「不二」「宿業」「土徳」 「かわいい民藝 救いの美」=nhkETV220911
 不二門
 (大福寺住職が中学生のころ)「一泊二日の旅行に出て、そこで大雨に見舞われ、2週間の間、閉じ込められ<生きるか死ぬのか>の体験」。「一人の女子生徒に一目ぼれして・・・・・」。
 初めて「二」を感じた。「自分と他人、生と死」。そこですべてのバランスが整わなくなってしまった。
 二つにわけて考える、視点ということに初めて気がついた。 そこから、迷い、戸惑い、悩みが始まった、と。

 棟方志功の絵を見せられた。「これ、何ですかー?」の問いに、「裏にまわって見ろ」。
 襖の裏には、「宿業者是本能則感應道交」と書かれてあった。
 「宿業は人間の本能」、「無理に悩みを取り去ろうとするのではなく、悩みがあるからこそ仏様と感応できる」「生まれつきの姿を深く自覚することで真実に出会える」
 https://mizutotakumi.jp/stories/482/ 「福光美術館」で知る、棟方志功の福光時代。

 「民藝」の研究者。
 「戦前、戦後。言っていることに変化なし」「戦前と戦後は見事に、つながっている」。
 「美しい民芸品」。その奥がある。奥にひそむ仏の慈悲に神の愛。

 「不二」「宿業」「土徳」 「かわいい民藝 救いの美」=nhkETV220911

 土徳 どとく 民藝運動の創始者であり宗教学者でもある柳宗悦による造語。砺波平野に広がる。
 「自然、風物、周囲の人々もひっくるめて、他者に対して安寧をもたらし、それでいて何も求めない品性」
 「「厳しいけれど豊かな環境のなかで、恵みに感謝しながら、土地の人が自然と一緒につくりあげてきた品格」とも。

 富山県・大福寺 太田浩史住職の三解脱門には「不二門」の札。
 対立していて二元的に見える事柄も、絶対的な立場から見ると対立がなく一つのものであるということ。
 徹底して「二進法」「二分割」に「そうか?」を示す。

 (番組案内)
 2022/9/11 かわいい民藝 救いの美 仏教 芸術 2022/9/11 かわいい民藝 救いの美
 太田浩史:大福寺住職。「素朴なものは民藝なんですよ」。
 「人々を圧倒するような美ではなくて安心できる美なんです」。
 「単に物に限らず人間との出会いだろうが何だろうが、よくよく感じてみればこれは救いじゃないだろうかということは随分ある」。