行く人ではない。

深夜に悪化したら困るので早めに病院で診て貰い、
早く元の元気な彼に戻って欲しい。

そう思っていたらあっという間に夜になり、
トイレで少し吐き気が有った事を知った。

彼の看病をしているうちに夜が明け6時起床し、
表どうりにプラ包装容器を出して来る。

日差しは強くなり大好きな麦わら帽子を被り、
近所の人達にご挨拶して家に戻って来た。

小鳥のさえずりが聞こえ、青々とした山々、
初夏も中々心地良い。

午前8時、主人が階段を歩いて降りて来た時、
ホッとして思わず「良かったわね。」微笑んだ。

今年こそ、検診を受診する事を勧めれば
「うんうん」と小さな声で返事が聞こえた。
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緑の風
昨夜も就寝前に足に力を入れて歩く機械を踏み、
何時もより身体が重い感じがし10分で辞めた。

昔のルームランナーでも踏む感じで体調が分かり、
疲れた時は重く感じ体調の良い時は軽く踏める。

その後二階で色々な事をしている間に、
うとうとする自分に気づき直ぐに眠る。

夜明けが早くなりカーテンの隙間から
陽光が眩しい朝、午前5時起床。

昨日迄の肌寒い曇り空が嘘のように晴れて暖かい。
小鳥のさえずりも心なしか歌っているよう。

主人が我が家のペンキ塗りを始めたので
私は距離を置いた場所から塗った所を確認し、
彼に塗り方が正しいことを話す。

朝、昼、晩の食事の支度、片づけをしながら
部屋、トイレ等のお掃除をし、PCを開けておく。

今年も市から定期健診受診表が届いたが、
最初は19日の血液検査等の定期検査だけを行う。

胃癌検診は13年前に受診しただけの横着者で、
大腸癌検診は15年位前に受診しただけである。

親友は長生きしなくても良いと言いながら、
毎年、一番早く胃癌検診を受けているので
笑ってしまう。

長生きをするような人は毎年きちっと検査を受け、
何処かが少し痛めば直ぐに医院に飛んで行く。

それに比べて私等、夕方にスーパー店内で眩暈で転び、
迷惑を掛けないように気力で帰宅した。

我が家で一息ついて夕食の支度をゆっくり始め、
お風呂掃除をする頃になれば普通の自分に戻っている。

風邪をひく時は眩暈がする場合もあり、
何も気にせず病気に逃避しない方がいい。

今日は夕暮れ時になっても清々しい緑の風が吹き、
オレンジ色に実った琵琶の実の傍に小鳥が寄り添い、
心地良い風と共にすーっと去って行く。

川沿いの畦道を歩けば土の匂いがしたり、
緑の風に吹かれ水田がさざ波のように揺れていた。

四季で一番過ごしやすい時期は駆け足で過ぎていく。
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緑風そして五月雨
 


青々とした緑の風が頬を撫でていく、
その風が川を渡り海へと飛んでいった。

一昨日、親友と二人で海岸を散歩した時、
強風で鷗がキイキイ鳴くばかり。

早く帰ろう!次は風の弱い日に来る事を約束し、
彼女の家の玄関先で判れた。

真っ青な空より僅かに青い富士山頂に
僅かに雪が積もっていた。

そして夕方、庭の草取りを少し始めた時、
柿の花の蕾が膨らんだこと気付く。

明るい緑色の柿若葉は柔らかくて瑞々しい。
白い柿の花の蕾が今にも開きそう。

柿の実は1年おきに多い少ないを繰り返し
今秋は柿の実がたわわに実る感じがする。

明けて今朝5時半起床、ぽつぽつ小雨がふりだす。
大型連休中が温暖なためか川沿いを散歩すると、
肌寒い感じさえする。

草を刈り取った田圃に白鷺、雀、カラス、鴎達が遊ぶ。
キイキイ鴎は気が強いのか鳥達を追いかけていた。

そこを歩いて行けば海に辿りつく。
鷗が海に潜ったり出たり遊ぶだけの静寂な海。

何かいい案が浮かばないかと、ふと佇み、
ひたすら波の音に耳を傾けた。

出来るものなら以前住んで居た近隣市に引っ越したい、
そんな夢のようなことを考えていた。

しとしと降る春雨はまるで梅雨の長雨のよう。
明日も明後日も雨。雨って本当にうら寂しくなる。

津波タワーを通り葉桜並木を歩き5分もすれば
我が家が見えて赤い楓も雨に濡れ茶色っぽい。

我が家に戻り、主人の好物を作った時だけ喜ぶが、
昔の彼はもう戻ってこない。

時の流れが変われば人の心も変わるのかしら。
それでも私は笑みを絶やさず家事に没頭する。
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