三年ぶり、風・雨・雷を凌いで20分 京洛の送り火220816
三年ぶり、風・雨・雷を凌いで20分 京洛の送り火220816

 「大」「妙法」「舟形」「鳥居形」「左大文字」。どうも、この五種と数えるらしく。
 京の東山、北山、西山に浮かびあがる"炎" .。20時を期して点火され、着火直後の勢いとともに、静かに消えてゆく"送り火"の厳粛。

 燃える炎は20分。
 しかし、そこに至る道筋は長い。割木の用意で、こちらは乾燥の妙。草刈り、火床の整備、設営。
 早朝から保管していた「割木」などを山頂に運び、夕方から点火の準備に入る。
 スタッフはそれぞれの保存会で、50人ほどの陣容。

、「左大文字」は、特別。
 午後7時頃、門前通で門火=かがり火 篝火を焚く。
 その門火を「『丈』の親火松明と手松明かり」に移して、山上の火床に点火する、と。

 起源・発祥の時期は定かではないらしい。
 慶長8=1603年の日記には記載されていた。そういうことながら。
 いつの歳も京都盆地の盂蘭盆は暑かった。特に近年は暑い。

 ここ2年の「部分点か」が、「三年ぶりの全体点火」。加えて今年は、午後7時台にはときならぬ雨、風、そして雷の追加。
 時ならぬ暑さに天変が加わるもを、モノともせず、見事に着火。営々と存続。
 祖先のために、京洛市民のために、観に洛都にもどる方のために。

 自身の都合で、やれ「中止」「休止」の声高らかの地、それとは異なるネバリ強さ。

 この季節、九段下の神社さんを参拝される政治家各位。前々日から神社宿坊に寝泊り。
 五度の食事を、いもめし、麦飯、掌の粥にみそ汁の一汁一飯、二度の<すいとん>の食事で往時をしのぶ。
 8月15日瞬時の参拝にとどめず、「戦没者の英霊とアジアの人々のため」に「深いお詫び」を申しあげる。
 そうされてはどのようなものであろうか。賢明な諸兄姉のお考えをうけたまわりたい。