2014年04月の記事


紅円 (べにつぶら)



沖縄は27℃の暑い日が続いた後
21℃と急に気温が下がり雨ふりの涼しい日に変わる。

気圧の谷の影響で4月としては気温の低い日が2日続いた。
その後、晴れて夏日となり沖縄らしい天候になる。

大型連休は晴れの日が多くなり本土へ帰る為、
旅行ケースを持ち歩く私には嬉しい。

主人の体調が悪く、残念な事に先生にお会いできなかった。
7ヶ月暮らして旅行も行かず、外食もせず質素な生活をし、

もう故郷に帰らなければならない。
沖縄生活は孤独な面があっても気楽な面もあった。

それでも私は沖縄が好きだからずっと住んで居たいし、
近所の人にも再び会う事を約束し、お別れの挨拶を済ませた。

夏日の沖縄から静岡は18度前後の大雨予報。
沖縄で着用している洋服で帰れば肌寒いかも知れない。

電車やバスを乗り換えて我が家に帰宅する頃は辺りが暗い。
昨年と同じような事件が起こらないように念には念を入れた。

昨年6月3日に我が家に帰宅した時はドアーの鍵が開き、
警察の人に来て貰った。

あのような事が起こらぬように色々と工夫をし、
空き巣が入れない対策をとってある。

昔から飛行機には乗らないと社員旅行も行かずに我慢して、
もう8回目の搭乗になり、少しは慣れるはず。

バス、電車、バスの乗り換えがなければ楽なのに、
背中にバッグ、左手に衣装ケースを転がして歩くのも、

長時間になれば疲れも出てくる。
生憎、内地は大雨が降る予報で最寄の駅に着く前に濡れると思う。

今日の沖縄は素足で居てもそよ風が吹き心地よい。
我が家の庭のさくらんぼも、たわゝに実っている頃。

さくらんぼ 恋しき人の 紅円 sakura.
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春愁


沖縄は4月から「清明祭」が始まり方言ではシーミーと言い、
お墓で行う伝統行事としては一番大きなお祭りである。

伊江島では第19回伊江島百合祭りが始まる。
4月19日から5月6日迄の大型連休中に開催され、

今年は伊江島迄は行けない為、○○公園の百合祭りを見て来た。
百合の花は遠くに居ても香りが風に舞ってくる。

どんな花にも色々な香りが有るのに、
沖縄の花は菊もバラも香りが判らないほど弱い。

うらうらと春爛漫の時節に本土の桜も散り始め、
さらさら流れる川に舞い降りて花筏となり消えていく。

仄かな香りが漂う桜よさくら、なんと命が儚いの。
空いっぱいに咲き誇っていたのに散ってしまい寂しい。

桜の花のように人の命も儚くて
元気な人があっと言う間にこの世を去っていく。

春は四季のなかで一番好きな時節なのに、
物思いにふけり溜息が出てしまう。

主人は保険に加入していても私は加入していない為、
「お前も保険に入ってくれ!」過去に何度も言われてきた。

彼の心の中が判っているので
私はわざと保険には加入していない。

冬物を片づけたいけれど荷造りはまだ早い。
5日も有れば荷造りや部屋の片づけ、大掃除は間に合う。

この頃は外出しても日差しがじりじりと照り付け、
暑さで初夏がきたような錯覚を起こす。

静岡に行けば再び大掃除が待っているし、
青いサクランボの実が黄色く色づく頃。

自然がいっぱいの故郷に帰れば何が待ち受けているのか、
でも明るい気持ちで帰りたい。

今度、沖縄に来る時は本格的に引っ越しする予定でいる。
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春の日




しらじらと辺りが明るくなる夜明け前、
風邪をひいていたためか疲れる夢をみていた。

いつもなら夢など滅多にみないのに。
はっと気づけば夜が明けていた。

午後から音もなく春の雨が降り出す。
雨は青葉や花々にぽつぽつ落ち水晶みたい。

親戚にお祝い事ができ本土迄行けない私はせめて、
お祝いの気持ちだけでもと郵便局から書留を送ったのは5日前。

初めて行く郵便局で人に聞きながら歩いた時は、
微熱が続いていた事もあり、距離が長く感じた。

少し手抜きをしながらも炊事、洗濯、簡単なお掃除は
続けていた。

今は微熱も下がり咳が出る程度に楽になったが、
内科には一度も行かなかった。

体調が悪い時でも二週間に一度の整形の肩の注射には
距離的に遠くても時間をかけて通っていた。

身体が本調子になったら静岡から沖縄に引っ越した
先生に会っていきたい。

長い間、尊敬していた先生に一度お会いし、
沖縄生活の色々な事を教えて頂きたかった。

その反面お邪魔をしたら失礼になるという気持ちが
過去に何度も私の足を止めていた。

春の雨はしとしと優しく降っているけれど、
人の世は耐えなければならない事が多い。

故郷に帰った後、北海道に行かないで!
頼んでも主人さえも私の願いを聞いてはくれない。

主人と一緒に北海道に行く人が居る事は知っている、
ただ、その人の名も顔も見たことはない。

私は、彼とその女性に何の関心もなく、
アパート入居者の人達、お盆の供養、近所のお付き合い、
そんな事が脳裏をよぎる。
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清々しい春




桜の花が咲き誇り万物が若返り清々しい時節。
南の地方では越冬つばめが渡ってくる頃。

せっかく晴れたのに小雨がしとしと降り続く。
天も地も清々しく明るい季節で花冷えのする肌寒い日もある。

人々は外に出てお花見に集い、お酒を飲み交わして賑やかに楽しむ。
厳しい冬を乗り越え1年待った桜を見て微笑む顔と顔。

さくらんぼの花びらは部屋の窓から舞い降りてくるけれど
庭に桜の木が1本でも有ればいいと何時も思う。


桜の花びらが風に吹かれて畳の上にひらひら舞い落ちる光景、
そんな家に住めたら風情が有って良いでしょう。

歯痛を我慢している主人は少しでも硬い食事を出せば怒り、
静岡の歯科に行きたくて早く帰りたいらしい。

一夏、北海道に行く為には早く歯科の治療をしたい気持ちは分かる。
行く先も私には教えないから急用ができた時には困ってしまう。

相変わらず自由奔放な性格は直らない。
彼は、東京の大学に通う為に下宿していた時も仕送りをして貰い、
義父が勉強だけをさせ、我儘放題に育った人である。

義父が入院し私が病院へ介護に通っていた時も、
「息子は何課の○長になったか?」息子の出世を願っていた。

そんな親の心配など裏腹に彼は出世を望まず、
私生活は結婚後も休暇を取り旅行等に行き遊んでいた。

未だ行っていない国があるから行きたいと言う。
どうぞ好きなようにどこの国でも行ってくださいと、
自由にして貰っている。

心の中では貯金して家を建てゝ貰いたいと思っているのに、
自分の思う通りにならない人だから諦めている。

静岡は、四月になれば春爛漫の時節を迎えている。

私の見た桜名所だけでも数か所あり、
今、私は見えない桜を頭のなかに描いている。
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