初秋、製紙工場跡夕映え 残暑の夕を締めくくる220812
 初秋、製紙工場跡夕映え 残暑の夕を締めくくる220812

 時は旧暦盂蘭盆会の盛り上がりを迎える12日、夕刻。茜の西の空は目を見張る夕映えで締めくくられた。
 西北西の空、往年の製紙工場を物語る<三基の煙突>に排気ガスは昇らない。わずかに一基からの白煙。それは今も稼働する火力発電の排気筒。
 製紙、とくに印刷用紙の製造は、「脱炭素」「非製造物主義」の前に姿を消した。新聞購読数の低迷。それだけではない印刷需要の激減による「需要蒸発」が指摘されているのだ。

 白煙を吹かぬ排気筒。
 抄紙マシーンの停機から、まもなく一年。排気ガスゼロの効果。そういうことでもないが、澄み切った西北西の空に、華麗な夕映えが出現。
 撮影した一枚からは、到底、その彩景をうかがう<よすが>も、ないが。

 同じ頃、北海道第四の流域面積を有する河口でも、美形が望めたようで。
 幣舞橋界隈のウォッチャー女性から「今日は、特別に美しい、あすが夕日のくしろ」の声が、と。
 思うに<秋色到来>を告げる、<幣舞橋の夕映え>ではなかった、か。

 このところ、夜間の降雨は日の出と共に、あがる。昼間の塵、チリ、ちりに打ち水して、太陽は煌々と昇る。
 曇った日なら温度計は摂氏22度。酷暑、猛暑の地には申しわけないが。
 環境は整えて置く、クールな気象のなかで「そろそろ目をさませ」。「他人を変えるのマチから、自身を鍛える地に」。

 立秋を過ぎ、秋の深まりを言わず語りに輝く「初秋、製紙工場跡夕映え」。むすんで置きたい。離郷のヒトに幸いあれや。