「地震・雷・火事・親父」
昔から「地震・雷・火事・親父」と恐れられてきた雷。
ここ最近も日本列島の広い範囲で落雷が多発、被害が相次いでいますね。

 雷が落ちやすいから金属製品を外したほうが良いとか、ゴム長靴や雨合羽を着用していると落ちにくいとかよく言われますが、これは誤った俗説で、実際には全く関係ないそうです。

 雷で注意すべきは雷雲との距離、つまり「高さ」で、ビルや木、高さのあるものが少ない田畑や運動場等で人に落ちるのはこのためです。
近くに雷雲があった場合、広い場所で傘はなるべく使わない、自分の頭より高い位置に何かを掲げないのが鉄則で、自身が突起物にならないように注意する必要があります。

 そういう意味では、雷雨に驚いて木の下に身を隠すことも避けるべきで、木を伝ってきた雷の側撃を受ける可能性があります。ただし、遮蔽物のない所にある高い木などは避雷針の役割を果たしてくれるため、ある程度の距離(木の天辺から45度以内の範囲で、木から2メートル以上の距離)を保てば安全と
されてます。

 雷の恐れがある時は外出しないのが最も確実な人身防護ですが、もし、外出中に雷光を見たり、雷鳴を聞いたら、建物や自動車の中に避難すれば安全です。

 雷光に比べ雷鳴が届くスピード(音速は約340メートル毎秒)はやや遅いため、その時間差で雷雲はまだ遠いと判断し安心する人がいますが、無意味であり甚だ危険です。実際の雷雲の直径は10数キロあり、音が聞こえた時には雷雲の下にいると思ったほうが良いとのこと。

 また、昔は雷がなると「ヘソを隠せ」とよく言われたものです。
「雷」は夏によく起こりますが、雷を発生させる上昇気流は地表の気温を急速に下げるため、薄着やヘソを出した格好でいるとお腹が冷えて体調を崩してしまうことから、それを戒めるために「ヘソを隠せ」と言ったようです。