釧路港の夕日
 釧路港の夕日が注目されるようになったのは、昭和40年に地元の新聞社が「釧路百景」を制定したときに、始まるらしい。

 市民が外国にも足を運ぶようになり、釧路港に入港する商船の乗組員たちの声援におされるように、その美しさは定着していった。

 日没が遅くなる夏の日の夕日。《つるべ落とし》と評される冬の落日。市民は、冬の落日に、哀愁と残照をより強く感じているように思える。

 しかも、冬の落日は、釧路川の河口に沈む。その絶妙な配置が、釧路港の夕日の声価を高める。

 5月21日。夏至にひと月。昼間の長い一日も、午後6時半には日没に向かう。釧路市生涯学習センター。「まなぼっと幣舞」のレストラン特別室の窓外に、一枚。