明石 康著『体験的国際平和論』
明石 康著『体験的国際平和論』。かつて著者の「国際連合」を岩波新書で読んだ記憶がある。相当前のことで、ご自身が国連職員の要職につく以前のことかとおもう。

 冒頭、カンボジア和平やボスニア内戦の経緯から始まり、細かくシリアスな局面の紹介が続く。
 PKOについて3段階あると述べる。「対立する国の軍隊の監視・兵力引き離し」の第一世代、「軽装備の本格的軍隊やシビリアン要因が参加している」第二世代、「人道的支援などを目的により重装備」の第三世代。
 
 日本は国連中心主義をとる。経費負担もアメリカについで国際的に第二位。そのアメリカが、経費負担を滞納しているとする。
 基地の経費。日本はかけないかわりに国連で貢献するとして、アメリカは基地の維持費を「おもいやり予算」で日本からうけているうえに、国連経費を滞納している、か。沖縄の基地は、日本をまもるために必要なの?、それともアメリカの世界戦略のために必要なのか、考えさせられる。